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最終更新日:2025/03/13
ChatGPT APIは業務効率化の強力なツールですが、基本的な使い方や使用量の管理に悩む方もいると思います。
本記事では、ChatGPT APIの基本的な仕組みから料金体系、具体的な活用方法まで、実務で必要な情報をわかりやすく解説します。
システム開発者はもちろん、業務効率化を目指す経営者や管理職の方にとって、コスト効果の高いAI導入の第一歩となるでしょう。
ChatGPT APIとは、OpenAIが提供する、自然言語処理を活用したプログラムインターフェースです。
このAPIを利用することで、Webブラウザでしか使えなかったChatGPTの機能を開発者のシステムやアプリケーションに組み込むことができます。
APIはHTTPリクエストを通じて簡単に操作でき、開発者は複雑なAIの開発やトレーニングをすることなく、すぐにAPIの機能を利用できます。
ChatGPT APIは、さまざまな業務やサービスにおいて幅広い用途に対応できます。
その代表的な活用例は、次の通りです。
これらを活用することで、自社の業務や顧客サービスがより効率的になります。
たとえば、自動応答システムでは、顧客からの問い合わせに対して自動で対応することができ、人手不足を解消できます。文章の作成や翻訳機能を活用すれば、メールや会議資料の文章を短時間で仕上げることができます。
ChatGPT APIを導入することで、さまざまなメリットを享受できます。
まず、APIを利用することで、ゼロからシステムを構築する必要がなくなり、開発期間が短縮されます。また、人的リソースを効率よく活用できるため、従業員はより付加価値の高い業務に集中できます。
さらに、自社の顧客にとっても、たとえばコンタクトセンターの応対品質が上がることで満足度が向上します。ChatGPT APIは多言語対応しているため、グローバル事業にも対応可能です。
ChatGPT APIの具体的な料金プランについて解説します。
簡単に言えば、ChatGPTを使えば使うほど料金がかさんでいく仕組みです。
ChatGPT APIはトークンベースの課金システムを採用しています。「トークン」とはテキストデータの最小単位であり、単語や記号の一部を指します。
日本語は「1文字=約1〜3トークン」に該当するため、英語よりもトークン消費量が増える傾向にあります。入力と出力のそれぞれでトークン数が計算され、その合計に基づいて料金が決まります。
また、ChatGPTの月額料金とは別に費用が発生するため、注意しなければなりません。
以下は各モデルの料金体系の比較です。
モデル | 入力トークン(1M) | 出力トークン(1M) |
gpt-4o | $2.50 | $10.00 |
gpt-4o-mini | $0.150 | $0.600 |
gpt-4 | $30.00 | $60.00 |
gpt-3.5-turbo-0125 | $0.50 | $1.50 |
gpt-3.5-turbo-instruct | $1.50 | $2.00 |
参考:OpenAI|料金
たとえば、GPT-4で質問と答えにそれぞれ100万トークンかかった場合、入力100万トークンに対して30ドル、出力100万トークンに対して60ドルが課金され、合計90ドルかかります。
利用モデルやトークン量に応じて、最適な料金プランを選ぶことが重要です。
料金の確認や使用量の監視は、OpenAIダッシュボードを通じて行えます。以下のステップで簡単に確認可能です。
1.公式Webサイトから「ChatGPT API」にログインします。
2.右上の「Dashboard」から左側メニューの「Usage」をクリックします。
3.使用量の確認
Usageをクリックすると、月間の利用料金が表示されます。
料金は定期的にチェックし、使いすぎていないか注意する必要があります。
ChatGPT APIは便利であるものの、利用コストがかさむこともあります。効率よく活用するためには、トークン消費量や利用上限をうまく管理することが重要です。
ChatGPT APIの使用コストを抑えるための具体的な方法を解説します。
トークン消費量を抑えるためには、入力するテキストを簡潔にすることが大切です。入力文が長ければ長いほど、トークンの使用量は増えてしまうため、質問や指示は簡潔にまとめる必要があります。
また、過去のやり取りが長くなるとトークン消費が増えるため、必要がない場合は過去のやり取りを含めず、新しいやり取り(チャット)として開始することも検討してください。
さらに、英語を使用することでトークン消費量を抑えられる場合があります。日本語は1字1〜3トークンと高くなるため、可能であれば、英語でやり取りすることも手段の一つです。
API利用上限を管理するためには、まず利用上限を設定することが重要です。
APIプラットフォームでは、トークン数や入力できる文字数の利用上限を設定できる機能が用意されているため、自社の予算や利用頻度に合わせて上限を設定し、コスト超過を防ぐことができます。
利用状況を定期的にモニタリングし、実際の使用量が予算内に収まっているかを確認することも大切です。
予算を超えそうな場合は、設定した上限を引き下げるなどの対応が必要になります。
ChatGPT APIを利用するためには、支払い方法の設定が必要です。基本的には、クレジットカードを使用して料金が支払われます。
1.アカウント作成後、公式サイトのダッシュボードにアクセスします。
2.右上のネジマーク「Settings」から左側メニュー「Billing」に進み、「Add Payment details」を選択します。
3.個人はクレジットカード情報と住所、法人はこれらに加えて法人番号の入力を求められます。
個人と法人で登録方法が異なるため、注意が必要です。
ChatGPT APIを無料で試すことができるのは、初回登録時に5ドル分(約2,500トークン)のクレジットが付与されるためです。
このクレジットは登録日から3か月間有効で、APIリクエストにのみ使用できます。
ただし、無料クレジットがなくなると、次回からは料金が発生するため、無料トライアルが終了するタイミングよく確認しておく必要があります。
ChatGPT APIを利用するための準備から実装までの基本的な流れ、必要な環境設定について解説します。
1.OpenAIのアカウント解説
2.APIキーの取得
3.APIキーを使ったAPIのリクエスト
アカウント作成は、ChatGPT API利用の第一歩です。
1.OpenAI公式サイトにアクセスし、「Sign Up」をクリック
2.メールアドレス・氏名・電話番号を入力し、確認メールを受信
3.メール内のリンクをクリックし、アカウント情報を設定
すでにOpenAIのアカウントを開設している方は、公式サイトの「Log in」からログインして手続きを進められます。
APIキーは、ChatGPT APIを利用する際に必須です。
1.ログイン後、「Dashboard」から、左下にある「API Keys」を選択
2.「Create new secret key」をクリックしてAPIキーを生成
3.生成されたAPIキー(英数字の文字列)を安全な場所に保存
このキーはAPIリクエストを送る際に必要となるため、安全な場所に保管しておくことが重要です。
また、生成されたAPIキーは再表示できないため、必ずコピーして保存しておく必要があります。他者に公開することなく、個人またはプロジェクト専用の機密情報として管理してください。
APIキーを取得した後、実際にAPIを呼び出すための準備を行います。以下の手順で実装していきましょう。
まず、シェルで次のコマンドを実行し、openaiライブラリをインストールします。
pip install openai
次に、Pythonファイルでopenaiをインポートし、APIキーを設定します。
import openai
openai.api_key = "sk-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx"
APIキーの設定後、ChatGPT APIを呼び出すコードを記述します。ここでは「gpt-3.5-turbo」モデルを使用します。このモデルは最新バージョンに自動更新されていく特徴があります。固定バージョンが必要な場合は「gpt-3.5-turbo-0301(3月1日時点で固定)」を選択します。
res = openai.ChatCompletion.create(
model="gpt-3.5-turbo",
messages=[
{
"role": "system",
"content": "日本語で返答してください。"
},
{
"role": "user",
"content": "What is AI?"
},
],
)
print(res["choices"][0]["message"]["content"])
messagesパラメータには、ロールとコンテンツの組み合わせをリストで指定します。
ロールには以下の3種類があります。
レスポンスは、
res["choices"][0]["message"]["content"]
で取得できます。この方法でChatGPT APIの基本的な機能を利用できます。
このように実装することで、ChatGPT APIの基本的な機能を活用できます。より高度な使用方法については、OpenAIの公式ドキュメントを参照することをおすすめします。
ChatGPT APIを使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。
APIキーは個人情報と同じように扱い、外部に公開しないよう注意してください。
利用時には通信が暗号化されていることを確認し、HTTPSを使用してセキュリティを確保することが大切です。
また、利用規約を遵守し、ビジネス利用やビッグデータ処理を行う際には、APIの制限事項を確認し、必要に応じて適切なモデルを選択することが重要です。
最後に、システムの利用状況やコストを定期的に監視し、リスク管理を行うことを忘れないようにしましょう。
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