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MRIとPKUTECH、生成AIを用いたFAQ「要約回答」と「回答生成」技術を開発

最終更新日:2024/05/28

三菱総合研究所とPKUTECHは、企業内外からの問い合わせに対して、生成AIを用いたFAQ「要約回答」と「回答生成」技術を開発しました。2段階の回答で問い合わせ対応業務の品質向上・効率化を目指します。

このAIニュースのポイント

  • 三菱総研とPKUTECHが業務マニュアルや過去の問い合わせログから生成AIを用いて回答を生成する技術を開発
  • コールセンターのシステムに近く、違和感なく導入でき、顧客対応の品質・スピード向上、業務効率化も期待
  • 過去の仕様書や議事録を参照して回答する業務での活用も可能

株式会社三菱総合研究所と株式会社PKUTECHは、企業内外からの問い合わせに対して、既存の「FAQ」を参考にするだけでなく、業務マニュアルや過去の問い合わせログから生成AIを用いて回答を生成する技術を開発しました。問い合わせに対して高速に一次回答するとともに、二次回答も作成することで複雑な質問にも的確に回答します。これにより、顧客対応の品質・スピード向上を実現します。

ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM)は、ヘルプデスクやコールセンターなどでの問い合わせに回答する業務に適しており、LLMを用いて問い合わせに回答するには、RAG技術を利用してFAQやマニュアルを検索して回答を生成することが一般的です。

一方で、「(即時に回答する場合)誤った回答をする」「(回答の正確性を追求すると)回答までに時間がかかる」などの課題もあり、多くの情報を組み合わせた回答の生成や、誤情報を防ぐ生成などの高度な手法には、莫大な処理時間とコストがかかります。

そこで、こうした課題を解決するために、既存のFAQに存在する問い合わせに対して誤情報を防ぎつつ高速に回答する「FAQ要約回答」と、既存のFAQにない問い合わせに対して時間をかけて高精度な回答を生成する「FAQ自動生成」を開発しました。

これらの技術を組み合わせることで、即時の一次回答と詳細な二次回答、回答できない場合はシステム開発部署などに専門的調査を依頼することができます。

検証の結果、既存のFAQを参照して回答可能な問い合わせには8割以上、複数のFAQの組み合わせや業務マニュアル等を参照する問い合わせには約6割で、実用レベルの回答ができました。このシステムの動作は、コールセンター等で行われている業務フローに近いため、違和感なく導入でき、顧客対応の品質・スピード向上、業務効率化が期待されます。

また、システム更新時などのFAQ新規作成や更新も自動化され、社内文書を活用した文書生成や規制対応のように、過去の仕様書や議事録を参照して回答する業務での活用も考えられます。

両社は今後も連携して、共同研究を行います。報告書などの社内文書生成、自由記述アンケートの自動分析や意見集約、営業活動のための提案書生成ソリューションを開発・リリースし、更なる機能の高度化に取り組みます。

出典:三菱総合研究所

AIsmiley編集部

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