千葉県がんセンターとFIXER社、生成AI「GaiXer」を活用した臨床研究に本格着手
最終更新日:2024/02/15
千葉県がんセンターはFIXER社と協力し、生成AI「GaiXer」を活用した患者診療情報の要約実用化研究に本格着手しました。診療情報文書の作成プロセスを革新し、医療現場の効率化と患者への迅速な対応を目指しています。
このAIニュースのポイント
- 千葉県がんセンター、FIXER社と生成型AI研究を開始
- 生成AI「GaiXer」利用で文書作成時間の大幅削減を目指す
- 研究は2024年9月まで、医療現場の改善が期待される
千葉県がんセンターは、株式会社FIXERと共同で生成型AIによる患者診療情報の要約実用化研究に着手しました。この技術は、医療現場での事務作業の負担を軽減し、患者へのサービス向上を目的としています。
具体的には、電子カルテからの情報抽出、その情報のプライバシー保護、AIによる文書生成、そして生成された文書の品質評価といった一連のプロセスを自動化することで、医療スタッフの作業効率を大幅に向上させることを目指しています。
研究のプロセスは、まず患者から電子カルテ情報の利用について同意を得た上で、必要なデータを電子カルテシステムから抽出します。その後、個人情報を保護するためにマスキング処理を施し、データをFIXERに送信します。
FIXERでは、Microsoft Azureに構築された専用のクラウド環境内で、GaiXerの学習セットにこれらのデータを登録し、AIが文書を生成するための最適なプロンプト(指示文)の開発に取り組みます。生成された文書は、既定の基準に従って品質が評価され、このフィードバックをもとにプロンプトの精度をさらに高めていきます。
この研究は2024年9月30日まで実施予定で、その成果は医療現場の効率化だけでなく、緊急時の対応力向上にも大きく貢献することが期待されています。平時やパンデミックなどの緊急時を問わず、これまで以上に丁寧かつ的確な診療を実施できるようになります。
出典:千葉県がんセンター
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