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最終更新日:2024/02/20
私たちの日常生活において、もはや「AI・人工知能」は非常に身近な存在となりつつあります。チャットボットや顔認証など、スマートフォンのサービス内にもAIが活用されているものも少なくありません。
そんな中、AIを活用した新技術として大きな注目を集めているのが「地震予測」です。特に日本は、世界的に見ても地震が多く発生する国のため、地震予測は多くの方が注目する分野といえます。しかし、AIによる地震予測は現実的に可能なものなのでしょうか。
今回は、AIによる地震予測の仕組みや、その実現性についてまとめました。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

これまで、一般的には「地震予測は今後も不可能だろう」とされてきました。しかし、着実に実績を積み重ねている「AIを活用した地震予測」技術が存在します。それが、「MEGA地震予測」というものです。
このMEGA地震予測は、全国各地のGPSデータを収集し、そのデータをもとに的中実績を積み重ねていましたが、2018年以降、AIの導入により、さらに膨大なデータ解析が可能になったといいます。
このMEGA地震予測の研究を続けているのが、東京大学名誉教授の村井俊治氏です。村井氏は、全国に約1300ヶ所存在する電子基準点のGPSデータをベースに地震予測を行っています。ただ、地震学においては「地質・プレートの変動調査」が前提となっていることもあり、村井氏の予測は異端と言われていました。「ノイズのような数値を使った占いだ」といった批判を浴びることもあったそうです。
しかし、村井氏が立ち上げた地震科学探査機構(JESEA)のデータによれば、2013年から2017年にかけて発生した震度5以上の地震に限ると、発生の半年前までに前兆を予測できたケースは91%に上るといいます。

そんな地震科学探査機構(JESEA)では、2018年3月より、地震予測の精度をさらに高めるための手段として、AIによる地震予測の実用化を発表しています。これは、全国1300ヶ所の電子基準点のデータ(過去12年間分)をAIにインプットさせ、最新の電子基準点の動きとの照らし合わせを行い、地表の異常変動を察知するという仕組みです。
そして、全国30エリアの中から「3ヶ月以内に震度4以上の地震が発生する可能性がある場所」を6段階の評価で割り出していくといいます。
村井氏によれば、「レベル3以上は要注意。レベル4以上は震度5以上の大地震になる可能性がある」とのことで、今後は失敗例をAIに学習させることによってさらなる精度向上を図っていくそうです。なお、2018年3月から8月に発生した震度4以上のすべての地震と、同期間のAIによる地震予測(レベル3以上)を比較すると、7割の的中率だったといいます。まだまだAIの学習によって改善していく余地があるといえるでしょう。

このように、AIの実用化によって地震予測の精度向上を図っている地震科学探査機構(JESEA)ですが、そもそもなぜ村井氏は地震予測にAIを導入しようと考えたのでしょうか。そこには、「データ分析作業における負担の大きさ」が大きな理由として存在していたといいます。
村井氏は現在、スマホアプリ「MEGA地震予測」を介して、毎週水曜日に地震予測に関する情報発信を行っています。その情報は、2日前の月曜日に国土地理院が公開した電子基準点のデータを解析ソフトによって電子化(グラフ化)したものだということです。
しかし、この作業においては、1300ヶ所以上もの電子基準点のデータをチェックする必要があり、決して楽な作業とはいえません。この作業を村井氏一人で行うのは非常に大きな負担があり、他の地域の過去データを遡ったりするための時間を確保することもできなかったといいます。
そのため、実際に大規模な地震が発生した時にその地点のデータを詳しく調べていくと、兆候が出ているにも関わらず見過ごしてしまっていたケースもあったそうです。
そして何より、村井氏は現在79歳ということもあり、「自身の持つ知識や経験を貢献者に伝えていくこと」も視野に入れていたそうです。現在までに、その伝授はある程度完了しているといいますが、今後さらに予測の精度を向上していくためには、やはり大量のデータをスピーディーに分析することが可能なAI(人工知能)は必要不可欠といえるでしょう。
知識や経験の伝授によって次世代のスタッフが業務を引き継いでいくことはもちろん可能ですが、人間の作業にはどうしても質やスピードにムラが生じてしまうものです。その質やスピードをできる限り一定に保つためにも、AIの導入は極めて有効なものだったといえるのではないでしょうか。
村井氏はAIによる地震予測の精度にも大きな自信を見せています。将棋の世界においても、最初はコンピューターよりも人間のほうが強い状況だったものの、現在は棋士がコンピューターに負けるようになったことを例に挙げ、今後さらにAIによる地震予測の精度は高くなっていくだろうと述べているのです。
確かに、AIは大量のデータを収集し、分析していく作業をもっとも得意としており、その作業の質を一定に保てるのが大きな強みです。その点、人間は体調やモチベーションによって作業の質に差が生まれることも珍しくありません。そのような点を踏まえると、学習データの蓄積を行っていくことで、さらに地震予測の精度が高まっていく可能性は十分にあると考えられます。
一般的な地震学の知識を持ち合わせている人からすれば「異端」と捉えられることもあることを忘れてはいけませんが、かといって何の根拠もなく否定するべきではないかもしれません。実際に、村井氏の設立した地震科学探査機構(JESEA)では、高い確率で地震発生を予測したデータなどの発表も行われています。
何より、もっとも重要なのは私たち一人ひとりが地震への危機感を常に持ち、「いつ地震が発生しても身を守れるような準備をしておくこと」に他なりません。その準備を進めていく上で、参考材料のひとつとして「AIによる地震予測」の情報を取り入れていくことは、決して無駄なことではないでしょう。今後の「AIによる地震予測」の精度向上にさらなる期待が集まります。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
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