KDDI AIを用いた異常検知システムPDDRソリューションを全国基地局の監視に展開
最終更新日:2024/03/05
KDDIは、ノキアのPDDRソリューションを全国の携帯電話基地局の監視に展開しました。
- PDDRソリューションは約20万局以上の基地局を24時間自動監視し、品質が劣化した基地局を検出しその劣化要因を特定
- 数種類の根本要因を自動判定するモデルを作成しAIに学習させることで、従来の専門家による判断と同等以上の精度を実現
- 自動的に要因を排除し復旧した事象はAIの要因判定モデルに取り込み要因分類と復旧精度を自動的に向上
KDDI株式会社は、携帯電話基地局における品質の監視・改善と運用コストの削減を目的として、ノキアのPDDRソリューションを全国の携帯電話基地局の監視に展開しました。
PDDRソリューションは、全国の4G、5G合わせて約20万局以上の基地局を24時間自動監視し、品質が劣化した基地局を検出し、その劣化要因を特定します。また、改善すべき状態またはサイレント故障状態に陥った事象については、KDDIが独自に開発したシステムと連携し早期復旧を図ります。
「サイレント故障」とは、アラーム発報されない品質異常であり、従来の閾値判定では検知することが非常に困難な事象です。このサイレント故障は、直ちにサービス品質に影響を与えるものでありませんが、放置しておくとエンドユーザの体感品質に大きな影響を及ぼす可能性があるため、世界の通信事業者の課題の一つになっています。
PDDRソリューションは、ノキア独自のAI技術を用いて品質異常を検知し、その劣化要因を自動分類します。ノキアは、KDDIと協力してサイレント故障を含む数種類の根本要因を自動判定するモデルを作成し、それをAIに学習させることで、従来の専門家による判断と同等以上の精度を実現しました。
PDDRによってサイレント故障に分類された場合は、KDDIが独自に開発したシステムと連携し、自動的に要因を排除します。自動的に要因を排除し復旧した事象については、クローズドループにてAIの要因判定モデルに取り込み、要因分類とその復旧精度を自動的に向上させます。
KDDIは、この先進的なノキアAIソリューションを2019年に4Gネットワークに導入し、2021年には5GNSAネットワークへ導入し、世界的にも稀なAIによる高度な自動監視・要因分類システムの全国展開を完了しました。今後、5G SAネットワークへの導入展開も計画しています。
出典:PR TIMES
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