生成AI

最終更新日:2024/04/11
AIの技術が発展したことにより、近年は業務効率や生産性向上といった目的でAIを導入する企業が多くなってきています。しかし、AIが多く活用され始めているのはビジネスシーンだけではありません。たとえば、「食」の領域においてもAIが活用され始めているのです。
その中でも特に「献立・メニューを作成するAI」は増加傾向にあり、テレビで取り上げられるなど注目度も高まっています。今回は、そんな「献立・メニュー作成AI」の仕組みを詳しく解説するとともに、献立・メニュー作成してもらえるサービス(アプリ)も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例
より健康的な生活を送るためには、日々の食生活にも気を使わなければなりません。しかし、仕事が忙しくて料理と向き合うための時間をなかなか確保できないという人も少なくないでしょう。特に一人暮らしの場合は、適当なもので済ませてしまうことも多いかもしれません。献立・メニューを作成してくれるAIは、そのような問題を解消することができるものとして注目を集めているわけです。
現在はさまざまな企業がサービスとして提供していますが、その仕組みの一例としては、Webサイトやアプリでユーザーが選択したレシピに対して、AIが「主菜」「副菜」「汁物」の中から不足しているものを自動で検索し、膨大なレシピデータの中から献立として適切なものを選んで提案するというものです。
提案した献立・メニューに関しては栄養士などの専門家から判定を受け、その結果を学習していきます。そのため、学習を重ねるにつれてより栄養バランスが整った献立・メニューを提案できるようになるわけです。
もちろん、AIが学習できるのは献立・メニューの栄養バランスだけではありません。「季節」「ジャンル(和・洋・中など)」「効率」といったポイントはもちろんのこと、「彩り」「味のバランス」といった感覚的な要素も学習していくため、よりユーザーの好みに合った献立を作成することができるのです。
では、実際にどのような献立・メニュー作成サービスが存在しているのでしょうか。ここからは、AIを活用した献立・メニュー作成サービス(アプリ)をいくつかご紹介していきます。
「コンダッテ」は、ヤムスクロール株式会社が開発・提供している献立アプリです。家にある食材や料理の好みを入力するだけで、自動で最適なメニュー・献立を提案してもらうことができます。大きな特徴としては、提案された献立を記録したり他のユーザーの献立を閲覧したりすることができる点が挙げられるでしょう。
また、献立カレンダー機能も用意されているため、過去の献立を分かりやすく記録しておくことも可能です。過去にどのような食事をとったのか分かりやすくメモしておくことができるため、日記としても有効活用できるのではないでしょうか。
「me:new(ミーニュー)」は、株式会社ミーニューが開発・提供している献立・メニュー作成アプリです。最長1週間の献立を自動作成してもらうことができます。栄養バランスの整った献立を提案してもらえるため、カロリーや栄養素に偏りが出てしまう心配もありません。また、献立から買い物リストを自動作成してくれる機能も備わっているため、買い物を素早く終わらせたい人にとっても大きなメリットがあるアプリといえるでしょう。
基本的に「me:new(ミーニュー)」は無料で利用することができますが、2020年3月からは「特売献立機能」という有料の機能も実装されました。これは、地域の特売チラシ情報をまとめて閲覧したり、その特売食材から献立を自動作成したりできるというものです。よりお得な食材を使った献立が知りたいという人にとっては魅力的な機能といえるのではないでしょうか。
「Lappy(ラピィ)」は、株式会社 LEOCが開発・提供している給食業界向けの献立・メニュー作成サービスです。上記でご紹介した2つのアプリは一般ユーザー向けのアプリでしたが、この「Lappy(ラピィ)」は給食業界における管理栄養士・栄養士の負担軽減を目的としたシステムとなっています。
近年は少子高齢化と労働人口の減少が進んでおり、管理栄養士や栄養士の業務量増加が大きな課題となっていたそうです。そういった管理栄養士・栄養士の負担を解消すべく、「Lappy(ラピィ)」が開発されました。
「Lappy(ラピィ)」の大きな特徴としては、栄養価や材料費などの範囲と、献立・メニューを提案してもらう期間を設定することで、最大4週間・5パターンのメニュー判定が行えるという点です。メニューの提案には「数理計画法」というアルゴリズムが用いられており、LEOCの料理データベースに記録されている約3000品目の調理情報や食材価格といった情報を活用して最適なメニューを提案します。
また、Lappyアルゴリズムには栄養価や品数構成といった感性に関わる情報も収録されているため、管理栄養士や栄養士の業務をサポートするシステムとしてしっかりと役割を果たしていくことができるのです。
今回は、AIを活用した献立・メニュー作成サービス(アプリ)についてご紹介しました。AIを活用することで、栄養バランスの整った多様なメニューを提案してもらえるということがお分かりいただけたかと思います。最近では給食業界向けのサービスも提供されるなど、AIによる献立・メニュー作成はますます需要が高まりつつあるのです。
忙しい日々を送っている人にとって、毎日の献立を考えるのは決して簡単なものではありません。しかし、健康を維持する上でも毎日の食事には気を使う必要がありますから、今回ご紹介したようなサービスを活用して栄養バランスの取れた食事を摂ることには大きなメリットがあるでしょう。
また、自分自身で適切な献立・メニューを考えているつもりでも、気づかぬうちにバランスが偏ってしまっていることもあります。そのような偏りをなくし、より健康的な生活を送るためにも、ぜひ今回ご紹介したサービスを活用してみてはいかがでしょうか。
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