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DXとは?意味・定義や必要とされる背景、AI活用事例などを徹底解説

最終更新日:2022/08/08

DXとは?意味や定義、必要とされる背景について

DXとは、一般的な意味では、デジタル技術の活用によって企業が競争力を維持、強化することです。しかし、IT化やデジタル化と何が違うのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。

この記事はDXとは何か、なぜDXが重要なのか、DX推進に役立つ資料、補助金などの基礎知識を説明しています。また、経営層やDX推進担当者の方に向けて、DX推進を成功させるポイント、手順、企業事例なども解説します。自社施策立案のために役立ててください。

■DX

DX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用によって、ビジネスや生活をよい方向に変化させることです。一般的には、企業が競争力を維持、強化するためにデジタル技術を活用することをDXと呼んでいます。

ただし、DXには厳密な定義がなく、シチュエーションによって意味が変わることもあります。そこで、DXの定義の変遷、混同しがちな用語との違いなどを知っておきましょう。

●DXの定義の変遷

DXは比較的新しい言葉です。本質的な意味をつかむには、定義の変遷を知っておくと役立ちます。

時代 定義の変遷
2004年 ・エリック・ストルターマン(当時スウェーデンのウメオ大学教授)がDXの概念として「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」と定義
2010年ごろ ・マイケル・ウェイド(スイスIMDビジネススクール教授)らが、エリック・ストルターマンの考え方をビジネスに応用。事業継続、拡大のためにDXに取り組む重要性を説く
・「デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション」と呼ばれることもある
2018年 ・経済産業省が「DX推進ガイドライン」のなかで、「抽象的かつ世の中全般の大きな動きを示す考え方から進めて、企業が取り組むべきもの」と定義

出典:第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済|総務省

●総務省「令和3年 情報通信白書」による「DX」の定義

総務省「令和3年 情報通信白書」では、DXをより具体的に定義しています。

企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること

引用:総務省「令和3年 情報通信白書」

提唱者エリック・ストルターマンの定義と比較しますと、主な違いは以下の2点です。

  • 企業活動に限定されている
  • 経済的な成果を目標としている

このDXの考え方は国家戦略(「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」)を踏襲しています。つまり、「DXによって国際競争力を確保し、日本経済を繁栄させましょう」というメッセージを含んでいることは明らかです。

●「デジタル化」を意味する3つの概念の違い

デジタル化は、その段階と適応範囲によって、デジタルトランスフォーメーション、デジタライゼーション、デジタイゼーションの3つに分けられます。違いを以下にまとめました。

用語 定義 適用範囲
デジタルトランスフォーメーション(DX) 組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、”顧客起点”の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革
例)自動運転による荷物運搬サービス、無人決済システムの提供など
企業全体
デジタライゼーション 業務・製造プロセスのデジタル化
例)経理業務のテレワーク化、電子取引の導入など
業務フロー
デジタイゼーション アナログ・物理データのデジタルデータ化
例)ペーパーレス化、脱ハンコ化など
個別の業務

出典:DXレポート2|経済産業省

企業がDXを達成するには、上記の3種類に分解して取り組むことが成功のカギです。

実際の施策では、必ずしも「デジタイゼーション→デジタライゼーション→デジタルトランスフォーメーション」とボトムアップする必要はありません。自社の現状、課題に適した実施計画を立てましょう。

■DXとIT化の違い

DXとIT化は目的が異なり、それぞれ検討するべき施策の性質も違います。

名称 目的 施策
DX 社会制度や組織文化などを変革する デジタル技術の活用によって、新たな商品・サービス、UX、ビジネスモデルを構築する
IT化 業務効率化、省力化 アナログ業務をデジタル業務に変換するためにデジタルツールを導入

先ほどのデジタルトランスフォーメーション、デジタライゼーション、デジタイゼーションの3種類の分類にしたがうと、IT化はデジタライゼーションとほぼ同じです。ただし、IT化の定義は企業によって異なるため、自社の意味付けと意思統一をしっかりしておくことが必要です。

仮にデジタル活用によってESGやBCPの強化に取り組む際は、DXとして施策を検討する必要があり、IT化はその手段として検討することになるでしょう。

■DXが注目される背景|なぜ企業はDXを推進すべきなのか

DXが注目される背景には、以下の3つの要因があります。

  • 2025年の崖
  • 競争力強化のために「ベンダー企業との関係性再構築」が必要
  • 経営戦略とDX推進の親和性

これらは業種、規模を問わず検討するべき課題です。それでは、それぞれの背景を詳しく解説します。

●2025年の崖

「2025年の崖」とは、企業が古いシステムを使い続ける弊害によって、2025年以降、国レベルで最大12兆/年の損失が生じるリスクです。

主な弊害は次の3つです。

  • 既存システムがブラックボックス化してデータ活用やDX推進ができなくなる
  • 既存システムの維持費が高額化する
  • 既存システムが老朽化して不具合やセキュリティのリスクが高まる

これらの弊害は対処が遅れるほど大きくなり、最悪の場合、デジタル競争の敗者として業界を去ることになってしまうでしょう。

さらに外部要因も悪く、2025年にはIT人材の不足がより深刻になること、技術面の切り替わりによって多くのアフターサービスが打ち切られることが予想されています。特に2025年時点で基幹システムが導入から21年以上になっている企業は要注意です。

●競争力強化のために「ベンダー企業との関係性再構築」が必要

日本企業の競争力強化のためには、相互依存的なベンダーとの関係を再構築する必要があります。

なぜなら、企業が目先のコスト削減のためにベンダー頼みになってしまえば、「自社ノウハウが蓄積されない」「システムが老朽化、ブラックボックス化してもベンダーに頼るしかない」という状況になってしまうからです。

こうしたベンダーロックイン(特定のベンダーの技術に依存する状態)は、ベンダーの技術力も下げてしまいます。顧客を奪われる心配のないベンダーは、高リスクのシステムリニューアルを避け、低リスクで安定収益が見込める保守運用ビジネスを選ぶためです。

こうした状況は、多くの日本企業が抱える問題です。それを脱却するには、自社内で主体的にDXに取り組み、技術力のあるベンダーを選定するしかありません。そうすればマクロ的にも健全な競争原理が機能するようになり、ベンダーの技術力も上がってきます。

●経営戦略とDX推進の親和性

DX推進には「競争力の維持、強化」「企業文化の改革」などの大きな目標が含まれるため、経営戦略なくして成功しません。事実、コロナ禍による事業環境の変化では、経営戦略の有無によってDXの成否が分かれました。

【成功事例】

  • 先行き不透明な状況のなか、BCPの一環で新人事制度を採用

テレワークや多様な働き方に対応しやすいジョブ型を取り入れた人事制度に更新することで、生産性を向上できた

  • 賃貸業者がオンライン内見を実現

感染症対策だけでなく、仕事が忙しいビジネスパーソンなどの需要も取り込むことができ、次世代のビジネスモデルにアップデートできた

【失敗例】

  • コロナ禍限定の対策としてテレワークを導入する

ポストコロナでは、従来の業務フローに戻るだけでDX推進にならない

  • 「対面営業ができないので、何か新しいデジタルビジネスをやれ」などと漠然とした指示を出す

社員は何に取り組んでよいのかわからない

成功事例では、企業文化や商習慣の変化を察知して経営層が明確なビジョンを持って戦略を立てています。一方、失敗事例では、技術起点の小手先の施策になっています。長期的な業績拡大やBCPなどを踏まえたDXを推進するには、まず経営戦略を立てることが大事です。

■DX推進に役立つ資料

ここではDX推進に役立つ、以下の2つの資料を紹介します。

  • DXレポート群
  • DX推進ガイドライン

いずれも経営層や施策責任者がDX推進の計画を立てるために欠かせない資料です。

●DXレポート群

経済産業省のDXレポートは、デジタル産業の創出をテーマにした研究会の議論をまとめた報告書です。以下の3つのバージョンが公表されています。

レポート 公表時期 主な内容
DXレポート 2018年 ・2025年の崖について
・DX実現シナリオ
・DXの推進に向けた対策について
など
DXレポート2 2020年 ・DXレポート公表以降のDX政策とその結果
・DXの現状認識とコロナ禍によって表出したDXの本質、緊急性
・企業の経営・戦略の変革の方向性
・民間企業の変革をサポートする政府の政策
など
DXレポート2.1 2021年 ・DXレポート2の追補版
・ユーザー企業とベンダー企業の現状と変革に向けたジレンマ
・デジタル産業の姿と企業変革の方向性
・変革に向けた施策の方向性
・デジタル産業指標(仮)の策定
・DX成功パターンの策定

これらの資料を読めば、日本全体のDXの概略と最新動向を理解できます。

●DX推進ガイドライン

経済産業省が作成したDX推進ガイドラインは、各企業がDXを実施していくうえで必要な経営戦略、組織体制の整備、IT化の対応策などをまとめたガイドラインです。正式名称は「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」です。

DX推進ガイドラインは、「DX推進のための経営のあり方、仕組み」と「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」の2部構成となっています。前者は経営層、後者は実務担当者が施策内容をチェックする参考になるでしょう。

DX推進ガイドラインと併せて活用したいのが「DX白書」です。DX白書は情報処理推進機構(IPA)が取りまとめた報告書で、IT人材に関する調査やAIの技術動向、DX推進に必要となる戦略などが掲載されています。

■DX推進に活用できる補助金

国はDX推進に補助金を出しています。ここでは、以下3つの補助金を解説します。

  • IT導入補助金
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 事業再構築補助金

●IT導入補助金

中小企業・小規模事業者がITツールを導入する経費の一部を補助してもらえる制度です。概要は以下のとおりです。

名称 通常枠 デジタル化基盤導入類型
補助金額 30~450万円 5~350万円
補助率(通常枠) 1/2以内 3/4以内
補助対象経費 ・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料(最大1年分補助)
・導入関連費
・会計、受発注、決済、ECのソフト
・ハードウェア(PC、プリンター、スキャナーなど)

2つのタイプは、

  • 通常枠:業務効率化・売上アップを図るためにITツールを導入したい場合
  • デジタル化基盤導入枠:インボイス対応を見据えた企業間取引のためにデジタル化を推進したい場合

のようにDXの目的によって選びます。

●ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

事業環境変化に対応するためにDX推進に取り組む中小企業・小規模事業者を支援する制度です。概要は以下のとおりです。

補助金額 750万円~1,250万円
補助率
(通常枠)
中小企業1/2、小規模事業者2/3
補助対象経費 革新的サービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善を行うための設備投資

上記の通常枠とは別に、経営状況が厳しい企業やデジタル・グリーン分野に取り組む企業などの状況に合わせて、以下の補助枠もあります。

  • 回復型賃上げ・雇用拡大枠
  • デジタル枠
  • グリーン枠
  • グローバル展開型

これらは条件次第で750万円から3,000万円の高額補助金が出ています。

●事業再構築補助金

新型コロナウイルス感染による事業環境変化によって、業績回復を期待しにくい企業が、新分野展開、業態転換に挑戦することを支援する制度です。事業再構築補助金は、中小企業などのほかに中堅企業も対象です。

通常枠の概要を以下に示します。

補助金額 100万円~8,000万円
※従業員数によって変動
補助率
(通常枠)
中小企業者など:2/3(6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業:1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
補助対象経費 新分野展開や、業態転換、事業・業種転換、事業再編、規模の拡大などのための資金

また、上記の通常枠のほかに、

  • 大規模賃金引上枠
  • 回復・再生応援枠
  • 最低賃金枠
  • グリーン成長枠

もあり、条件によって100万~1.5億円の補助を受けられます。ポストコロナ社会を見据えた経営戦略を採りたい企業が資金調達するのに活用できるでしょう。

■DX推進を成功に導く3つのTips

ここではDX推進を成功に導くポイントとして、

  • 経営層の強いコミットメント
  • 自社DXの内製化を推進する
  • DX推進のフェーズを理解する

の3つを紹介します。

●経営層の強いコミットメント

DX推進には以下のような課題が生じるため、経営層の強いコミットメントが必要です。

  • 中長期の経営戦略が必要

経営層にはビジョンやビジネスモデルを定め、目的を明確にすることが必要です。また、最低でも数年スパンの取り組みになるため、コスト面や業績への影響でリスクも検討します。

  • 部署横断的なプロジェクトになる

ツールの全社的導入をスムーズに進めるには、経営層には強いリーダーシップとプロジェクトマネジメントが求められます。

  • 従業員の意識変革・マインドセットが必要

新しい挑戦にチャレンジする姿勢を経営層が率先して示すことが必要です。時には現場の反発も抑える役割も担います。

経営層のコミットメントはDX推進のファーストステップです。「DX推進ガイドライン」のなかで「抽象的かつ世の中全般の大きな動きを示す考え方から進めて、企業が取り組むべき」と述べられているのもこのためです。

●自社DXの内製化を推進する

企業が特定のベンダーに依存する状況を脱却するには、自社DXの内製化を推進しなければなりません。これによって持続的に柔軟に変容していくDXが可能になります。

そこで最も重要になるのが、DX人材の育成です。デジタル技術やITツールの活用に精通した社員を育成し、確保しなければなりません。プログラマ、インフラエンジニアやデータサイエンティストなどの高度な技術は必要ありませんが、要件定義ができ、自社主導でベンダーやITツールを使いこなせるだけの能力が必要です。

加えて、各部署に「デジタルで何ができるのか?」を考えられる人材も必要です。業務内容に精通した社員からアイデアを出してもらうことで、現場に即したDXを推進できます。

●DX推進のフェーズを理解する

DX推進は短期間で達成できないため、DX先進企業になるまでの流れと、各フェーズでやるべきことを理解しなければなりません。

DXレポート2では、モデルケースとして次の4フェーズが想定されています。

フェーズ 取り組む課題
1.DX未着手 ・経営層、社員がDXとは何か理解する
2.DX途上 ・ITツール、ハードウェアを導入する
3.レガシー企業文化からの脱却 DX推進の短期的対応
・社内体制の整備
・DX戦略作成
・DX推進状況の把握
など
4.デジタル企業の体制が整う DX推進の長期的対応
・DX人材の確保
・拠点を横断するデジタルプラットフォームの作成
・業態変革
など

このようにDX推進は自社の現状を踏まえて、できることから取り組む姿勢が求められます。事実、全体の9割以上はDX未着手、DX途上の段階にあるとされており、これらの企業は、まずデジタイゼーション、デジタライゼーションから取り組むことになります。

■自社DXの推進方法

自社のDX推進は、以下の5ステップで進めていきましょう。

  1. 「全社的なDXリテラシー向上」を意図したワークショップの実施
  2. DX推進チームの設置
  3. 現状分析および推進計画の策定
  4. AI等のデジタルツールを活用した施策の実施
  5. PDCAサイクルを回してノウハウを蓄積

これらはDX推進ガイドラインで提唱されている「経営のあり方、仕組みの定義→体制、仕組み作り→実行プロセス」という流れに沿ったものです。

それでは各ステップを詳しく解説します。

●「全社的なDXリテラシー向上」を意図したワークショップの実施

DX未着手の企業は、経営層、社員のDXリテラシーを向上させることからスタートしましょう。

経営層には経営戦略やビジョンを立案するための準備段階として、デジタル技術の現状や競合他社のDX推進事例などを学んでもらいます。そして社員には、既存業務をIT化するメリットや意義などを理解してもらいます。

DXリテラシー向上の方法は、自由に選んで構いません。すでにDX人材が在籍していれば、その人を中心に研修、ワークショップ、OJTなどを実施するのもよいでしょう。人材育成できていないなら、知見を持つ外部機関を利用するのが効率的です。

●DX推進チームの設置

次にDX推進チームを編成します。DXは全社的な取り組みになるため、部署を横断した特殊なチームが必要になるからです。この際、経営層と連携できる仕組みや、各部署に指示を出せる権限なども必要に応じて与えましょう。

チーム編成で重要なのは、継続的にDX推進に携われるメンバーを選ぶことです。したがって単に各部署の責任者を集めるのではなく、

  • DX人材候補となる意欲的な人材を集める
  • ITリテラシーが高い人材を集める
  • 長期的な視野に立って若い人材を選ぶ

など工夫します。

●現状分析および推進計画の策定

DX推進チームがまず取り組むべきなのは現状分析です。DXレポートやDX推進ガイドラインに従って、自社の状況や、最新技術、業界のトレンドなどの大枠を把握します。推進計画を策定するにあたっては、業界の先行事例も大いに参考になるでしょう。

もちろん、理想と現実のギャップが少ない計画を立てることも大切ですので、現場レベルでの調査も必要です。ボトルネックになっているレガシーシステムを特定したり、デジタル化による業務フローを見直せないか検討したりしましょう。

このプロセスでの注意点は、「DX=レガシーシステムの更新」と捉えて、DXの本質的な意義を見失わないことです。経営層の意見も都度確かめることで、単なるIT化、デジタル化に陥らないように気を付けます。

●AI等のデジタルツールを活用した施策の実施

DX推進計画が決まったら、実現手段となるソフトウェアやハードウェアを選定して、実行プロセスに入ります。

一例を挙げれば、

  • 注文書や請求書を紙媒体から電子データに変える
  • 接客業務のオンライン化を進めるためにECサイトにAIチャットボットを導入する

などが考えられるでしょう。

この段階の施策はDX推進のための土台となります。しかし、繰り返しになりますが、技術起点でツールを運用しますと、散発的な施策になってDX推進になりません。「デジタイゼーション>デジタライゼーション>DX」という構造を意識して取り組む必要があります。

●PDCAサイクルを回してノウハウを蓄積

施策を実施したら、成果検証を行い、改善を繰り返します。長期的な取り組みになるDX推進ではPDCAサイクルを回してノウハウを蓄積しながら、最終目標に近づけていくわけです。そして、このサイクルは自社DXの内製化のために必須のプロセスでもあります。

ノウハウを蓄積するポイントは、全社横断的なデータ活用が可能な仕組み作りです。部署、拠点ごとにデータ活用がバラバラでは、精度の高い仮説立案と検証はできず、全体の最適化も進みません。

したがって、PDCAサイクルを回すには、IT資産の管理ルール、データフォーマット、情報共有プラットホームなどを整えておくことが前提となります。

■企業DXへと繋がるAI活用事例

DXへのAI活用は知的活動を代替させる技術として注目されており、「DX白書」でも多くのボリュームが割かれています。ここでは、AI活用によるDX成功事例を3社紹介します。

●翻訳業務の分散化|NITTOKU 株式会社

NITTOKU株式会社様は、多くの翻訳業務が一部の担当者に集中してしまう問題を抱えていました。翻訳ツールにはアカウント制限があり、複数の担当者が同時に利用できなかったからです。

課題解決のために導入したのがクラウド型AI自動翻訳システム「T-tact AN-ZIN」です。アカウント無制限で全社員がアクセスできるため、翻訳業務の分散化を実現できました。

さらに生産性向上の効果も現れました。従来、電子メールや契約書確認などに従事していたグローバル社員が、AI翻訳によって解放され、本来の業務に時間を使えるようになったためです。

翻訳が一部の人に集中することがなくなり、生産性が向上

●社内ヘルプデスクのAIチャットボット導入で対応時間削減|株式会社ホンダロック

株式会社ホンダロック様は、社員700名からのヘルプデスクへの問い合わせが毎月約200件あり、約100時間の工数がかかっていました。大企業の多くが抱えている問題と言えるでしょう。

そこで定型的な質問などに対応できるAIチャットボット「WisTalk(ウィズトーク)」を導入しました。これによってヘルプデスクの対応時間を50%減らすことができたと言います。

間接的な効果としては、データ収集と分析によって、Q&A作成やアドバイスの手順などを体系的に整理できたことです。今後もAIは機械学習を続け、ヘルプデスクの業務はより効率的になっていくでしょう。持続的なDXをコストカットしながら推進できるわけです。

入社 1 年目の社員でも楽々チャットボット運用

●AI予測モデル活用により匠の判別スキルを伝承|東洋鋼鈑株式会社

東洋鋼鈑株式会社はハードディスク基板生産ラインにおける微細な「疵(きず)」の判定を、経験豊かな検査員に頼っていました。この業務は属人性が高く、技術継承が難しい問題があります。また、人手不足を解消するために、検査員の工数を少なくしたい課題もありました。

そこで導入したのが、熟練工の技術を予測モデルで再現できるAIソリューション「MAISTER」。MAISTERは熟練工の検査結果を教師データとして学習できることが特徴で、いわば弟子のようにAIを育てられるシステムです。MAISTERによって熟練工の作業を大幅に移管でき、人手不足の工程に再配置できたと言います。

DXには「旧システム→新システム」というイメージがありますが、このようにAI活用によって「人→新システム」というDXを検討できる範囲が広がっています。

東洋鋼鈑、生産ラインの検査工程にAI導入

■まとめ

DXは企業文化の変革や、競争力の確保という企業価値の根本にかかわる重要な施策です。既存システムの問題を克服できない企業が整理されると予想される「2025年の崖」も迫っているなか、業種や規模を問わず、今すぐにでも取り組むべき課題となっています。

AIポータルメディア「AIsmiley」なら、さまざまな角度から、DX推進に役立つAI開発を行う企業・業界事例を探せます。自社に合ったITツールの選定、および創造的パートナーとしてのベンダー選びにお役立てください。

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