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最終更新日:2024/02/20
AI・人工知能技術の発展に伴い、さまざまな業界でAIを導入する動きが加速しています。実際、AIはさまざまな業界に変革をもたらしており、その中でも自動車業界はAIの活用によって大きく変わり始めているのです。
では、具体的にAIを活用することで自動車にどのような変化が生まれるのでしょうか。今回は、自動車業界におけるAIの活用事例について詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

AIの活用によって実現できるようになった技術のひとつとしては、自動運転が挙げられるでしょう。自動運転とは、その名の通り「自身で操作を行うことなく自動車が勝手に走ってくれる技術」のことです。自動車に乗り込み、搭載されているAIに目的地を告げるだけで、自動車が勝手に出発してくれるので、人間がハンドル操作を行う必要はありません。
とはいえ、現時点ではまだ自動運転車が多く普及されているわけではないため、「自動運転車なんて不安で仕方ない」と思われる方も多いでしょう。確かに自動運転技術は決して完璧なものではなく、死亡事故を起こした事例も存在します。しかし、人間による運転と比べれば、はるかに安全なものになっているのです。
運転席に座った状態の人間の視野にはいくつかの死角が存在するため、その部分を確実に把握することはできません。もちろんドアミラーやバックミラーを使ってある程度の死角を解消することはできますが、それでも視認できない部分が多数あるのです。
では、完全には見えていない部分があるにも関わらず、なぜ大半の人は自動車を走らせることができているのでしょうか。それは、「その場所が死角になる前に『なにもないこと』を把握(記憶)しているから」に他なりません。つまり、若干ではあるものの、過去の情報を頼りに運転しているということです。
一方の自動運転車は、センサーによって自動車周辺の情報をリアルタイムに把握しながら走行します。自動車周辺に障害物が存在しないかどうか、いわばリアルタイムで目視しながら走行しているわけです。当然、記憶を頼りに運転する場合と目視しながら運転する場合では、後者の方が安全性は高くなります。
何より、人間は見ている方向以外の視覚情報を拾うことはできませんが、自動運転車はセンサーによって全方向の視覚情報を拾うことができるのです。こういった点を踏まえれば、言うまでもなく自動運転車のほうが高い安全性であることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

タクシー業界では、乗務効率を高めるためにAIを活用しています。たとえば、ソニーペイメントサービスとタクシー大手5社が提供しているシステムでは、時間帯や場所、天候などに応じて潜在客を割り出し、ドライバーの乗務効率を高めることが可能です。これは、AIを活用するからこそ実現できる技術に他なりません。
より具体的に需要を分析することも可能です。たとえば、「長距離利用を見込めるエリア」であったり「雨天時に乗客が集まりやすいスポット」であったりと条件を絞り込んで分析することもできるため、状況に適した乗務を行うことができるのです。
これまで、「乗客が集まりやすいスポット」などは、ドライバーの経験に基づいて予測されるものだったため、新人のドライバーなどはどうしても不利な傾向にありました。しかし、こういったシステムを活用することで、より簡単に需要予測を行えるようになるため、タクシー会社としても多くの利益を見込めるようになるわけです。

自動車製造においてもAIは多く活用されています。例えば自動車メーカーのアウディでは、AIを活用することで工場内の量産体制を整えているそうです。ここで活用されているのは機械学習で、プレス加工を行う際に発生する金属板の割れ目や傷などを自動で認識することができるというもの。
これまでは目視でチェックを行う必要があったため、手間がかかるだけでなく人件費も発生するため、決して効率的とはいえませんでした。しかし、AIを活用することで、人件費の削減はもちろんのこと、より性格かつスピーディーにチェックを行えるようになったのです。そのため、今後はより多くの業務にAIが導入される予定だといいます。
また、近年は自動車がより複雑で自由なデザインになってきており、必然的に求められる品質基準も高まりつつあるそうです。そのため、アウディではプレス工場において加工された部品すべてをその場で検査するようにしています。
当然、その場ですべての部品を検査するためには手間がかかるわけですが、機械学習を活用することによって、それらの業務を大幅に効率化することができるようになったそうです。

日産自動車では、AIシミュレーション技術を駆使することによって、生産ラインの事前評価と運用を効率化しています。2020年に行われた実証実験では、実際の生産ラインで利用されている生産シミュレーターの設定にAIを適用することで、生産ラインの構築や計画変更を10倍以上高速化することに成功したそうです。また、生産効率の予測誤差に関しても、約20%から3%に改善されたといいます。
そんな日産自動車のAIシミュレーション技術には、NECと産業技術総合研究所(産総研)が共同で開発した技術が採用されているのが特徴です。実データを補完するシミュレーションデータを自動生成していくことによって、少量のデータからでも最適な意思決定の支援を行うことができるといいます。実証実験では、最終工程であるスループットの約1カ月分のデータを活用することで、生産ライン計画の作成や予測の精度を高めることに成功したそうです。
NECと産総研は今後このAIシミュレーション技術を駆使することで、新規生産ラインの早期構築や既存生産ラインのスムーズな計画変更が実現可能になることから、機会損失の減少や在庫削減といった成果に繋がることが期待されています。
また、原価見積もりの精緻化、追加投資の削減なども実現できることが確認されているそうです。そのため、この技術を自動車メーカーに適用した場合には、数百億円規模の効果があると推定されています。

最近では、危険運転による事故を防止する目的でもAIが活用され始めています。その一例として挙げられるのが、ドライバーの運転診断です。矢崎総業株式会社が開発・提供しているAI安全運転ソリューション「TRUE SAFE」では、数百万に上る運送会社の運行データと事故データを取得し、AIを活用してこれらのビッグデータを解析することによって、信頼性の高い事故予測を実現しています。
「TRUE SAFE」では、これら技術を用いて運送会社に定量的かつ事実に基づく運転リスクの判定・スコアを提供することができます。従来の閾値だけを用いたサービスとは一切異なる極めて高い精度で、利用者の事故低減に貢献しているのです。
一般的な運転診断サービスでは、「急加速」「急ブレーキ」「急ハンドル」といった、数件の危険挙動に着目して診断を行う傾向にあります。一方のTRUE SAFEは、2,000件超の圧倒的な特徴量を用いて、危険運転挙動を分析していくのが特徴です。この分析をもとに、運行データを事故データと紐付けることによって、より危険な状況を事前に把握することができます。

最近では、自動車の故障を診断してくれるスマホアプリもリリースされており、大きな注目を集めています。チェコの自動車メーカーŠkoda Autoが開発するスマホアプリ「Sound Analyser」では、走行中に車から発生したノイズを録音し、AIを用いて保存済みの音源パターンと比較し、メンテナンスの必要性があるかどうかを判断していきます。
「Sound Analyser」のプログラムは、ニューラルネットワークアルゴリズムをベースとしています。録音した音源ファイルを、視覚的に音声信号を表現することができる「スペクトログラム」に変換していくという仕組みです。そして、AIによってアーカイブ音源と比較して偏差を識別していき、そのパターンからメンテナンス・修理の必要性があるかどうかを分類していきます。
このプログラム自体は非常に複雑なものですが、操作に関しては直感的に行えるように設計されているのが特徴です。走行中に発生した音をスマートフォンで録音するだけで、音から推測される原因が具体的に提示されるのは大きな魅力といえるのではないでしょうか。
なお、この「Sound Analyser」は、ステアリングシステム、エアコンコンプレッサー、ダイレクトシフトギアボックスのクラッチといったコンポーネントに関して10パターン、90%以上の精度で診断することが可能だといいます。

株式会社エーエヌラボでは、中古車販売会社が行う車両の買取査定を効率化することを目的に、販売、車検、板金サービスを展開する株式会社八幡自動車商会と共同で、スマホAI画像査定に関する実証実験を開始しました。これまでは車両査定は、経験と時間が必要とされる難しい作業とされていました。しかしAIを用いることによって、正確な車両査定をスピーディかつ適正に行えるようになります。そのため中古車買取市場において、小売りや同業への業販に力を入れ始めた中古車販売事業者の収益化に貢献していくことが期待されている状況です。
実証実験の内容としては、八幡自動車商会が運営している車検の専門店「コバック」の店頭入り口にカメラを設置し、店舗駐車場に進入してきた車両に対して自動でAI画像査定を行うというものです。これにより、カメラの前を通過した車両の情報を、即座に市場の中古車のデータベースとマッチングすることが可能になります。
素早いマッチングにより、同じメーカー・車種が市場でいくらなのか、といった情報を手元の画面に即座に表示させることが可能になります。また、マッチングの際には車種だけではなく、画像をもとに年数や状態による価格も考慮した検索結果を表示させることも可能です。
今回は、自動車におけるAIの活用事例についてご紹介しました。さまざまな部分でAIが活用されているということがお分かりいただけたのではないでしょうか。特に自動運転に関しては、法整備も少しずつ進められており、自動運転が日常生活に溶け込んでいくのは決して遠い未来ではないかもしれません。
実際、ジュネーブ道路交通法やウィーン道路交通条約では、「車両内の運転者の存在」「運転者による車両の操縦」「運転者による車両の制御」といったものが制定されていました。しかし、これらは自動運転との整合性が取れない部分でもあるため、少しずつ条約の改正作業が進められている状況です。
また、近年はアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故なども多くなってきており、誤操作を防ぐための機能が備えられた自動車も多くなってきています。もちろん、そのような機能を設けることでも自動車の事故防止に繋げられますが、人間の運転においては死角が生まれてしまうという点に関しては、今後も大きな課題となるでしょう。
中には、死角に障害物が迫ったときにアラームで知らせる機能が備わっている自動車も存在しますが、運転中に求められるのは「リアルタイムの情報」であり、その点で人間がAIよりも優位に立つことは難しいと言わざるを得ません。だからこそ、今後は自動車業界においてもAIという存在が必要不可欠なものになっていくのではないでしょうか。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
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