生成AI

最終更新日:2024/11/06
富士通は、世界的なGPU不足に対応するために、AI処理におけるGPUの演算効率を向上させるミドルウェア技術「AI computing broker(ACB技術)」を開発しました。
このニュースのポイント
富士通株式会社は、世界的なGPU不足に対応するために、AI処理におけるGPUの演算効率を向上させるミドルウェア技術「AI computing broker(ACB技術)」を開発しました。この技術は、リアルタイムでGPUを割り振り、単一から複数のGPUまで幅広く使用可能です。2024年10月からトレーダム株式会社が採用し、さくらインターネット株式会社と共同で複数GPUでの実証実験を行います。
生成AIの需要増加に伴い、GPUの需要も急激に増加し、2030年までに約20倍の成長が見込まれています。しかし、データセンターの消費電力の増加が課題となっており、2030年には全世界の発電量の10%がデータセンターで消費されると予測されています。
これを受けて富士通は、GPUの実行効率を高めるために、CPUとGPUの計算リソースを効果的に活用するアダプティブGPUアロケーター技術を2023年11月に開発し、検証を行っています。
先行トライアルでは、最大で2.25倍の演算効率向上が確認されました。今後、AIサービス事業者やクラウドサービス事業者にこの技術を提供し、GPU不足や電力問題を解決し、ビジネスの生産性向上に寄与することを目指します。
富士通は、HPC管理ソリューション(M:Arthur)やクラウドサービス(Cloud Bouquet)を通じて、ACB技術を用いたGPUの効率的な利用を試み、ジョブ間でGPUを共有することで全体の実行時間を約10%短縮することに成功しました。この技術により、長時間のモデル構築と短時間の実行テストを同時に行うことが可能になります。
今後は、より大規模な計算環境でのACB技術の応用を進め、先進的なコンピューティング技術を通じてGPUや電力の不足といった課題を解決し、AIによる生産性と創造性の拡張に貢献していく方針です。
出典:PR TIMES
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