Adobe Fireflyとは?基本的な使い方(画像付き)
最終更新日:2024/11/20
Adobe Fireflyとは、アドビ株式会社が提供する、画像生成機能およびテキストエフェクトを中心としたクリエイティブな生成AIのWEBアプリケーションです。テキストによる指示(プロンプト)に基づいて、画像やイラストを自動生成することができます。
2023年3月21日にβ版が公開され、2024年10月現在「Firefly Image 3 Model (2024年9月リリース)」が最新モデルです。
今回はAdobe Fireflyで実際に生成してみた結果をご紹介していきます。
Adobe Fireflyの特徴
まず、Adobe Fireflyの主な特徴をご紹介します。
日本語対応
Adobe Fireflyは日本語に対応しており、日本語でのテキスト入力や操作が可能です。日本語での指示やキーワードを入力することで、生成したいビジュアルやデザインを生成することができます。
商用利用可能
学習データはAdobe Stockや著作権切れコンテンツを使用しているため、生成結果が著作権に反することがありません。
画像生成AIには多くの学習データが必要です。AdobeFireflyではAIの学習データにAdobe Stock上の画像や著作権切れコンテンツ・オープンライセンスのコンテンツなど権利関係が明確な画像のみを利用しているため安全に使用することができます。
また、Adobe Fireflyでは生成が規制されているコンテンツがありより安全に生成することができます。
規制コンテンツ|「暴力的」「性的」「軽蔑的」「不適切な言葉」など
Adobeツールとの連携
Adobe Fireflyは各種Adobeサービスと連携しています。それぞれのアプリケーションからFireflyの生成機能を使ことができます。
- Photoshop|「生成塗りつぶし」「生成拡張」など
- Illustrator|「生成再配色」「ベクター生成」など
- Adobe Express|「テキストから画像生成」「テキスト効果」など
- Premier Pro|今後動画生成がリリースされるとPremier ProでもFirefly生成機能が使用できるようになります
音声生成・動画生成(今後リリース予定)
現在は画像生成のみですが、今後「音声生成」「動画生成」のリリースも予定されており、クリエイティブの幅が大きく広がります。
動画生成| Adobe Firefly Video Model
音声生成|Adobe Firefly Audio Model(開発中)
料金プラン
プラン | 月額料金 | 枚数 | 透かしの有無 |
無料プラン | 無料 | 25枚/月 | 有り |
有料プラン | 680円 | 100枚/月 | 無し |
フリープランのクレジットを使い切った場合「クレジットが不足しています」という画面が表示されます。次月まで待ち25枚分のクレジットを取得するか、有料プランにアップロードすることで再度使用ができるようになります。
Adobe Fireflyの始め方
まずは公式サイトにアクセスします。
右上の「ログイン」ボタンをクリックします。Google・Facebook・Appleのアカウントをお持ちの場合は情報の入力が省け簡単にログインできます。
また、「さらに表示」をクリックすると、「Microsoft」「Line」でのログインも可能です。Adobeアカウントをお持ちの方は、さらに下にある「ログイン」をクリックしてください。
どのアカウントもお持ちでない場合は、「アカウントを作成する」から新規登録を行います。
Adobe Fireflyの基本的な使い方
早速画像を生成してみましょう。Adobe Fireflyは生成したい画像の言語化したテキストを入力するだけで生成してくれます。
テキストから画像生成
トップにあるテキスト入力エリアに生成したい画像の詳細を日本語で入力します。詳細に書き込むほど自分のイメージしている画像に近くなります。具体的なイメージの言葉を入力するだけで良く、最後に「作成する」や「生成して」などの言葉は必要ありません。
では早速生成してみます。メイン画面のテキストBOXにプロンプトを入力します。
「クリスマスの雰囲気。柔らかい光。可愛い少女と羊のぬいぐるみ。温かいイラスト風。」というプロンプトを入力し生成をクリックします。
プロンプトに入力した内容を全て反映した素晴らしい画像が生成されました!
4つの異なるイメージが生成されました。左上から、絵本のような可愛らしい画風・右上ではディズニーアニメーションのような外国の美しい少女・左下は少しデフォルメされたイラスト風・右下は実写に近いチャーミングな女の子が生成されました。
デフォルトでは正方形(1:1)での生成結果となります。生成された画像をダウンロードするには、
- 全てをダウンロード|4枚の画像が一括でダウンロードできます
- 各画像右上にあるダウンロードアイコン|選んだ画像のみダウンロードできます
生成された画像の修正
生成された画像の中に少しだけ不自然な箇所や修正したい箇所があった場合は、画像の一部を修正することができます。
今回生成された左下画像の女の子の手をよく見てみると、指が4本しかないので、5本の指になるように修正していきます。
修正したい画像にカーソルを置くと、左上に「編集」というメニューがあるので、クリックするといくつかの選択が表示されます。一番上にある「生成塗りつぶし」をクリックします。
切り替わった画面の「挿入」を選択すると、カーソルが「+」になるので修正したい箇所をなぞって消していきます。
プロンプトに「画像のテイストに合った手」と入力し「生成」をクリックします。
すると、3つの候補が出力されます。少女の5本の指が正しく生成されました!
塗りつぶし(挿入)
塗りつぶし挿入では画像の変更だけでなく新たなオブジェを追加できます。画面左下を選択し、プロンプトに「プレゼントの山」と入力すると、右側画像のようにたくさんのクリスマスプレゼントが追加されました。
塗りつぶし(削除)
塗りつぶし削除では、画像にあるオブジェなどを背景に馴染ませて削除することができます。画面右上のスタンドを選択し「削除」すると、暖炉上の壁に馴染んだ形でスタンドが削除されました。
塗りつぶし(拡張)
塗りつぶし拡張では、縦横のサイズを自然な形で画像が追加されます。左側の画像を拡張し生成をクリックすると見切れていたクリスマスツリーが自然な形で追加されました。
その他の設定のご説明
- 類似の項目を生成|選択した画像をベースに新たに生成
- 構成参照として使用|選択した画像の配置を参照し新たに生成
- スタイル参照として使用|色味や雰囲気、描き方を参照し新たに生成
- Adobe Express|Adobe Expressアプリ上でテキストやシェイプを追加
一般設定
プロンプトを入力しながら様々な設定を追加し理想の画像に近づけることができます。
- 縦横比
- コンテンツの種類
- 合成
- スタイル
- 参照
- 効果
- カラーとトーン
- ライト
- カメラアングル
それぞれがどのような結果になるか生成してみます。
縦横比
何も設定をせず生成すると正方形で画像が生成されます。縦横比を正方形ではない画角で生成したい場合は、「縦横比」の矢印をクリックします。
- 横(4:3)
- 縦(3:4)
- 正方形(1:1)
- ワイドスクリーン(16:9)
上記の4種類が選択できます。縦横比を選択するだけではイメージは変更されません。右下に表示されている「生成」を再度クリックすると新しく画像が生成されます。
ただし、一度生成してからサイズ変更すると、生成のし直しになるので同じ画像のサイズが変わるわけではありません。生成された結果から縦横比を変更したいときは、「編集」メニューの「生成塗りつぶし」から左右上下を引き伸ばせる「生成拡張」から変更した方がよいです。
【縦(3:4)に変更】
画像は新たに生成されましたが比率が縦長に変更されました。
コンテンツの種類
生成したい画像を「アート」として生成したいのか、「写真」として生成したいのか選択できます。実際にアートと写真それぞれ同じプロンプトで生成してみました。
【アートで生成】
デフォルメされた可愛いらしいテイストで出力されました。
【写真で生成】
リアルで写真のような女の子と羊のぬいぐるみが生成されました。
合成
ベースにしたい構図やテイストを設定することができます。また、合成したい画像を自身で持っている場合は、「画像をアップロード」から読み込ませます。
ギャラリーを参照をクリックすると、あらかじめAdobe Fireflyに導入されている合成元を選択することができます。
Adobe Fireflyにあらかじめ設定されている「線画の森」を選択し、プロンプトに「真ん中に羊」と入力し生成をクリックしてみます。
参照元の画像をベースに羊が佇む様子が生成されました!このように、あらかじめ参照したい画像や配置が決まっている場合には、「合成」を使用すると、さらに理想に近い生成が可能になります。
スタイル(参照)
選択したスタイルを参照した画像が生成されます。「視覚的な適応量」の強度を調整することで、参照した画像により似せた画像になります。
- 左に寄せる|選択したスタイルを少しだけ取り入れた画像になる
- 右に寄せる|選択したスタイルを強く反映させる
ギャラリーを参照からサイバー感あるピンクと紫のライトアップ画像を選択し、強度は中央で生成してみました。
サイバー感を取り入れつつプロンプト通りの画像に馴染ませた状態で生成されました!
スタイル(効果)
様々な効果を追加することができます。「すべて」を選択すると、「流行」「テーマ」「テクニック」「効果」「マテリアル」「コンセプト」のカテゴリに分けられ多くの種類かあります。
得にこだわりが見つけられなければ、「すべて」の並びにある「人気」「流行」「テーマ」などを選択すると、よく使われている効果が絞り込まれるので、最初はこちらから選んで生成結果を確認してみるものいいかもしれません。
テーマから「アニメ」を選択してみました。
日本のアニメーションのような可愛らしい女の子と、羊のぬいぐるみもキュートな瞳の可愛らしいぬいぐるみになりました!
スタイル(カラーとトーン)
カラーとトーンでは全体の色味の調整ができます。
今回生成した少女と羊の画像は暖かみのある暖色で生成されています。この画像を寒色系の画像に変更してみます。
ブルーベースの寒色系になり、優しい雰囲気は失われずイメージ通りの画像が生成されました!
スタイル(ライト)
ライトでは光の加減を調整できます。
「バックライト」を選択して生成してみました。
最初の生成よりもさらに幻想的で神々しい画像が生成されました!
スタイル(カメラアングル)
カメラアングルでは、生成したい画像の画角を設定できます。
「窓越しの撮影」を選択し生成してみました。
画像に窓枠が追加され、優しい光が降り注ぐムード溢れる画像になりました!
こんな人におすすめ!
- アイデア出しに悩んでいる人
テキストプロンプトを入力するだけで、様々なバリエーションの画像を生成できるため、新しいアイデアの創出に役立ちます。 - デザインのクオリティアップを目指している人
高品質な画像やイラストを生成できるため、デザインのクオリティを向上させることができます。 - 時間がない人
手作業で画像を作成する手間を省き、短時間で多くのデザインを作成することができます。 - 専門知識がない人
複雑な画像編集スキルがなくても、直感的な操作でプロフェッショナルなデザインを作成できます。 - Adobe製品を常時使用する人
Adobe製品との連携がスムーズなため、制作作業を効率化できます。
まとめ
今回は、Adobe Fireflyを試してみました。直感的なインターフェースかつテキストプロンプトだけで、クオリティの高い画像が簡単に作成できました。豊富な調整機能があり、理想に近づけるための機能も充実しています。
今後は音楽生成・動画生成のサービスも始まるそうなのでより一層クリエイティブ作業が楽しみになりますね!今後の機能追加も含めてAdobe Fireflyには期待と注目が集まります。
よくある質問
Adobe Fireflyは無料ですか?
25枚/月まで無料で生成可能です。
月額680円/100枚まで使用が可能になります。
どのようなファイル形式で出力できますか?
jpg形式でダウンロードできます。
Adobe Fireflyはどのデバイスで使用できますか?
ウェブブラウザを通じて使用できるため、PCやタブレット、スマートフォンでも利用可能です。
AI生成された画像は商業利用できますか?
Adobeのライセンス条件に従えば、商業利用が可能です。
初心者でも使えますか?
はい、直感的なインターフェースがあり、初心者でも簡単に使い始めることができます。
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