日立造船と日立ハイテクソリューションズ、AIでプラントの発電ロス低減に成功
最終更新日:2024/02/09
日立造船と日立ハイテクソリューションズは、ごみ焼却施設において、AIを用いて制御動作を先行的に行うことで、蒸気温度の低下による発電ロスを最小限に抑えて90日間の長期運転に成功しました。
このAIニュースのポイント
- 過去のプロセス運転データのみを用いてプラント制御の学習モデルを構築することが可能
- 新たな挙動が発生した場合、未学習と判定し、運転に有効な挙動であれば新たなAIモデルとして登録し成長させることができる
- ごみ焼却施設のさまざまなプロセスのほか、一般産業などへの展開も構想している
日立造船株式会社と株式会社日立ハイテクソリューションズは、ごみ焼却施設において、AIによるボイラ過熱蒸気の過去の状態変動パターン学習により、リアルタイムで過熱蒸気の最適温度帯を予測し、制御動作を先行的に行うことで、蒸気温度の低下による発電ロスを最小限に抑えて90日間の長期運転に成功しました。
このAI制御システムは、日立製作所が開発した強化学習技術を採用し、実プラントでの試行錯誤的な繰り返し運転を必要とせず、過去のプロセス運転データのみを用いてプラント制御の学習モデルを構築することが可能です。
具体的には、変動の大きいプラント制御に適した日立の強化学習技術を採用し、AIによって最適な制御則をリアルタイムで導き出すシステムです。DCS*1の一般的な制御技術であるPID*2制御のような後追い型の制御とは異なり、プラントでの試行錯誤的な繰り返し運転が不要です。また、過去のプロセス運転データのみを用いてプラント制御の学習モデルを構築し、現時点での最適制御則を導き出しながら運転を行う点が特徴です。さらに、運転中にこれまで経験したことがない新たな挙動が発生した場合、”未学習”として判定した上で、運転に有効な挙動であれば、新たなAIモデルとして登録し、より優れた制御へと成長させることが可能です。
DCS:Distributed Control System。プラント制御における一般的な制御システムの総称。
PID:Proportional-Integral-Differential Controller。プラント制御における代表的な制御手法。
日立ハイテクソリューションズは「今後、このシステムをごみ焼却施設のさまざまなプロセスのほか、一般産業などへの展開も構想しています。また、システムの活用を通して省エネルギー化やカーボンニュートラルなどGX(グリーントランスフォーメーション)への貢献、また熟練者の減少や労働力不足といった社会課題にも応えていきます」とコメントしています。
出典:PR TIMES
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