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AIの導入を阻害する要因とは?導入判断の注意ポイントも紹介

最終更新日:2024/04/11

近年はさまざまな業界でAIが導入され始めており、私たちの日常生活においても非常に身近な存在となりつつあります。第3次AIブームとも呼ばれている現代において、多くの企業がAIを導入し始めていることもあり、これからAIを導入すべきか悩まれている企業も多いのではないでしょうか。

しかし、AIを正しく活用して成果を上げるためには、正しい導入プロセスを辿る必要があります。また、導入を阻害する要因もいくつか存在するため、それらを理解していくことも大切なのです。

今回は、AIの導入を阻害する要因や、正しい導入プロセスなど、AI導入を成功させる上で重要なポイントをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説

AIの導入を阻害する要因とは

AIの導入を阻害する要因とは|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

AIの導入プロセスを大きく分けると、「基本理解」「机上検討」「試行評価」「本格導入」という4つに分類することができます。ただ、これら4つのプロセスそれぞれに導入を阻害する要因が存在するため、それらを一つひとつクリアしなければAIの導入を成功させることはできません。

具体的な要因として挙げられるのは、基本理解のフェーズにおける「使い方が分からない」という要因、机上検討のフェーズにおける「課題が分からない」「従業員の協力が得られない」という要因、試行評価のフェーズにおける「作り方が分からない」「学習データが存在しない」という要因、そして本格導入のフェーズにおける「失敗が許されない」「コストがかかりすぎる」という要因です。

たとえば「従業員の協力が得られない」という要因ですが、従業員の中には「AIが導入されることで自分の仕事がなくなってしまうのではないか」と考える人が出てくるかもしれません。そのような危機感から、AIの導入に対して非協力的になってしまうことがあるのです。

そしてその結果、業務判断に用いている情報、業務の所要時間や発生件数といった重要な情報を得られず、なかなかAI導入を進められなくなってしまうこともあります。そのような事態を避けるためにも、まずは「AIを利用する従業員側にも多くのメリットがあること」をしっかりと説明することが大切になるでしょう。

たとえば、AIの導入によって業務効率化を実現すれば、繁忙期に発生しがちな残業が大幅に減少することなどを説明すれば、AIの導入に前向きな姿勢を示してもらえるかもしれません。また、AIの導入によってケアレスミスが減少し、本来であれば必要のない修正作業が削減できることなども、従業員にとって大きなメリットといえるでしょう。

AIの導入を阻害する要因は、適切な知識を持った上で対策していけばすべて解決できるものであるため、ここでご紹介した要因はあらかじめ解消しておくことが大切になります。

 

AIの導入判断を正しく行う上で理解しておくべき「導入プロセス」

AIの導入判断を正しく行う上で理解しておくべき「導入プロセス」|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

AI導入の判断を行う上では、事前に導入プロセスを理解しておくことも大切になります。先ほどは大まかな導入プロセスをご紹介しましたが、以下のようにプロセスを細分化することも可能です。

1.AIで解決したい課題を特定
2.AI導入に必要な環境の構想
3.費用対効果が釣り合うかどうかの確認
4.PoC(概念実証フェーズ)で実現可否を確認
5.AIを運用するための社内体制を整える
6.AIの精度を高めるための取り組みを継続的に行う

当然、これら6つのプロセスはすべて重要なものになりますが、その中でも特に重要といえるのは4番目の「PoC(概念実証フェーズ)での実現可否確認」でしょう。PoCの具体的なワークフローとしては、以下のようになります。

 

1.データ取得

AI活用(機械学習)において必要となるデータを収集し、最適化処理を施す。

 

2.データの蓄積

データの量や種類に応じて最適なストレージを準備し、データの蓄積を行う。

 

3.データ確認

取得したデータにアノテーション(ラベル付け)を行い、データを活用可能な状態にする。

 

4.データ作成

機械学習において必要不可欠な「教師データ」を整備する。

 

5.モデル設計

AIへの入力値・出力値を定義した上で、最適な機械学習の環境とモデル構造を選定していく。

 

6.学習実施

上記までの条件を用いて学習を行っていく。

 

7.評価と検証

求めている出力値との差をチェックし、データとモデル設計の改善を定期的に行っていく。

主に上記のようなワークフローとなるため、AIに関する専門知識を持った担当者が存在しない場合には、これらをすべて社内の担当者だけで実施していくのは決して簡単ではないでしょう。そのため、場合によっては専門家に依頼するなどの対応も必要となります。

事前にこのようなプロセスが存在することを理解した上で計画を進めていかなければ、適切な判断を下すこともできなくなってしまいますので、ぜひ上記のワークフローを参考にしながら導入を検討してみてください。

 

AIの導入を判断する上で注意すべきポイント

AIの導入を判断する上で注意すべきポイントも存在しますので、詳しくみていきましょう。

 

AIを導入することで自社の課題を解決できるのか

AIには得意な分野と苦手な分野が存在するため、抱えている課題次第では目的を達成できない可能性もあります。その課題を解決する上でどのような機能が必要なのかを事前に明確化しておくことがたいせつになるでしょう。

 

学習データの準備を行うための人手・時間は足りているか

AIの精度を高めるためには学習データを蓄積していく必要があります。どのような手段でデータを収集するのか確認した上で、大量のデータを収集しなければなりません。当然、その作業には人手や時間がかかりますので、それらの作業を進めるための人手・時間が確保できているかをしっかりと確認しておきましょう。

 

現場の利用者を巻き込みながらプロジェクトを進められるか

AIを導入する際には、実際にそのAIを利用していく従業員の声も大切になります。また、現場でなければ分からない情報なども加味した上で導入を検討していく必要がありますので、AI導入のプロジェクトを進める際には「AIを導入する現場担当者」もプロジェクトに参加してもらうようにしましょう。

 

適切な判断でAI導入を成功させよう

今回は、AIの導入を阻害する要因や、導入を判断する上で注意すべきポイントなどをご紹介しました。事前にAIに関する知識をしっかりと蓄えた状態でプロジェクトを進めなければ、AIの導入自体が失敗に終わってしまう可能性も否めません。

そのような事態を避けるためにも、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にしながら導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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AIsmiley編集部

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