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NotebookLMとは?使い方や料金・活用事例5選を詳しく解説

最終更新日:2024/09/10

NotebookLMは、2023年夏にリリースされたGoogleの言語モデルです。外部ドキュメントを迅速にアップロードでき、ノートスタイルのインターフェース上で効率的な情報検索やドキュメント管理が可能です。

また、2024年6月にはGoogleの最新生成AI「Gemini 1.5 Pro」と連携し、より高度な性能を発揮しています。日本語にも対応可能で、リサーチや文献執筆のアシスタントとして大いに活躍することが期待されています。

本記事では、NotebookLMの概要から料金、主な機能、他のLLMとの比較などについて解説します。具体的なNotebookLMの活用例も紹介しますので、生成AIツールの導入や運用を検討している方はぜひご覧ください。

NotebookLMとは

NotebookLM(ノートブックLM)は、Googleが提供するノートブック形式のAIツールです。ユーザーがアップロードしたドキュメントの内容を、AI技術によって整理・分類・管理でき、情報検索や検索を効率化します。

原則として、自分でアップロードしたドキュメントや資料のみがデータとして蓄積され、その中でリサーチや分析、共有といった作業が可能です。他のLLMのように、各社独自のデータセットやインターネット上の情報を含まないため、LLMの課題であるハルシネーション(不確かな情報を最もらしく回答してしまう状況)を高確率で回避できます。

また、基本的にチャット形式でのやり取り作業が完結します。複雑な設定は不要で、画面上の直感的な操作で作業が完了していく点も特徴です。

Gemini 1.5 Proを搭載

NotebookLMは、2023年夏にすでにリリースされており、2024年6月にはGoogleの高精度LLMモデル「Gemini 1.5 Pro」を搭載した最新版が公開されました。Gemini 1.5 Proでは、優秀な自然言語処理と推論能力を発揮しています。

また、一度に処理できるトークンは100万と膨大で、動画なら1時間、テキストなら70万前後の処理に対応できます。

NotebookLMの料金体系

NotebookLMは、現在無料で利用できます。NotebookLMのサイトにアクセスし、Googleアカウントでログインすればトップ画面が表示され、ドキュメントのアップロードを開始できます。これは、Googleが実験段階であると定義しているのであって、今後有料化される可能性も考えられるでしょう。

NotebookLMの主な機能


Google NotebookLMは、さまざまな機能が搭載されています。ここでは、NotebookLMの代表的な4つの機能について解説します。

高度な情報要約と検索・質問応答

NotebookLMで特筆すべきは、高度な情報処理能力です。アップロードしたドキュメントやデータが膨大であっても、内容の読み取りから要点の抽出、要約まとめの提示まで迅速に完了します。

また、検索能力も優れており、キーワード検索だけでなく文脈や背景を踏まえた検索が可能です。回答を生成する際には、インライン引用により根拠となる引用データと引用場所を紐づけて提示するため、クリックするだけで該当箇所へ瞬時に移動できます。

PDFやWebページのアップロード・内容に関する質問や指示

NotebookLMでは、さまざまな形式のファイルをアップロードできます。現時点では、以下のファイルに対応しています。

  • Googleドライブ上のGoogleドキュメントやGoogleスライド
  • PDFファイル
  • txt形式のテキストファイル
  • Webページ上のテキスト

NotebookLMはGoogleのツールであり、GoogleドキュメントやGoogleスライドなどのサービスとシームレスな連携が可能です。また、書類のスキャンやダウンロードしたPDFファイル、手持ちのパソコンで作成したtxt形式のテキストファイルにも対応しています。

さらに、Webページ上のテキストをコピーし、直接貼り付けて取り込めます。さまざまなドキュメントをインポートし、内容に関する質問や指示をチャットで入力することで、必要な情報の検索や処理を簡単に行うことが可能です。

ノートの使用

NotebookLMの代表的な機能の1つが、ノートブックの作成・管理機能です。チャットでのやり取りやインポートしたソースから、内容の引用を扱ったノートや独自のメモを作成、保存できます。

また、ノートエディタに思考や観察を入力した後、ソースから関連情報をコピー&ペーストして、内容を充実させることが可能です。1つのノートブックに複数のドキュメントをアップロードし、横断的に情報を分析するといった使い方もできます。

整理ツールを使ったグループ化も可能で、階層を作成、編集しながらまとめていくことができます。

チームでの共有

NotebookLMでは、チームでの共有もスムーズに行えます。複数人とノートやメモを共有し、リアルタイムで共同編集できるため、情報共有やプロジェクト管理に役立ちます。

アクセス権限は、閲覧者と編集者を分けられるため、ニーズに合った権限管理が可能です。閲覧者は読み取り専用ですが、編集者はメモの追加や削除などを行うことができます。

NotebookLMとGPTs(ChatGPT)との違い

NotebookLMは、OpenAI社の言語モデルの一つであるGPTsとはインターフェースや料金などが異なります。

NotebookLM GPTs(ChatGPT)
月額料金 無料 $20
インターフェース ノートブック形式 チャット形式
主な用途 アップロードされたデータや情報に特化した分析や分類、検索、管理など 一般的な質問応答や文章生成など
学習データ ユーザーがアップロードした資料や情報 インターネット上の情報や事前学習データを活用

NotebookLMは、原則としてユーザーが提供したドキュメントや情報ベースで稼動します。ChatGPTなどの生成AIツールでは、インターネット上の情報や事前学習データを基に回答を生成する仕組みです。ただし、Webページの内容をコピペして使う場合は、その信憑性に注意する必要があります。

NotebookLMの使い方

ここでは、NotebookLMの使い方を説明します。以下の手順で開始できます。

  1. NotebookLMの公式サイトにアクセスし、「Try NotebookLM」をクリックする
  2. 自分のGoogleアカウント情報でログインする
  3. トップページで「新しいノートブック」をクリックする
  4. アップロードしたいファイル形式を選択し、ドキュメントをインポートする
  5. NotebookLMが自動的に要約や主要トピックを生成する
  6. チャット形式で質疑応答や検索などを行う

上記に続けて、回答に基づいてより詳しい質問を投げたり別の角度から分析したりすることも可能です。対話は自動で保存され、重要な情報のハイライトやメモの追加、他のユーザーとの共有も随時進められます。

NotebookLMで作るAIの活用事例

NotebookLMはすでにさまざまな用途で活用されています。ここでは、NotebookLMの活用例を5つ紹介します。業務やビジネスにおける応用を検討する際に、ぜひお役立てください。

  • 専用チャットボットの構築
  • 利用規約や契約書の読み込みと解説
  • 論文や書籍を丸ごと要約
  • 社内共有ナレッジの構築と共有
  • 論文のマインドマップ化

専用チャットボットの構築

NotebookLMを使って、用途やシーンに特化した専用チャットボットを構築できます。PDFファイルやWebサイトのURLを、NotebookLMにアップロードし、内容を読み込ませれば、質問や指示に対応に対応するAIボットが完成します。

例えば、家電や設備製品の取説書を読み込ませておけば、故障や不具合が発生した際にチャットで状況を説明し、解決方法を参照することが可能です。また、辞書のような膨大なデータ量でも迅速に処理し、整理・分類することができます。

利用規約や契約書の読み込みと解説

NotebookLMでは、利用規約や契約書をわかりやすく解説してもらう、という使い方も有用です。ページ数が多く、専門用語がふんだんに使われているような文書でも、瞬時に読み込みができ、要約を作成できます。

英語のドキュメントについて日本語でまとめることも可能なため、海外のサービスや製品を利用したい場合にも便利です。不明点については、チャットで質問を入力することで、効率的に内容を理解できます。

論文や書籍を丸ごと要約

論文や書籍といった膨大な情報量をスピーディに読み取り、要約や解読が可能です。PDFデータになっている本を、丸ごとNotebookLMにインポートすれば、瞬時に要約が出力できるため、内容理解が進みます。

また、ノートとしてまとめておけば、必要なタイミングで復習や抽出が可能です。

社内共有ナレッジの構築と共有

社内共有ナレッジの構築や情報共有にも、NotebookLMが役立ちます。業務や設備のマニュアルは、部署や個人のデスクなどに散乱しがちです。そこで、共有ノートにアップロードし分類・整理しておけば必要な場面ですぐに探し出すことも可能です。

また、個人の持つ知識やノウハウの共有や継承も促され、特定の社員がいないと業務が進まないような属人化の状況を回避できます。

論文のマインドマップ化

NotebookLMでは、要約した内容やデータをマインドマップ形式でまとめることも可能です。研究論文など膨大な文章から、重要なポイントを抽出し、関係性を可視化したマインドマップを作成すれば、情報共有も促進できます。

現状のNotebookLMの制限と課題

NotebookLMでサポートされているソースの種類は、GoogleドキュメントやPDFファイルなど前述の種類に限られます。また、1つのソースにつき最大500,000語という制限があります。

また、NotebookLMにアップロードしたドキュメントやデータは、AIの学習に使われることはありません。ただし、人間のレビュアーが見る可能性はあると公表されており、社内の機密情報はアップロードしないように注意しましょう。

まとめ

GoogleのNotebookLMは、情報整理や検索の効率化を促すAIツールです。アップロードしたドキュメントや情報を迅速に読み取り、自分専用のデータベースやチャットボットを構築できます。

要約の生成やチーム共有などさまざまな機能が使えて、生産性の向上や業務効率化、創造的な活動の促進といったメリットが見込まれます。機密情報の取り扱いには注意しつつ、日常業務にお役立てください。

生成AIサービスをまとめた資料を以下より無料請求いただけます。自社における生成AI活用を検討する際にぜひご活用ください。

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よくある質問

NotebookLMのアプリはありますか?

現在、NotebookLMのモバイルアプリは提供されていません。NotebookLMは、パソコンのWebブラウザから利用することを想定されています。ただ、モバイル端末のブラウザアプリを使って、スマホからアクセス可能です。デバイスのホーム画面にショートカットを追加しておけば、必要な時にすぐに使えて便利です。

NotebookLMはいつから日本でつかえますか?

NotebookLMは日本語に対応しています。日本語でのチャット入力や日本語のドキュメントの内容を理解し、適切な処理ができます。ただ、固有名詞や専門用語、文化的な背景といった高度な内容については、適切な内容が困難な場合もあるため注意しましょう。

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