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最終更新日:2025/10/17
FLUXは、新手法による日本語能力強化を行い、最高水準の日本語性能を実現した大規模言語モデル「FLUX Japanese LLM」を公開しました。
このニュースのポイント
株式会社FLUXは、新手法による日本語能力強化を行い、最高水準の日本語性能を実現した大規模言語モデル(LLM)「FLUX Japanese LLM」を公開しました。
FLUXは、多くの企業のAI活用を支援する中で、日本語LLMは有力な選択肢が少ないことを課題としていました。特に、業界特化型LLMにおいては、コストと日本語性能のバランスが取れた選択肢が限られている状態です。
従来の日本語LLMは、既存のオープンウェイトモデルをベースに、日本語データセットで日本語能力をFine-tuningで強化することが一般的でした。この手法は、LLMのすべてのパラメーターに対してデータを適用するため、強化対象外の能力が低下するケースも見られていました。
今回開発された「FLUX Japanese LLM」は、日本語知識や日本語/英語間の回路をピンポイントで特定することで、データセットを必要な箇所にのみ流し込むPrecise-tuningのアプローチを実施する手法を用いています。強化したい分野の日本語能力のみを強化し、マルチモーダル性能や推論能力はベースモデルの性能を維持します。
この新手法は、日本語で知識を強化したい部分にのみ日本語データセットを投入するため、日本語能力強化以外にも、業界特化LLMとの親和性が高いと考えられます。
Qwenベースで開発された「FLUX Japanese LLM」は、LLM勉強会が作成するオープン日本語LLMリーダーボードのベンチマーク総合評価点で現行1位を上回るスコアを記録しました。
さらに「FLUX Japanese LLM」を活用し、日本特有の金融業界のガイドラインや、業務内容、業界状況などを含む日本語データセットで、Precise-tuningを行った金融業界に特化したモデルを作成しました。
このモデルは、320億パラメーターと比較的小規模であり、オンプレミス化も可能です。コストを抑えつつ、セキュリティ面でも安全に利用できます。
FLUXは、「FLUX Japanese LLM」の研究開発を引き続き行い、日本語能力強化を行うとともに、複数業界の業界特化LLMを構築することで、様々な業界のAIトランスフォーメーションを推進していくとコメントしました。
出典:FLUX
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