日本航空とクレスコ、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発開始
最終更新日:2024/02/08
クレスコと日本航空は、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発します。
このAIニュースのポイント
- クレスコは眼科医療で実績のある画像認識AI技術開発などをJAL Innovation Labを起点として行ってきた
- プロトタイプではツールの機能と将来的な活用性が評価され、故障予測の実現性も確認された
- 今後は不具合の発生を予測して事前に整備処置を行う予測整備へつなげる
クレスコと日本航空は、医療AIによる画像認識技術を活用した「航空機エンジン内部検査ツール」を開発します。このツールを使用して、航空機エンジン内部のタービンブレードの詳細な検査記録をデータベース化し、より精密な内視鏡検査に取り組むとともに、今後は日々の検査で蓄積された情報と運行中に収集しているエンジンデータを融合させることで、不具合の発生を予測して事前に整備処置を行う予測整備へつなげることを目指します。
クレスコは、眼科医療で実績のある画像認識AI技術や、機械学習で用いられるニューラルネットワークを応用した「エンジンの内部画像を見やすく処理し、かつ過去の画像データと比較するなどのエンジン内視鏡検査支援ツール」の共同研究を、JAL Innovation Labを起点として行ってきました。研究結果をもとにツール化したプロトタイプの検証において、整備作業におけるツールの機能と将来的な活用性が評価されたことに加え、今後データを蓄積することによる故障予測の実現性が確認されたことにより、今回の開発決定に至りました。
航空機エンジン内部には何百枚ものタービンブレードが存在しており、工業用内視鏡を使用して検査を行っていますが、ブレード1つ1つの故障リスクを見分けるには整備士としての長年の経験とそれに基づく技術が求められます。クレスコとJALにて、プロトタイプのツールによる検証を重ねた結果、整備作業における本ツールの機能と将来的な活用性が評価され、加えて故障予測の実現性も確認されたことから、今般、クレスコが医療分野で培った画像認識技術や機械学習の知見と、JALの持つエンジン整備の豊富なノウハウを掛け合わせたツールの開発を決定しました。
タービンブレードの詳細な検査記録をデータベース化し、より精密な内視鏡検査に取り組むとともに、今後は日々の検査で蓄積された情報と運行中に収集しているエンジンデータを融合させることで、不具合の発生を予測して事前に整備処置を行う予測整備へつなげることを目指します。また、本ツールの活用により、ベテラン整備士の持つ豊富な知見や高度な内視鏡操作技術を若手整備士へ継承することにも取り組みます。
出典:PR TIMES
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