話題の動画生成AI「KlingAI（クリング）」の使い方とコツをご紹介！

最終更新日:2025/10/17

急速に進化を続ける動画生成AIの中でも、特に注目されているのが「KlingAI（クリング）」です。その特徴は、滑らかでリアルなモーション再現力です。多くのクリエイターに支持され、映像制作の可能性を広げています。

本記事では、KlingAIの魅力や活用例、そして詳しい使い方やコツをご紹介します。

動画生成AI「KlingAI（クリング）」とは

KlingAIは、画像やプロンプト（AIに伝えるための指示文）をもとに、高品質な動画が自動生成できる革新的なAIツールです。キャラクターが動く動画や、臨場感あふれる風景動画も簡単に制作可能です。2024年のリリース以降、SNSでも度々話題を集めています。

KlingAIの魅力

KlingAIの魅力を3つに絞ってわかりやすくご紹介します。

• 簡単操作で誰でも動画制作が可能
  複雑な設定は不要。直感的な操作で誰でもすぐに動画を制作できる。
• 滑らかで自然なモーション
  歩く・話す・風が吹くなど日常的な動きも、AIがスムーズかつリアルに再現できる。
• 多様な映像スタイル
  リアル調・アニメ風・カートゥーン調など多様な表現スタイルがあり、制作イメージに合わせて自在に選べる。

他の動画生成AIとの違い

動画生成AIには、それぞれ得意分野や使いやすさに違いがあります。今回は、「KlingAI」「Pika」「Runway」の3つについて、それぞれの特長を比較しました。以下の表で、その特長を比べてみましょう。

項目	KlingAI	Pika	Runway
おすすめポイント	滑らかで自然な動き	テンプレートが豊富で動画生成が簡単	高度な編集やカメラワークが可能
得意なスタイル	映画風・実写調・アニメ風	キャラクター・ポップ・ファンタジー調	芸術的・MV風・抽象的表現
難易度	初〜中級：素材選びとプロンプト設計にコツが必要	初級：直感的で初心者にも扱いやすい	中〜上級：調整項目が多く、やや上級者向け
商用利用	可（有料プランの場合）	可（有料プランの場合）	可（有料プランの場合）

 

Pikaは、直感的な操作性と豊富なテンプレートが特徴で、初心者でも簡単に動画を生成できます。これに対し、Runwayは芸術的な映像表現やミュージックビデオ風のスタイルに対応しており、上級者向けの高機能なAI動画編集ツールです。

一方、KlingAIは最大4枚の画像を活用し、滑らかで自然な動きを表現できるのが特長です。初〜中級者向けの動画生成AIのため、多少の慣れは必要ですが、映像表現の幅を広げたい方におすすめです。

KlingAIの活用シーン3選

KlingAIは個人のクリエイティブ活動だけでなく、発想や表現が求められるビジネスの現場でも活用できます。以下では、代表的な活用シーンをご紹介します。

SNSコンテンツの作成

KlingAIを活用することで、InstagramやTikTok向けの魅力的なショート動画を簡単に作成できます。
旅行や日常の記録はもちろん、キャラクターや背景を組み合わせて、自社サービスの世界観を伝えるプロモーション動画の制作にも最適です。

アイデアのビジュアル化

思い描いたイメージを映像として具現化できるのも、KlingAIならではの魅力です。
ストーリーのワンシーンや空想のキャラクターなど、形にしづらいアイデアを映像化し、企画書やプレゼン資料に添えることで提案の説得力を各段に高めます。

クリエイティブなプロジェクトへの応用

KlingAIは映像作品やアートなど、創作活動にも幅広く活用できます。
直感的な操作でイメージを動画化できるため、表現の幅を広げたい方にとって強力なツールです。ポートフォリオの制作や作品発表にも役立ちます。

KlingAIの基本的な使い方を解説

KlingAIを初めて利用する方のために、アカウントの作成方法から動画生成の手順まで、画像を交えてわかりやすく解説します。また、3つの生成モードの違いや、映像のクオリティを向上させるための詳細設定についてもご紹介します。

アカウントを作成する

1. KlingAI公式サイトにアクセスし、画面右上の［Create］ボタンをクリック。
   
2. 画面左下の［Sign In］ボタンをクリック。
   
3. Googleアカウント・Appleアカウント・メールアドレスのいずれかでアカウントを作成。
   

プロンプトまたは画像を入力して動画を生成する

1. 画面左メニューの［Video］をクリック。
2. 動画生成画面にて、画面左（1）の3つの生成モードから使用したいモードを選択。＜生成モードの種類＞・Text to Video（テキストから動画を生成）
   プロンプトを入力すると、KlingAIが自動でシーンを構成して動画を生成。・Image to Video（画像から動画を生成）
   1〜4枚の画像とプロンプトを組み合わせることで、画像に自然な動きを加えた動画を生成。・Multi-elements（動画や画像の一部を変更・合成して動画を生成）
   動画や画像から特定の要素を交換・追加・削除し、自然に調整・編集して動画や画像を生成。
3. 生成モードを選択したら、画面左（2）の入力欄にプロンプトを入力。
4. 「動画に含めたくない要素」を、画面左（3）のネガティブプロンプトで指定。＜ネガティブプロンプトの例＞
   animation（アニメ風）, blur（ぼやけ）, distortion（歪み） など
5. 動画生成前に画面左（4）の詳細設定で、動画のクオリティや用途に応じたカスタマイズを行う。
   ＜詳細設定でカスタマイズできる項目＞
   A：モード：Standard または高品質な Professional（無料プランはStandardのみ）
   B：動画の長さ：5秒、10秒など
   C：フレーム比：16:9（横）や9:16（縦）など
   D：出力数：最大4本（無料プランは1本）
   E：プロンプトへの忠実度：高いほど、入力内容に忠実な映像になる
6. すべての設定が完了したら、画面左下の［Generate］ボタンをクリックし動画生成を開始。

動画をダウンロード・シェアする

生成された動画は、プレビュー画面の右下［ダウンロード］マークからダウンロードできます。

現時点ではSNSや他者への直接共有機能はないため、動画をシェアしたい場合は一度お手持ちのデバイスにダウンロードし、任意のプラットフォームにアップロードします。

実際にKlingAIで生成した動画をご紹介！

KlingAIを使って、実際に3つの動画を生成してみました。入力したプロンプトや生成された動画の特長とともにご紹介します。

テキストから動画を生成！花畑を駆けるアニメ風キャラクター

＜入力したプロンプト＞
・英文：An anime-style girl runs through a field of colorful flowers. The wind blows her hair and petals float around her.

※日本語訳：アニメ風の女の子がカラフルな花畑を駆け抜けている。風が彼女の髪を揺らし、花びらが周りに舞っている。

＜生成した動画＞

＜動画の特徴＞

• 動画全体はアニメ風で、ほぼすべての指示に従って再現された（ただし、花びらが舞っている様子は再現されなかった）
• 女の子が走る動きに合わせた髪の毛の揺れがリアル
• 背景には遠近法が使用されており、完成度が高い

画像を使用していないにも関わらず、イメージに近い動画が生成されました。

画像から動画を生成！ゆっくり歩いてくるスーツの男性

＜入力したプロンプト＞
・英文：A man in a suit walking toward the camera in slow motion, natural light, cinematic tone.

※日本語訳：スーツを着た男性がスローモーションでカメラに向かって歩いてくる。自然光。映画風の雰囲気。

＜使用した画像＞

＜生成した動画＞

＜動画の特徴＞

• 歩行モーションや瞬きが非常に滑らかで、動きに不自然さは見られない
• 背景の人々も自然な動きで、群衆描写がリアルに再現されている
• 自然光のライティングも違和感なく再現されている

評判通り、KlingAIは滑らかな動きの表現に優れており、その特長がよく活かされた動画に仕上がりました。

複数の素材から動画を生成！ステージ上で笑うクールな子猫

＜入力したプロンプト＞
・英文：A cartoon kitten wearing a brown leather jacket and sunglasses, smiling at the camera on the stage.

※日本語訳：茶色のレザージャケットとサングラスを身に着けたアニメ風の子猫が、ステージの上でカメラに向かって笑っている。

＜使用した画像＞

＜生成した動画＞

＜動画の特徴＞

• 4枚の画像に基づき、青いサングラスと茶色のレザージャケットを着た子猫がステージで笑うシーンが再現されている
• 子猫の表情や動きは滑らかで自然
• 使用した画像はすべて動画に反映され、スムーズに繋がっている

画像から動画を生成するモードでは、複数の画像を使用した場合も1つの動画にうまく統合されることが確認できました。

KlingAIで動画の質を上げる5つのコツ

KlingAIで動画のクオリティを高めるには、いくつかのポイントを意識することが重要です。以下では、KlingAIを活用してより魅力的な動画を生成するための5つのコツをご紹介します。

動きのあるプロンプトを意識する

「走る」「振り返る」などの具体的な動作をプロンプトに含めると、動きが滑らかで違和感のない映像が生成されやすくなります。

画像は高解像度で明るいものを使用する

使用する画像はできるだけ明るく高解像度のものを選びましょう。画像が暗かったりサイズが小さすぎると、ノイズが発生しやすくなります。

余白のある構図を選ぶ

画像にある程度の余白があることで、カメラワークやキャラクターの動きに余裕が生まれ、自然な動画に仕上がります。

動画を複数パターン生成して比較する

同じプロンプトを使用しても生成される動画には差があるため、何度か生成して最もクオリティの高いものを選びましょう。

不要な背景や要素はあらかじめ除去する

あらかじめ不要な背景や写り込みを取り除くことで、生成された動画がより自然な仕上がりになります。

これらのポイントを押さえることで、KlingAIを使った動画生成の品質を大きく向上させることができます。

KlingAIは無料で使える？料金プランと商用利用について

KlingAIは、無料でも基本的な動画生成が可能ですが、生成回数や商用利用には制限があります。以下に、各プランの内容をまとめました。

 

プラン名	月額料金（税込）	月間クレジット	主な機能	商用利用
Free	無料	毎日66（ログイン時に付与）	プロンプトや画像からの動画生成など、基本的な機能は使用可能（生成に待ち時間あり、高解像度動画は利用不可）	不可
Standard	$10	660	高速生成・プロモード・ウォーターマークなし・複数ショット・高解像度動画	可
Pro	$37	3,000	Standardの全機能に加え、新機能への優先アクセス	可
Premier	$92	8,000	Proと同等の機能	可

 

無料プランでは商用利用ができませんが、有料プランに加入することで、生成したコンテンツをビジネス用途にも活用できます。各プランの特徴やクレジット数を確認し、自分の利用目的に合ったプランを選びましょう。

なお、KlingAIでは期間限定のプロモーションを実施されることもあるため、最新の情報や料金については公式ページを確認するようにしましょう。

まとめ

KlingAIは、1枚の画像から誰でも簡単にリアルな動画を生成できる、次世代の動画生成AIです。SNSコンテンツや創作活動に加え、企画書やプレゼン資料の強化、プロモーション動画の制作など、幅広いビジネスシーンで活用できます。

無料プランも用意されており、初心者でも気軽に始められる点も大きな魅力です。まずは実際に使って、進化し続ける映像生成AIを体験してみてください。

※この他の生成AIサービスを知りたい方は、下記よりご覧いただけます。

生成AI のサービス比較と企業一覧（動画生成AI）

よくある質問

KlingAIは日本語に対応していますか？

操作画面は日本語には対応しておらず、英語または中国語での表示となります。ただし、インターフェースはシンプルで、言語がわからなくても直感的に操作できる設計です。プロンプトは日本語にも対応していますが、英語で入力したほうがより精度が高くなる傾向があります。

スマートフォンからでも使えますか？

はい、ブラウザを通じてスマートフォンからも利用可能です。ただし、動画生成には一定の処理能力が必要なため、PCの使用を推奨します。

商用利用は可能ですか？

有料プランでは商用利用が可能です。利用にあたっては、KlingAIの公式利用規約を確認し、ルールに従い利用しましょう。商用利用に関して不明な点がある場合は、運営元に問い合わせることをおすすめします。