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最終更新日:2024/02/29
形態素解析とは?
医療や交通、防犯、農業など、近年はさまざまな業界でAI・人工知能が活用されるようになりました。それは私たちが日常的に使用する「言語」においても同様で、機械翻訳や、かな漢字変換といった「自然言語処理」にもAIが多く活用されています。
今回は自然言語処理を行うツールの解説や、自然言語処理を行う過程で使用される形態素解析について、その意味や代表的なツールをご紹介します。

形態素解析は、自然言語処理(NLP)の一部です。アルゴリズムを有する自然言語で書かれている文を、言語において意味を持つ最小の単位(=形態素)に細分化し、一つひとつの品詞・変化などを判別していく作業のことを指します。「形態素」は言語学の用語であり、意味を持つ表現要素の最小単位のことなのです。
この形態素解析を行うことで意味のある情報の取得ができるようになり、それぞれの形態素に「形容詞」「名詞」「助詞」といった品詞を適切に割り当てていくことが可能になります。ただ、どれくらい詳細な品詞を割り当てるかどうかは、形態素解析を行うツールの精度によって異なるため、一概に測ることはできません。
「形態素」は言語学の用語であり、意味を持つ表現要素の最小単位を指します。
たとえば「黒い目の大きい金魚」というフレーズは、「黒い」「目」「の」「大きい」「金魚」という形態素で分割することができます。このように分割していく作業を「形態素解析」と呼びます。
自然言語とは、人間が日常的に話したり書いたりしている、日本語や英語などの「自然な言語」のことです。また自然言語処理とは、自然言語を機械が処理し、内容を抽出する作業を指しています。
この自然言語の対照的な存在が、プログラミング言語といわれるものです。プログラミング言語には曖昧性は一切存在しませんが、自然言語を使用する上では必ず曖昧性が生まれるため、その意味を正しく理解することは簡単なことではありません。
例文として使用した「黒い目の大きい金魚」というフレーズを読み解くと、「“目が黒くて”“大きな金魚”」というニュアンスにもなりますし、「“黒い色”の“目が大きな金魚”」と捉えることもできます。そのため、本来伝えたい意味とは異なって伝わってしまうケースも出てきてしまうのです。
その点プログラミング言語の場合は、「5+3+1=9」のように、答えが一つしか存在しません。コンピューターの制御を行うためのプログラムを記述する言語なので、すべてのコンピューターが同じ解釈をできることが前提となり、曖昧さは一切ありません。

それでは実際に、形態素解析は私たちの生活のどのような場面で活用されているのでしょうか。身近な活用事例として、次の3つが挙げられます。それぞれについて詳しくは次項で解説します。
形態素解析はさまざまな場所で活用されている技術ですが、その代表的な事例ともいえるのが「検索エンジン」です。
GoogleやYahoo!といった検索エンジンは、検索フォームに入力されたキーワードをそのまま処理しているわけではありません。まず形態素解析によって、入力されたキーワードを最小単位まで分割するのです。形態素解析によってキーワードを分割すると、検索上必要のない単語を省けるようになるため、余分なデータ処理を行う必要がなくなります。
例えば「東京のラーメン屋」と入力した場合、まずは形態素解析によって「東京・の・ラーメン屋」と分割され、必要のない助詞「の」を省いて「東京 ラーメン屋」のワードで検索が行われることになります。
ニュースアプリの「スマートニュース」でも、画面上タイトルの文字組みに形態素解析の技術が活用されています。文字組みとは、文字と文字の間を調整して、よりユーザーが読みやすくなるように文字を配置する作業のことをいいます。
スマートニュースでは、見出しである「タイトル」の基本形を形態素解析することによって、次の文章の改行位置が決まる仕組みとなっています。つまり、形態素解析を活用した文字組みによって、ユーザーが読みやすい記事を実現しているのです。
SNS分析とは、Twitter、Instagram、TikTokなどのSNSで発信されている投稿を分析し、プロモーション戦略や顧客満足度の向上など、企業戦略を考える上での参考材料とする手法のことです。
SNSの魅力的な機能でもある「トレンド」は、形態素解析によって抽出されています。
ユーザーが投稿した内容を単純に文字列抽出するだけでは、「を」「が」といった必要のないワードも含まれてしまうため、効率的とはいえません。しかし形態素解析を活用すれば、抽出された内容をさらに精査することが可能になるため、固有名詞や特定のワードなどを的確に絞り込めるのです。その絞り込んだワードをランキングで表示させているのが、SNSのトレンド機能なのです。

形態素解析ができる代表的な自然言語処理ツールとして、次のようなものが挙げられます。それぞれについて詳しくは、次項で解説します。
24時間で5万件までの形態素解析を行うことができるツール(API)です。
1リクエストの最大サイズは4KBまでとなっており、1つのアプリケーションIDに対して、1分で300回を超えた場合に利用制限がかかります。
その他のテキスト解析機能として、「かな漢字変換」「ルビ振り」「校正支援」「日本語係り受け解析」「キーフレーズ抽出」「自然言語理解」が備わっているのが特徴です。
(参照:Yahoo!デベロッパーネットワーク テキスト解析:日本語形態素解析)
HTTPSリクエストでアクセスし、JSONでリクエストパラメータが返される仕組みの形態素解析ツール(API)です。
使用条件としてGitHubでのアカウント取得を行う必要があり、クレジット画像の表示も必要です。
その他のテキスト解析機能としては、「固有表現抽出」「ひらがな化」「キーワード抽出」「時刻情報正規化」「テキストペア類似度」「スロット値抽出」といったものが備わっています。
(参照:gooラボ 形態素解析API)
京大情報学研究科の「日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 共同研究ユニットプロジェクト」を通じて開発されたフリーソフトウェアで、日本語の形態素解析エンジンとしてもっとも頻繁に使用されています。
情報が豊富であるという点が最大の特徴であり、IPAdic、NAIST jdic、UniDicなどさまざまな辞書との連結も可能で、追加学習も行えます。また、高速で言語も多いため、MeCabから形態素解析を始めるという方も少なくありません。
(参照:MeCab: Yet Another Part-of-Speech and Morphological Analyzer)
janomeは、Pythonで実装された辞書内包の形態素解析ライブラリで、依存ライブラリなしでも簡単にインストールできるのが特徴です。
Python 2.7もしくは3.3以上で動作し、形態素解析ライブラリにはTokenizerが使用されています。デフォルトの辞書として、mecab-ipadic-2.7.0-20070801が使用されているのも特徴です。
速度自体は速くなく、MeCabに比べるとスピード感が劣るため、用途に合わない場合にはMeCabを使用することをおすすめします。
JUMANは京大の黒橋・褚・村脇研究室で開発された形態素解析器で、人手で整備した辞書に基づいて設計されており、ChaSenの元となったシステムでもあります。その歴史はMeCabよりも古く、形態素解析器としてはMeCabのほうが多くの機能を搭載しています。
ただ、MeCabにないメリットとして、依存構造などを解析できるKNPが使用できるという点が挙げられます。なお2016年に後継のディープラーニングによる Juman++ が公開されています。
TinySegmenter はJavaScript上で動く形態素解析器で、ブラウザ上で操作させることができるのが特徴です。わずか25バイトのソースコードで、新聞記事であれば95%の正解率で分かち書きを行え、その単位はMeCab + ipadicと互換性があります。
ただし、辞書を使用する仕組みではないため、日常会話のようなくだけた文章を解析する精度は高くありません。
Yahoo!の形態素解析のようにサーバーサイドで解析するのではなく、全てクライアントサイドで解析を行うため、セキュリティ面で安全性が高いというメリットがあります。
RakutenMAは、日本語と中国語に対応した形態素解析ツールです。JavaScriptで動くので、パソコンだけでなくスマホやタブレットでもテキスト解析を行うことができます。
最大の特徴は、JavaScript製のテキスト解析の中で唯一オンライン学習器を備えている点です。
学習器とは、形態素解析器に望ましいかたちでの解析を行わせるよう学習させるためのツールです。一般的な形態素解析器は、新聞記事のようにきちんと校正された文章の解析は得意ですが、ネットの書き込みのようなくだけたテキスト解析には不向きです。
Rakuten MAはオンライン機械学習 (Soft Confidence Weighted, Wang et al. ICML 2012) を使い、人間が読んだ際により自然になるように形態素解析ができるため、解析させる文章の種類によっては大変強みがあります。
kuromojiは、JavaScriptのオープンソース形態素解析エンジンで、日本語のみに対応しています。
基本の機能としては、「複合語の分割」「品詞タグ付け」「見出し化」「漢字の読み方解析」を搭載。また多くの辞書のバックエンドをサポートしており、アプリケーションによってipadic、jumandic、unidicなどが使えます。
KyTea(キューティー)は、形態素分割が必要な言語のためのテキスト解析器で、京都テキスト解析ツールキットとも呼ばれています。「単語分割」「読み測定」「品詞推定」といった機能が搭載されており、音声生成のために単語の発音を推定したいときなどに役立ちます。
またKyTeaは、線形SVMやロジスティック回帰などを用いてそれぞれの分割点や読みを個別に推定することができ、データを利用してモデルを学習することも可能です。 分類器の学習にはLIBLINEARを使用しています。

英語の形態素解析ができる代表的なツールとしては、次の2つが挙げられます。それぞれについて詳しくは次項で解説します。
英語の形態素解析といえば「Tree Tagger」といえるほどメジャーな解析ツールで、英語だけではなくドイツ語、フランス語、スペイン語など様々な言語に対応しています。
Windowsに限らずMac、Linuxなどの環境でも使用することができ、Pythonへの導入も簡単な手順で実行できます。また、形態素に分類された際に品詞コードも表示される機能を実装しています。
NLTKとは「Natural Language Tool Kit」の略で、Pythonで使用できるライブラリ型形態素解析ツールです。
「構文解析」や「品詞のタグ付け」「情報抽出」「構文解析」「意味解析」などの機能を搭載しており、使い勝手のよさを特徴としています。
また、NLTKは文字列を対象としたデータマイニングであるテキストマイニングにも利用することができます。

近年では形態素解析から自然言語処理まで、AIを学ぶことができるサービスも多くなってきています。代表的なサービスとしては次の3つが挙げられ、「形態素解析について一から学びたい」という人にとくにおすすめです。それぞれについて詳しくは以下で解説します。
AMATERAS EDUは、技術者や専門スキルを身につけたい方というよりは、AIプロジェクトに関わり始めた方に向けて、ビジネスに活かすために学べるAI教育サービスです。
AIプロジェクトに携わっているからこそ、本当に必要なもの・知っておきたいことを学んでほしいというテーマでプログラミングされたサービスで、単にAIの基礎知識を理解するだけでなく、AIを活用して「データ」を「価値」に転換していくためのAIフレームワークを身につけられるのが特徴です。
企業におけるデータ分析プロジェクトを疑似体験し、その過程や手法を学んでいくことができるプログラムです。
DX・データ活用を推進するためのメタスキルを身につけ、付加価値の高い人材育成を目指すことができます。
AI総合研究所として活動する東大発ベンチャーNABLASが提供する、法人向けのAI人材育成プログラムです。表層的な知識習得だけにとどまらず、実践力の高い人材の育成とビジネス課題の解決をゴールにしています。
NABLASは「AI人材育成」「AIコンサルティング」「R&D」の3つの事業で、企業のAI活用を総合的に支援しています。

自然言語は、プログラミング言語とは異なり曖昧性がある言語ですが、機械可読辞書やコーパス、そして形態素解析によって適切に意味を理解することも十分に可能です。
意味解析の精度を高め、自然言語処理の性能が向上すれば、これらを活用したサービスの品質もさらに向上していくことが期待できます。
音声アシスタントやスマートスピーカーなど、自然言語処理が用いられるケースは近年ますます増えつつありますので、ビジネスを進める上で、今後はさらに注目を集める存在となっていくかもしれません。
形態素解析は、自然言語処理(NLP)の一部です。 アルゴリズムを有する自然言語で書かれている文を、言語において意味を持つ最小の単位(=形態素)に細分化し、一つひとつの品詞・変化などを判別していく作業のことを指します。
形態素解析は、検索エンジンやSNS分析、ニュースアプリの「スマートニュース(SmartNews)」に活用されています。
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