DXを推進するAIポータルメディア「AIsmiley」| AI製品・サービスの比較・検索サイト
03-6452-4750 10:00〜18:00 年末年始除く

NotebookLMとは?使い方や料金・活用事例5選を詳しく解説

最終更新日:2025/01/29

NotebookLMは、2023年夏にリリースされたGoogleの言語モデルです。外部ドキュメントを迅速にアップロードでき、ノートスタイルのインターフェース上で効率的な情報検索やドキュメント管理が可能です。

また、2024年6月にはGoogleの最新生成AI「Gemini 1.5 Pro」と連携し、より高度な性能を発揮しています。日本語にも対応可能で、リサーチや文献執筆のアシスタントとして大いに活躍することが期待されています。

本記事では、NotebookLMの概要から料金、主な機能、他のLLMとの比較などについて解説します。具体的なNotebookLMの活用例も紹介しますので、生成AIツールの導入や運用を検討している方はぜひご覧ください。

NotebookLMとは

NotebookLM(ノートブックLM)は、Googleが提供するノートブック形式のAIツールです。ユーザーがアップロードしたドキュメントの内容を、AI技術によって整理・分類・管理でき、情報検索や検索を効率化します。

原則として、自分でアップロードしたドキュメントや資料のみがデータとして蓄積され、その中でリサーチや分析、共有といった作業が可能です。他のLLMのように、各社独自のデータセットやインターネット上の情報を含まないため、LLMの課題であるハルシネーション(不確かな情報を最もらしく回答してしまう状況)を高確率で回避できます。

また、基本的にチャット形式でのやり取り作業が完結します。複雑な設定は不要で、画面上の直感的な操作で作業が完了していく点も特徴です。

最新のGemini 2.0を搭載

2024年末、GoogleのAIリサーチアシスタント「NotebookLM」は最新のAIモデル「Gemini 2.0」を搭載しました。

Gemini2.0は基本的な生成はもちろん、分析や動画作成、コーディングのサポートなどを受けられます。また新機能として「音声生成」が登場しました。生成したテキストを音声で再生してくれるので、画面を見なくても生成内容を確認できます。現在は英語のみの対応となっており、今後の日本語対応に期待が寄せられます。

新プランNotebookLM Plusをリリース

2024年12月、Googleは企業や教育機関向けの有料プラン「NotebookLM Plus」を発表しました。個人向けにも2025年初頭からGoogle One AI Premiumで提供する予定です。

無料版と比べ、NotebookLM Plusは1ノートブックあたりのソース量が6倍に増え、作成できるノートブック数も5倍になります。チャットのみのアクセス制限機能や、応答スタイルと回答の長さを設定できる機能、利用状況の分析機能などの機能も追加されています。

機能/特徴 NotebookLM(無料版) NotebookLM Plus(有料版)
対象ユーザー 個人ユーザー 企業、学校、大学、組織、エンタープライズ顧客1
ノートブック数 最大100 最大500
ソース数 ノートブックあたり最大50 ノートブックあたり最大300
チャットクエリ 1日あたり最大50 1日あたり最大500
オーディオ生成 1日あたり最大3 1日あたり最大20
プレミアム機能 チャットのみのノートブック共有
高度なチャット設定(応答スタイルの選択や出力長のカスタマイズ)
ノートブック分析

参考:NotebookLM | NotebookLM Plusへのアップグレード

NotebookLMとGPTs(ChatGPT)との違い

NotebookLMは、OpenAI社の言語モデルの一つであるGPTsとはインターフェースや料金などが異なります。

NotebookLM GPTs(ChatGPT)
月額料金 無料
※NotebookLM Plusは$20〜
$20
インターフェース ノートブック形式 チャット形式
主な用途 アップロードされたデータや情報に特化した分析や分類、検索、管理など 一般的な質問応答や文章生成など
学習データ ユーザーがアップロードした資料や情報 インターネット上の情報や事前学習データを活用

NotebookLMは、原則としてユーザーが提供したドキュメントや情報ベースで稼動します。ChatGPTなどの生成AIツールでは、インターネット上の情報や事前学習データを基に回答を生成する仕組みです。ただし、Webページの内容をコピペして使う場合は、その信憑性に注意する必要があります。

NotebookLMの料金体系

先ほど触れたようにNotebookLMには、無料版と、有料のNotebookLM Plusの2プランが提供されています。NotebookLMの料金は、提供方法によって異なります。

【Google Workspace経由で利用する場合】

ユーザー1人あたり月額20ドル〜のアドオン料金がかかります。この両機で利用できるのは、Gemini EnterpriseやGemini Business、Gemini Education Premium、Gemini Educationのいずれかのアドオンを管理者が有効にしている場合に限ります。

【Google Cloud経由で利用する場合】

AgentspaceやGoogle Agentspace for Enterprise、Google Agentspace for Enterprise Plusのいずれかのアクセス権が必要で、具体的な料金は営業チームへの問い合わせが必要です。

なお、2025年初旬から一般消費者向けにGoogle One AI Premiumプランを通じても提供される予定ですが、料金はまだ発表されていません。

NotebookLMの主な機能


Google NotebookLMは、さまざまな機能が搭載されています。ここでは、NotebookLMの代表的な4つの機能について解説します。

高度な情報要約と検索・質問応答

NotebookLMで特筆すべきは、高度な情報処理能力です。アップロードしたドキュメントやデータが膨大であっても、内容の読み取りから要点の抽出、要約まとめの提示まで迅速に完了します。

また、検索能力も優れており、キーワード検索だけでなく文脈や背景を踏まえた検索が可能です。回答を生成する際には、インライン引用により根拠となる引用データと引用場所を紐づけて提示するため、クリックするだけで該当箇所へ瞬時に移動できます。

PDFやWebページのアップロード・内容に関する質問や指示

NotebookLMでは、さまざまな形式のファイルをアップロードできます。現時点では、以下のファイルに対応しています。

  • Googleドライブ上のGoogleドキュメントやGoogleスライド
  • PDFファイル
  • txt形式のテキストファイル
  • Webページ上のテキスト

NotebookLMはGoogleのツールであり、GoogleドキュメントやGoogleスライドなどのサービスとシームレスな連携が可能です。また、書類のスキャンやダウンロードしたPDFファイル、手持ちのパソコンで作成したtxt形式のテキストファイルにも対応しています。

さらに、Webページ上のテキストをコピーし、直接貼り付けて取り込めます。さまざまなドキュメントをインポートし、内容に関する質問や指示をチャットで入力することで、必要な情報の検索や処理を簡単に行うことが可能です。

ノートの使用

NotebookLMの代表的な機能の1つが、ノートブックの作成・管理機能です。チャットでのやり取りやインポートしたソースから、内容の引用を扱ったノートや独自のメモを作成、保存できます。

また、ノートエディタに思考や観察を入力した後、ソースから関連情報をコピー&ペーストして、内容を充実させることが可能です。1つのノートブックに複数のドキュメントをアップロードし、横断的に情報を分析するといった使い方もできます。

整理ツールを使ったグループ化も可能で、階層を作成、編集しながらまとめていくことができます。

チームでの共有

NotebookLMでは、チームでの共有もスムーズに行えます。複数人とノートやメモを共有し、リアルタイムで共同編集できるため、情報共有やプロジェクト管理に役立ちます。

アクセス権限は、閲覧者と編集者を分けられるため、ニーズに合った権限管理が可能です。閲覧者は読み取り専用ですが、編集者はメモの追加や削除などを行うことができます。

NotebookLM Plusの新機能

NotebookLM Plusでは、企業や教育機関のニーズに応える3つの特別な機能が追加されました。

新機能 概要
ノートブックの「チャットのみ」の共有 ノートブック共有時に、全体へのアクセスを許可するか、チャット機能のみへのアクセスを許可するかをカスタマイズできます。気密性の高いソースやメモを保護しながら、必要なチャットだけを共有することが可能です。
高度なチャット設定 ガイドやアナリストなど目的に応じた応答スタイルを選択したり、ニーズに合わせたカスタムスタイルを作成したりできます。また、応答の長さを短めや長めに調整することも可能です。
ノートブックの分析 共有したノートブックの1日あたりのユーザーアクセス数や、過去1週間のクエリ実行数など、利用状況を分析できます。チーム内での活用状況を数値で把握することができます。

参考:NotebookLM | NotebookLM Plusへのアップグレード

新機能によって、組織のメンバー同士で効率的にAIを使ったり、管理者がAI導入の効果を測ったりするのに役立ちます。

NotebookLMの使い方

ここでは、NotebookLMの使い方を説明します。以下の手順で開始できます。

  1. NotebookLMの公式サイトにアクセスし、「Try NotebookLM」をクリックする
  2. 自分のGoogleアカウント情報でログインする
  3. トップページで「新しいノートブック」をクリックする
  4. アップロードしたいファイル形式を選択し、ドキュメントをインポートする
  5. NotebookLMが自動的に要約や主要トピックを生成する
  6. チャット形式で質疑応答や検索などを行う

上記に続けて、回答に基づいてより詳しい質問を投げたり別の角度から分析したりすることも可能です。対話は自動で保存され、重要な情報のハイライトやメモの追加、他のユーザーとの共有も随時進められます。

NotebookLM Plusへのアップグレードによって、1ノートブックあたりのリソース制限が大幅に拡大されます。通常版(NotebookLM)の100から500ノートブックまで作成可能となり、1ノートブック内のソース数も50から300に増加します。また、1日のチャットクエリ上限が50から500に、音声概要生成も3から20件に拡大されます。

NotebookLMはスマホでも使える

NotebookLMは、パソコンだけでなくスマホからも利用できます。

アプリのインストールは不要で、ブラウザから直接アクセスできます。

【スマホでのNotebookLMの使い方】

  1. スマホのブラウザで「NotebookLM」を検索する
  2. 公式サイトからGoogleアカウントでログインする
  3. ブラウザのメニューから「ホーム画面に追加」を行う

公式サイトにアクセスし、Googleアカウントでログインします。その後、ブラウザのメニューから「ホーム画面に追加」を選択することで、スマートフォンのホーム画面にショートカットアイコンが作成されます。

ただし、スマホで使用する際はいくつかの注意点があります。

画面サイズが小さいため、長文を作成する際は操作が難しくなるかもしれません。また、音声機能の利用や大容量ファイルのアップロードによってデータ通信量が増加する可能性があるため、Wi-Fi環境での使用がおすすめです。

NotebookLMで作るAIの活用事例

NotebookLMはすでにさまざまな用途で活用されています。ここでは、NotebookLMの活用例を5つ紹介します。業務やビジネスにおける応用を検討する際に、ぜひお役立てください。

  • 専用チャットボットの構築
  • 利用規約や契約書の読み込みと解説
  • 論文や書籍を丸ごと要約
  • 社内共有ナレッジの構築と共有
  • 論文のマインドマップ化

専用チャットボットの構築

NotebookLMを使って、用途やシーンに特化した専用チャットボットを構築できます。PDFファイルやWebサイトのURLを、NotebookLMにアップロードし、内容を読み込ませれば、質問や指示に対応に対応するAIボットが完成します。

例えば、家電や設備製品の取説書を読み込ませておけば、故障や不具合が発生した際にチャットで状況を説明し、解決方法を参照することが可能です。また、辞書のような膨大なデータ量でも迅速に処理し、整理・分類することができます。

利用規約や契約書の読み込みと解説

NotebookLMでは、利用規約や契約書をわかりやすく解説してもらう、という使い方も有用です。ページ数が多く、専門用語がふんだんに使われているような文書でも、瞬時に読み込みができ、要約を作成できます。

英語のドキュメントについて日本語でまとめることも可能なため、海外のサービスや製品を利用したい場合にも便利です。不明点については、チャットで質問を入力することで、効率的に内容を理解できます。

論文や書籍を丸ごと要約

論文や書籍といった膨大な情報量をスピーディに読み取り、要約や解読が可能です。PDFデータになっている本を、丸ごとNotebookLMにインポートすれば、瞬時に要約が出力できるため、内容理解が進みます。

また、ノートとしてまとめておけば、必要なタイミングで復習や抽出が可能です。

社内共有ナレッジの構築と共有

社内共有ナレッジの構築や情報共有にも、NotebookLMが役立ちます。業務や設備のマニュアルは、部署や個人のデスクなどに散乱しがちです。そこで、共有ノートにアップロードし分類・整理しておけば必要な場面ですぐに探し出すことも可能です。

また、個人の持つ知識やノウハウの共有や継承も促され、特定の社員がいないと業務が進まないような属人化の状況を回避できます。

論文のマインドマップ化

NotebookLMでは、要約した内容やデータをマインドマップ形式でまとめることも可能です。研究論文など膨大な文章から、重要なポイントを抽出し、関係性を可視化したマインドマップを作成すれば、情報共有も促進できます。

現状のNotebookLMの制限と課題

NotebookLMでサポートされているソースの種類は、GoogleドキュメントやPDFファイルなど前述の種類に限られます。また、1つのソースにつき最大500,000語という制限があります。

また、NotebookLMにアップロードしたドキュメントやデータは、AIの学習に使われることはありません。ただし、人間のレビュアーが見る可能性はあると公表されており、社内の機密情報はアップロードしないように注意しましょう。

NotebookLMが使えないときの解決策

NotebookLMのよくあるトラブルと解決法についてまとめて解説します。

アカウントが利用できない場合

NotebookLMへのアクセスときに「お使いのアカウントでは利用できません」というメッセージが表示される場合、まずアカウントの種類を確認しましょう。NotebookLMのアクセス権がない場合ば利用できません。

アクセス権があるにもかかわらず、利用できない場合は、ブラウザやクッキー、キャッシュの問題である可能性もあるため、「ブラウザを変える」「キャッシュ・クッキーをクリアする」「Googleアカウントを再ログインする」といった対処法で解決できることがあります。

ファイルのアップロードができない場合

NotebookLMにファイルをアップロードする際に問題が発生する主な原因として、対応していないファイル形式やサイズ制限の超過が考えられます。

PDFやテキストファイルなど、対応形式であることを確認し、大きすぎるファイルは分割するか圧縮して試してください。

また、ブラウザを最新版に更新することや、Google Driveなどのクラウドストレージからの直接インポートを試みることで、解決する場合があります。

ユーザーとの共有ができない場合

作成したノートブックを他のユーザーと共有しようとして失敗する場合は、まず共有設定を確認します。

共有相手がGoogleアカウントを持っているか、適切なアクセス権(閲覧社、編集者など)が設定されているかをチェックしてください。

他にもブラウザの変更やキャッシュ・クッキーのクリア、時間帯を変えての再試行などの方法があります。

「サービスが許可されていません」とエラーが出る場合

このエラーメッセージが表示される場合、まずGoogleアカウントの設定を確認します。業務用アカウントを使用している場合は、組織のITポリシーによってNotebookLMの使用が制限されているかもしれません。

また、ブラウザの拡張機能やVPNによる地域制限が影響している可能性もあるため、一時的に向こうにして試すことをおすすめします。

まとめ

GoogleのNotebookLMは、情報整理や検索の効率化を促すAIツールです。アップロードしたドキュメントや情報を迅速に読み取り、自分専用のデータベースやチャットボットを構築できます。

要約の生成やチーム共有などさまざまな機能が使えて、生産性の向上や業務効率化、創造的な活動の促進といったメリットが見込まれます。機密情報の取り扱いには注意しつつ、日常業務にお役立てください。

生成AIサービスをまとめた資料を以下より無料請求いただけます。自社における生成AI活用を検討する際にぜひご活用ください。

生成AIのサービス比較と企業一覧

よくある質問

NotebookLMのアプリはありますか?

現在、NotebookLMのモバイルアプリは提供されていません。NotebookLMは、パソコンのWebブラウザから利用することを想定されています。ただ、モバイル端末のブラウザアプリを使って、スマホからアクセス可能です。デバイスのホーム画面にショートカットを追加しておけば、必要な時にすぐに使えて便利です。

NotebookLMはいつから日本でつかえますか?

NotebookLMは日本語に対応しています。日本語でのチャット入力や日本語のドキュメントの内容を理解し、適切な処理ができます。ただ、固有名詞や専門用語、文化的な背景といった高度な内容については、適切な処理が困難な場合もあるため注意しましょう。

AIsmiley編集部

株式会社アイスマイリーが運営するAIポータルメディア「AIsmiley」は、AIの専門家によるコンテンツ配信とプロダクト紹介を行うWebメディアです。AI資格を保有した編集部がDX推進の事例や人工知能ソリューションの活用方法、ニュース、トレンド情報を発信しています。

・Facebookでも発信しています
@AIsmiley.inc
・Xもフォローください
@AIsmiley_inc
・Youtubeのチャンネル登録もお願いいたします@aiaismiley1345

メルマガに登録する

DXトレンドマガジン メールマガジン登録

業務の課題解決に繋がる最新DX・情報をお届けいたします。
メールマガジンの配信をご希望の方は、下記フォームよりご登録ください。登録無料です。

お名前 - 姓・名

お名前を入力してください

メールアドレス

メールアドレスを入力してください

AI・人工知能記事カテゴリ一覧

今注目のカテゴリー

生成AI

ChatGPT連携サービス

チャットボット

AI-OCR

生成AI

ChatGPT連携サービス

チャットボット

AI-OCR

AI活用のご相談したい企業様はこちら

03-6452-4750

AI製品・ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら