富士通、鉄塔点検にドローンとAIを活用した実証実験を実施。効率的な劣化度評価を実現
最終更新日:2024/07/02
富士通はケーネスと共同で、国土交通省が保有する通信用鉄塔の点検業務に、ドローンとAIの画像解析技術を活用した実証実験を2023年10月~2024年3月まで行いました。
このニュースのポイント
- 富士通がケーネスと共同で、国土交通省の鉄塔の点検業務にドローンとAIの画像解析技術を活用した実証実験を実施
- 実証実験では、富士通のAIによる画像解析技術をドローンに搭載し鉄塔を撮影。それに基づきケーネスが解析作業・劣化度評価を行う
- 高解像度カメラによる点検は目視での点検と遜色のない劣化度判定ができ、ドローンとAIの有用性を実証
富士通株式会社は、株式会社ケーネスと共同で、国土交通省が保有する通信用鉄塔の点検業務において、ドローンとAIによる画像解析技術を活用した実証実験を、2023年10月~2024年3月にかけて実施しました。
通信用鉄塔は、通信手段を確保するための重要な設備として全国に約1000基設置されていますが、その多くが建設から数十年経過していることから、老朽化への急速な対策が必要とされています。
今回の実証実験は、危険をともなう高所での点検業務における人材不足や安全面の課題解決、鉄塔の劣化度判定におけるドローンとAIの有用性の検証を目的として行われました。
実証実験では、富士通の高解像度カメラをドローンに搭載し、ケーネスにより通信用鉄塔の外観撮影、解析作業、従来の点検手法との比較評価および点検報告書の作成が行われました。
ドローンカメラの画像から錆の箇所を抽出し、一般社団法人建設電気技術協会が定める点検要領規定をもとに、劣化度を4つのレベルに区分。鉄塔を本柱・腹材・二次部材に分類し、部材ごとの劣化度を示すことで、通信用鉄塔全体の劣化度評価を実現しました。その結果、ドローンカメラは、目視による点検と遜色なく判定できていることがわかりました。
また、点検結果を地図上にマッピングし、3Dモデル上に錆の検知結果を連携することで、効率的な状況把握が実現します。これには、社会インフラの点検記録を管理し、維持管理の最適化を支援する「Fujitsu維持管理ソリューション」が活用されています。
富士通は、今回の実証実験の結果をもとに、国交省の通信用鉄塔の点検業務におけるDX支援をするとともに、通信事業者・電力会社など鉄塔の維持管理における課題解決に貢献していきます。
出典:PR TIMES
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