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分科会の議論「感染拡大防止」37%、AIがテキスト情報を定量化

最終更新日:2024/04/11

インテージテクノスフィアは、AIを用いてテキスト情報を定量化(可視化)する技術を開発し、この技術を使ったサービス「文意知(ぶんいち)」をリリースしました。政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の議事概要を「文意知」を使って定量化すると議論の36%が「感染拡大防止」。中でも「イベント制限」に関して最も議論されていました。

このAIニュースのポイント

  • インテージテクノスフィアは、AIを用いてテキスト情報を定量化(可視化)する技術を使ったサービス「文意知(ぶんいち)」をリリース
  • AIを活用し、テキスト情報の内容を数値化します。定量的に表すことで、「テキストマイニング」では難しいヒトによる結果の解釈を必要とせず、内容を理解できる
  • 政府のコロナウイルス分科会では「感染拡大防止」が最も議論されたことがわかった

株式会社インテージテクノスフィアは、AIを用いてテキスト情報を定量化(可視化)する技術を開発し、この技術を使ったサービス「文意知(ぶんいち)」をリリースしました。「文意知」はテキスト情報を読むことなく内容の理解が可能で「大量のテキスト情報の内容把握に多くの時間を費やしている」「テキスト情報を活用できていない」という課題の解決に最適なサービスです。

 

「文意知」はテキスト情報の内容を数値化

これまでは、「テキスト情報を見える化」するための手法として「テキストマイニング」が用いられてきました。従来のテキストマイニングは「単語や係り受け(文節の関係性)の出現頻度の集計」がその基本となっており、文章の内容を理解するためには、ヒトによる解釈が必要でした。

これに対して「文意知」は、AIを活用し、テキスト情報の内容を数値化します。定量的に表すことで、ヒトによる結果の解釈を必要とせず、内容を理解できる点が大きな特徴です。まずAIが原文を解読し、そこに表されている「伝えたい内容」を抽出します。伝えたい内容は同じであっても、表現方法や詳細性は文章によって様々です。AIが個々の表現方法や詳細性を解析し、抽出された伝えたい内容と各文章との関係性を数値化します。

 

コロナウイルス分科会の議事録を「文意知」を使って定量化

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の議事録(2020年2月16日~2021年2月25日)を基に、これまでどのような議論がなされていたか「文意知」を使って分析しました。その結果、最も多く議論されてきたのは「感染拡大防止策」で全体の約37%を占めています。

感染拡大防止があっての経済対策。情報量によっても左右されるため必ずしもとは言えませんが、追えなくなってきている感染経路の6.2%や医療提供体制の8%という数字は注視が必要そうです。

さらに「感染防止策」について、「感染拡大防止策全体」を100とし、その内訳を詳細に分析すると、「イベント制限」(21%)、「行動制限」(15%)、「法整備」(13%)、「水際対策」(13%)、「行動様式」(12%)という結果でした。

政府による新型コロナウイルス感染症対策の専門家の会議体は、当初は「専門家会議」としてスタート。2020年7月に「分科会」に変わりました。そこで、「第1回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」から「第25回新型コロナウイルス感染症対策分科会」まで、計42回の会議について、各議事録の「情報量」を分析。その結果、分科会に変わった時点で「情報量」が飛躍的に増えていることがわかりました。

「緊急事態宣言」の発令や政権交代で期間を区切り、議事内容の変化を分析。時系列で確認すると、「感染状況」や「感染経路」などの現状把握に関する議事の割合は徐々に減り、「感染拡大防止策」「経済対策」など、対策についての議論が増えてきています。特に、2回目の「緊急事態宣言」が発令された1月以降、この傾向が顕著になっています。

「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の構成員を専門領域で区分して、それぞれの「情報量」を分析。分科会は、医療・経済・法律関係者ら、さまざまな領域の専門家で構成されています。発言の情報量は医療関係者が最も多く、次いで行政公共関係者でした。また、分科会(および専門家会議)は「医療・経済の専門家の会議」という印象が強いものの、実際は、各地域の実情に精通した知事らの発言も多いことがわかりました。

「文意知」はテキスト情報を様々な視点で可視化してくれるテキストマイニングを発展させたAIサービスです。コロナウイルス分科会のテキスト解析からもわかるように、テキストの分析・可視化で報道の方法やあり方に変革が起こるかもしれません。

 

出典:PR TIMES

AIsmiley編集部

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