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いまやオフィス業務で必須?AI×OCRで業務効率アップ!

最終更新日:2024/04/03

煩雑なオフィスでの事務作業を簡略化すべく、昨今、OCR(Optical Character Recognition/Reader、オーシーアール、光学的文字認識)の導入機運が高まっています。しかし、従来型のOCR技術では完全に人的作業を代替するまでには至っておらず、AI×OCRでの業務効率向上が注目されています。では具体的に、どのような形でAI×OCRが活用されているのでしょうか。今回は、OCRの特徴やメリットについてご紹介するとともに、金融機関での導入事例について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

OCR(光学的文字認識)って何?

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OCRとは、手書き文字をイメージスキャナーやデジカメなどで読み取り、コンピューターで読み取れるデジタル文字に変換する技術です。ペーパーレス化が盛んに叫ばれていますが、いまだ多くの企業や公的機関などでは、重要文書は紙でやりとりされているのが現状です。
そのため、紙文書をキーボード入力でデジタル化しようとすると、膨大な作業量が求められます。

その点、OCRを活用すれば、手入力することなくスキャナやデジカメで読み取るだけでデジタル変換できるため、大幅に作業効率がアップするのです。また、OCRによる紙文書のデジタル化によって、以下のメリットも期待できるでしょう。

 

●OCRのメリット1:省スペース化

紙文書の場合、保管するためのスペースが大量に必要となります。その点、OCRを利用すれば書類をデジタル化することができるため、紙文書を保管する時のような大量のスペースは必要としないのです。そのため、オフィススペースの削減にもつなげられるというメリットがあります。また、OCRで画像データをテキストデータに変換すれば、メモリ上の容量も700分の1にまで削減することが可能です。

 

●OCRのメリット2:アーカイブ化

紙文書を大量に保管している場合、その中から特定の文書を探し出すには手間がかかります。目的の文書を探し出す作業に多くの時間を割いていては、他の作業に時間を割くことができず、生産性を低下させてしまいかねません。その点、紙文書をデジタル化してデータベースとして保管することで、必要とする情報を検索する精度を高めることができます。それによって検索時間の短縮にもなるため、生産性の向上を図ることができるのです。

 

●OCRのメリット3:データの再利用

データの検索精度が向上することで、再現性が上がります。紙文書の場合、使用したい文書をその都度探し出して利用しなければなりません。しかし、OCRを利用すればデジタル化されたデータであるため、探し出す時間も短縮されて紙文書よりも簡単に再利用することができます。また、デジタル化されたデータであれば、グラフ作成の際などにも簡単に二次利用することができます。このように、OCRを利用することによって、明らかに業務の効率が高まるのです。

 

●OCRのメリット4:省人化

手作業で紙帳票のデータ入力などを行う場合、入力作業に時間を要してしまうだけでなく、入力の間違いをしてしまう可能性も0ではありません。そのため、確認作業なども含めて多くの労力と人手が必要になる場合があります。その点、OCRを利用すれば作業工数を大幅に削減することができるため、データの入力作業や保管作業にかかっていた人的コストを削減し、よりクリエイティブな作業に能力を振り向けることができるのです。

 

OCRの導入活用事例:ゆうちょ銀行、OCRとRPAで業務時間3分の1に

OCRの導入活用事例:ゆうちょ銀行、OCRとRPAで業務時間3分の1に|チャットボットやWeb接客・RPA等のAI・人工知能製品・サービスの比較・検索・資料請求メディア

OCRは、大量の文書作業を必要とする金融機関で率先して導入されています。

富士通は2018年11月、ゆうちょ銀行向けの投資信託の口座開設業務向けに、OCRとRPA (Robotic Process Automation)による業務自動化システムを開発。これまで行員が手作業で行っていた業務を自動化することで、業務時間が3分の1に短縮されたと発表しました。同行ではこれまで、口座開設申込書と顧客の口座情報を紐付けるため、開設済みの普通口座の情報や、顧客の個人情報を目視で比較・修正して投資信託システムに入力していました。

今回のシステム導入で、問題のないデータは自動的にシステム上へと入力され、文字のつぶれや未入力といったデータだけ行員が目視確認するようになり、作業効率アップが可能となりました。

 

AI-OCRなら帳票整理の自動化が加速

ただし、OCRにも弱点があります。従来のOCRでも手書き文字の認識は可能ですが、人間の手書きは個性がさまざまです。OCRは、あらかじめ想定していた形の文字しか認識できないため、そこから大きくはずれたクセのある字などは認識できませんでした。

そこで、AIによる機械学習やディープラーニングを取り入れた、AI-OCRが求められているのです。手書きのクセは多岐にわたるため、あらかじめクセを想定してロジックを組むのは至難の業と言わざるを得ません。その点、AIを取り入れれば手書き文字のクセを学習させて、読み取り精度を向上させていくことが可能になるのです。また、AIは非定型帳票の読み取りにも能力を発揮します。

OCRで帳票を読み取る場合あらかじめ「この項目は氏名、その下は住所・・・・・・」というように、帳票の項目を指定しておかなくてはなりません。AI-OCRなら、読み取った情報をもとに自動的に内容を識別するため、読み取れる帳票の幅が広がります。

ビジネスで使用される帳票には不定形のものが少なくありません。たとえば、取引先から送られてくる伝票や請求書などは、フォーマットがばらばらでしょう。AI-OCRを活用することで、こうした帳票も自動化が可能となるのです。

 

OCRの技術をオフィスでのAI活用の第一歩に

少子高齢化による労働力人口の低下が叫ばれる中、あらゆる業界において生産性の向上が急務となっています。労働力人口の低下に目を向けずに一人ひとりの負担を増加させてしまうと、「疲労の蓄積」「モチベーションの低下」などが原因となり、生産性を低下させてしまう恐れがあります。最悪の場合、社員の負担やストレスの蓄積によって退職者を出す事態にまで陥ってしまいかねません。このような負のスパイラルにだけは巻き込まれてしまわないよう、企業としては前もって対策をとる必要があるでしょう。

最悪の状況を避けるためには、企業ができる限り社員一人ひとりの働きやすいと思える環境を整えることが大切です。労働力人口の低下をカバーしなければならないこのような現代においては、まさにAIの活用が有効となってきます。つまりAIは、生産性の向上につながる武器ともいえます。企業にとって今回ご紹介したAI-OCRは、労働力が不足しがちな状況を好転させる第一歩となるかもしれません。

 

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AIsmiley編集部

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