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最終更新日:2024/04/10
メドメインが、Deep Learningを用いることで、胃の内視鏡生検病理組織デジタル標本において、印環細胞癌を検出する人工知能の開発に成功。
開発に関する論文がTechnology in Cancer Research and Treatmentに投稿されました。
このAIニュースのポイント
この研究では、デジタル化した標本から深層学習のための教師データを作成し、深層学習を行うことで人工知能を開発しました。開発した人工知能は、広島大学・国際医療福祉大学三田病院およびDigestPath2019から提供をうけたデジタル標本を検証症例として用い、精度の検証が行われています。
学習方法や倍率を変えた複数の人工知能モデルが開発されましたが、いずれの検証症例においても、印環細胞癌の検出において、ROC-AUCが0.99という極めて高い精度の結果が得られています。また、ヒートマップにより表示された人工知能が検出した印環細胞癌を示唆する領域も、病理医による検証の結果、妥当であることが確認されました。

胃のいわゆる未分化型癌(Nakamura K, et al. 1968)に分類される印環細胞癌の判別が可能となったことは、臨床診療的にも病理診断的にも大きなインパクトを持ちます。なぜなら、本研究によって今後、胃癌の人工知能解析においては「癌細胞がここにある」と認識する単純な存在診断ではなく、「ここにある癌が高分化型管状腺癌なのか、それとも印環細胞癌なのか」と弁別する=組織型分類ごとにマッピングを塗り分けることが可能になると期待されるからです。
現在、早期胃癌(癌が粘膜下層までの浸潤に留まっている癌)の層別化診療においては、印環細胞癌の成分を的確に見分けてマッピングすることが極めて重要です。内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)によって治療された検体は、全例に病理診断が施行されますが、このとき、癌の組織型に未分化型(印環細胞癌、低分化腺癌、粘液癌)の成分がどれだけ含まれているかによって、その後の治療方針が変わります。

これに基づき、病理診断の現場では、ESD標本において印環細胞癌をはじめとする未分化型成分がどれだけ病変内に含まれているかを、複数枚のプレパラートすべてにおいてマッピングし、未分化型成分の総量と長径を記載しなければいけません。この作業は病理診断の現場に膨大な負担をかけます。

胃癌を分化度ごとにマッピングした一例です。非常に小範囲であるが未分化型癌成分が混在しています。合計34枚のプレパラートについて人力で詳細なマッピングを施行しましたが、多大な労力が必要になります。

胃癌を分化度ごとにマッピングした一例です。印環細胞癌を含む多彩な組織像が病変内に混在して見受けられます。印環細胞癌領域の面積などのファクターによって追加外科手術が考慮されます。
胃癌の二大組織型である分化型と未分化型を、人工知能診断が双方カヴァーして「塗り分ける」ことは、病理診断の労力軽減、精度向上に大きく寄与し、胃癌診療の方針決定シークエンスにおいて強力なツールとなることでしょう。
現在、胃癌に限らず多くのがんで「病変内の多様性」が観察され、その一部は患者予後に影響することがわかってきています。しかし、組織所見の多彩さのあまり、人力ではもはやマッピング・塗り分けが困難と感じる場面も多く経験されます。
今回、分化度の低い癌腫をマクロファージや正常断片化細胞と精度高く弁別しながらヒートマップ表示できたことで、この先あらゆる癌腫において低分化な癌腫成分をはじめとする病変内多様性のマッピングが期待できます。
人工知能による病理診断支援を、「がんのある・なし」を越えた次のステージに飛躍させるだけのポテンシャルを持った研究成果として、今後も多くの医療関係者から注目を集めそうです。
出典:PR TIMES
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