生成AI

最終更新日:2026/08/04
日立製作所 AI活用開発基盤
日立製作所は、エンタープライズ向けシステムインテグレーションの全工程にAIを全面適用する「Agentic AI Integration Platform」を開発しました。本プラットフォームの適用により、2027年度には構想策定から運用までの工程全体で30%の生産性向上を実現するとしています。
このニュースのポイント
株式会社日立製作所は、エンタープライズ向けシステムインテグレーションの全工程にAIを全面適用する「Agentic AI Integration Platform」を開発しました。AI駆動型のシステムインテグレーションを実現し、安全性を確保しながら飛躍的に生産性を向上させます。
開発の背景には、熟練エンジニアの減少や既存システムの複雑化・ブラックボックス化といった課題があります。日立は、これまでに独自の生成AI開発フレームワークを整備し、保険分野や勘定系システム開発で生産性向上を実証してきました。社内開発でのAI活用率は、すでに60%を超える水準です。
今回、フロンティアAIへの期待の高まりを受けて、従来のコード生成など一部工程でのAI適用をプロセス全体へと拡張しました。これにより、システムインテグレーションをAI駆動型へと進化させます。

本プラットフォームは、外部環境分析や構想策定から要件定義、設計、コーディング、テスト、運用に至る各工程に最適なAIエージェントを組み込んでいます。AnthropicやGoogle Cloud、OpenAIなどのAIモデルを柔軟に選択できるエンタープライズAI基盤を整備しています。
AI開発の安全性を向上するとともに、コストを最適化する機能を備えています。実際に「VelocityAI」との連携環境では、AI単体での利用時と比べ、トークン利用料を最大54%削減するなど、運用面の効果も確認しています。
導入にあたっては、FDE(Forward Deployed Engineer)チームが顧客の現場に入り込み、構想策定から運用まで伴走します。モダナイゼーションのプロセスを通じて、顧客固有の業務知識や判断基準といった暗黙知を形式知化し、AIがスムーズに活用できるナレッジとして蓄積していきます。
さらに、AIエージェントは各工程を実行するたびに新たなフィードバックやノウハウを学習し、ナレッジを自律的に進化させます。社内実績では、要件定義における画面仕様確定作業で最大240倍、設計からテスト工程の仕様駆動開発の試行で約200倍の生産性向上効果を確認しています。
また、高い信頼性が求められるOT領域への適用に向け、最新AIモデルに対応した独自のコード生成基盤を構築し、社内試行を開始しています。プラットフォームの継続的な高度化を通じ、同社の次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi(HMAX)」の展開も推進する構えです。
日立は、モダナイゼーション需要に対して全面的に本プラットフォームを適用し、2027年度には工程全体で30%の生産性向上を実現するとしています。今後は、金融・公共分野やエネルギーなど社会インフラ領域へも適用し、システムの継続的な進化を通じて、顧客の競争力向上と持続的な成長に貢献する方針です。
出典:株式会社日立製作所
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