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最終更新日:2024/02/29
アソシエーション分析とは?解説
商品同士の関連性を把握し、店舗改善やマーケティング戦略の立案に活用する「アソシエーション分析」は、多くの店舗や小売店で取り入れられている分析手法です。自社に蓄積したデータを分析し、これまで見えていなかった傾向を可視化することで、売上アップを図り、自社の成長につなげられます。
本記事では、アソシエーション分析の考え方や指標・ルールの生成例、分析を行う際の注意点などについて詳しく解説します。
データマイニングについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
データマイニングの手法とは?膨大なデータをAIを使ってデータ分析

アソシエーション分析とは、大量のデータの中から自社にとって有益な情報を見つけ出す「データマイニング」の一種です。POSレジデータやレシート、ECサイトの購買データなどが良く用いられます。
「もしこのような前提があれば、こういった結果が出る」という「前提と結果」を仮定してから、データ同士の関連性を深掘りします。購買データを収集している企業や組織が、自社のビッグデータを分析し、顧客の購買行動の関連性を探し出す際によく用いられる手法です。
アソシエーション分析を行うことで、「〇〇という商品を購入する顧客は、△△という商品も併せ買いする可能性が高い」などの傾向を導き出せます。アソシエーション分析によって導き出された結果を元に、売り場を改善して売上の向上につなげたり、顧客満足度の向上を実現したりすることが可能です。
一見すると関連性が見当たらないような商品同士でも、データを分析してみると、実は深い関連性が隠されていることもあります。隠れた関係性を探し出すことで、これまでとは異なる方向性から店舗改善を図れるでしょう。
アソシエーション分析に使われる代表的なアルゴリズムとしては、「Aprioriアルゴリズム」が挙げられます。
バスケット分析とは、「ある商品と併せ買いされる傾向が強い商品はどれか?」を導き出す分析手法です。顧客の購買行動の中で共通する傾向を探るという点で、バスケット分析はアソシエーション分析の一種に分類されます。小売店や店舗における「顧客のかご」を分析する手法であることから、「マーケットバスケット分析」や「ショッピングバスケット分析」と呼ばれることもあります。
アソシエーション分析が「データ同士の関連性を広く分析する手法」である一方で、バスケット分析は「併せ買いされる商品を特定すること」にフォーカスしているといえます。
顧客が1回の来店時に同時購入した商品を分析することで、自社の顧客に共通する事象を導き出し、将来的なマーケティング施策に役立てることが可能です。また、「○○と△△の商品は同時に購入されやすい」という傾向を把握し、同時に売れやすい商品を近くに配置するなど、レイアウト変更も容易になります。
商品ABC分析とは、売上が高い順に商品を羅列していき、売上を示す棒グラフと、各商品の売上構成比を示す折れ線グラフを活用して、販売に注力すべき商品を把握する分析手法です。
商品ABC分析では、特によく売れていて売上構成比の大半を占めている商品を「Aランク」、定番商品など一定の売上がある商品を「Bランク」、それほど売れる機会が多くなく売上構成比も低い商品を「Cランク」に分類し、商品の優先度を可視化します。それぞれの比率は明確に決まっていませんが、Aランクは売上の70%程度、Bランクは25%程度、Cランクは5%程度を占める商品に設定するケースが多いでしょう。
Aランクは自社にとって最も重要な位置づけであり、在庫切れが起こらないように気を配り、定期的な仕入れが必要な商品を意味します。一方、Cランクはほとんど売れる可能性が見込めないため、利益率が低く管理コストが高いようなら、廃盤の検討も必要です。このように、商品ABC分析は「自社にとって注力すべき商品」を明らかにできます。

アソシエーション分析の例として、「おむつとビール」というものがあります。おむつとビールの事例は、アメリカのドラッグストアで行われたデータマイニングの結果見つけ出されてから、アソシエーション分析の代表例として広く知られるようになりました。
このアソシエーション分析では、25店舗・120万個の顧客の買い物かごの中身を分析し、顧客に共通する傾向を導き出す試みが行われました。すると、「金曜日の17~19時は、30~40代の男性が来店し、おむつとビールをよく併せ買いする」という傾向が明らかになったのです。
上記のデータを深掘りすると、「家族世帯の男性で、おむつが必要な乳幼児が家庭におり、さらにビールを好む傾向にある」ことが読み取れます。また、17~19時という時間帯から、「仕事を終えた後、自宅に帰る前に来店している可能性が高い」という点も推測できます。つまり、「おむつを買って帰るように頼まれた父親が、ついでにビールを購入する」という仮説が明らかになりました。
この仮説に従っておむつとビールを隣同士に配置したところ、実際に売上が向上する効果が表れています。

アソシエーション分析の具体的な活用シーンとしては、顧客の購買行動を予測して店舗改善を図ったり、データに基づいてアップセルやクロスセルの効果を底上げしたりすることなどが挙げられます。
アップセルとは「よりグレードの高い商品を買ってもらうことで、売上アップを図る手法」のことです。クロスセルは「ある商品を販売する際に、他の商品を一緒にすすめて売上アップを図る手法」を指しています。
前述のように、大量のデータを分析してデータ同士の関連性を見つけ出せれば、店舗のレイアウトや商品の陳列を改善して商品の売上アップを狙えます。
また、「この商品を購入する層の顧客は、このグレードの商品を購入する可能性が高い」などのデータが判明すれば、アップセルによってこれまでよりもワンランク上の商品を提案しやすくなるでしょう。「この商品を購入する顧客は、〇〇の商品も一緒に購入する」という関連性が分かれば、「こちらの商品もご一緒にいかがですか?」と提案するクロスセルを実施しやすくなります。

アソシエーション分析は、企業が正確なマーケティング戦略を立案する上で重要な役割を果たします。店舗改善にはさまざま手法がありますが、従業員の経験や勘に頼るだけでは、具体的な裏付けがないまま施策を講じることになります。結果的に、「効果があると思って実施していたが、実は思っていたほど成果が表れていなかった」という事態が起こり得るでしょう。
アソシエーション分析を行うことで、具体的な数値によって自社の状況が可視化されるため、データに基づいた正確なマーケティング戦略を実施可能です。データを活用したマーケティング戦略は、その後の効果測定も行いやすいため、改善施策を重ねて洗練させやすい点もメリットです。
また、分析に基づいたマーケティングを行うことは、従業員のスキルの平準化を図る点でも有効です。経験や勘に頼った店舗づくりは、入社したばかりの従業員と熟練の従業員の間でスキルに差が開きやすいというデメリットがあります。データを参考にした売り場づくりを意識することで、誰でも安定的な成果を上げることにつながります。
アソシエーション分析に用いる手法には、主に支持度(Support)、信頼度(Confidence)、リフト値(Lift)の3つがあります。それぞれの特徴を押さえておくことで、より正確で信頼性の高いアソシエーション分析が可能になります。
支持度(Support)とは、全てのデータの中で、「商品Aと商品Bが併せ買いされる割合」を示す指標です。「商品Aと商品Bを併せ買いした顧客の数」を、全体の顧客数で割り返すことで算出できます。数値が大きくなるほど、商品Aと商品Bが同時に購入される確率は高まります。
支持度は、事項で紹介する「信頼度(confidence)」の裏付けとして効果的な指標です。信頼度では、「商品Aを購入した人が、商品Bも一緒に購入する割合」を表します。しかし、仮に「商品Aと商品Bを購入した人が1人だけだった場合」という条件でも、信頼度は100%になってしまいます。
このケースでは、該当する1人がたまたま商品Aと商品Bを購入しただけの可能性も否定できないため、本当に商品Aと商品Bの併せ買いを推奨すべきなのかが分かりません。支持度と組み合わせて判断することで、アソシエーション分析の信頼性がより高まります。
信頼度(Confidence)とは、「商品Aと商品Bを同時に購入する人の割合」を表す指標です。「商品Aと商品Bを併せ買いした顧客の数」を、商品Aを購入した顧客の数で割り返すことで算出できます。
信頼度が高いほど、商品Aと商品Bの関連性は高く、同時に購入される可能性が高まります。商品同士の関連性を把握したいときに、信頼度の指標は役立ちます。
ただし、前述の「支持度」でも解説したように、そもそも商品Aと商品Bを購入した顧客の絶対数が少なければ、信頼度は高まる傾向にあります。信頼度だけで判断すると、本来は関連性が高くない商品同士を、誤って関連性が高いと判断してしまう場合があるため、注意が必要です。
リフト値(Lift)とは、全てのデータの中で、「商品Aと商品Bを併せ買いした顧客の数」が、「商品Bだけを購入した顧客の割合」に比べてどの程度多いかを表す指標です。リフト値は、信頼度を算出した後、「商品Bを購入した顧客の数÷全体の顧客数」で求められた数値で割り返すと求められます。
リフト値が高ければ、商品Bが単体で購入される割合よりも、商品Aと商品Bが同時に購入される割合の方が高いと考えられます。つまり、「商品Aの影響で、商品Bが購入される確率が高まっている」とみなすことができます。
しかし、リフト値が低い場合は、商品Bが購入されている理由は他にあり、商品Aとの関連性は低いと考えられます。

アソシエーションルールの生成例として、「一定の支持度(support)で足きりした後、信頼度(confidence)とリフト値(Lift)で絞り込む」という方法があります。
例えば、「にんじん、トマト、ピーマン、レタス、玉ねぎ」の5つの野菜があるとします。このとき、支持度が50%以上のものを抽出してアソシエーションルールを生成する場合に、「トマト、レタス、玉ねぎ」の3つが該当するなら、支持度が50%未満のにんじんとピーマンは、信頼度とリフト値の計算対象から除外します。
その後、トマト、レタス、玉ねぎの3つの野菜について、購買データを参考に信頼度と人気度(全体のうち何人が購入しているかを示す割合)、リフト値を算出します。このケースであれば、「トマトとレタス」「トマトと玉ねぎ」「レタスと玉ねぎ」の3パターンです。
この計算によって「信頼度が高く、リフト値が1以上」が導き出された野菜同士は、同時に購入される可能性が高いというアソシエーションルールが生成されます。
アソシエーション分析を行う際は、分析商品の方向性や、商品全体の売れ行きを十分に考慮する必要があります。方向性を誤ると正確な分析結果が表れない可能性があるため、注意すべき点を押さえておきましょう。
前提として「アソシエーション分析には方向性がある」ことを理解した上で、分析結果をアソシエーションルール(レコメンドルール)に反映することが重要です。アソシエーションルールを構築することを、「レコメンデーションする」と表現することもあります。
例えば、「パソコンを購入した人に、キーボードの同時購入をおすすめする」ことは、一定の効果が期待できると考えられます。しかし、「キーボードを購入した人に、パソコンの購入をおすすめする」取り組みは、それほど高い効果を期待できない可能性が高いでしょう。
このように「商品A→商品Bの方向性でアソシエーションルールを生成する」ことと、「商品B→商品Aの方向性でアソシエーションルールを生成する」ことでは、結果に大きな差が付きます。
方向性を誤ったままマーケティングを行うと、「関連性は高いはずなのに、期待していた効果が表れない」などの失敗につながる可能性があります。アソシエーション分析を行う際は、関連する商品の方向性をよく理解した上で、分析結果を活用しましょう。
商品全体の売れ行きを考慮することも、アソシエーション分析を行う上では大切です。「アソシエーション分析の3つの指標」でもお伝えしたように、信頼度の指標だけでは、顧客にすすめるべき商品を正確に把握することは難しくなります。
例えば、「ある1人の顧客が商品Aと商品Bを同時に購入した」というデータだけを見ると、信頼度は100%です。つまり、このデータだけをもとにマーケティング戦略を立案すると、「次に商品Aを購入した顧客にすすめるべき商品はBである」という結論になります。
しかし、実際にはこの1人の顧客がたまたま商品Aと商品Bを同時に購入しただけで、双方の商品には特に関連性がないことも考えられます。このような誤った判断を防ぐためにも、支持度とリフト値を算出して、総合的に商品Aと商品Bの関連性を判断することが大切です。
一般的に「販売個数が少ない商品」はアソシエーション分析の信頼性が低下するため、売れ行きの良くない商品には向かない分析手法といえます。
アソシエーション分析を行うことで、商品同士の関連性を把握でき、売り場のレイアウト変更をはじめとした店舗改善や、マーケティング戦略の立案に役立ちます。蓄積したデータを分析すると今まで見えていなかった改善点が判明する場合もあるため、積極的にアソシエーション分析を活用していくと良いでしょう。
分析を行う際は、分析商品の方向性や商品全体の売れ行きをよく考慮した上で、効果的に取り入れることが大切です。
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アソシエーション分析とは、大量のデータの中から自社にとって有益な情報を見つけ出す「データマイニング」の一種です。POSレジデータやレシート、ECサイトの購買データなどが良く用いられます
アソシエーション分析が「データ同士の関連性を広く分析する手法」である一方で、バスケット分析は「併せ買いされる商品を特定すること」にフォーカスしているといえます。
「商品Aと商品Bを併せ買いした顧客の数」を、商品Aを購入した顧客の数で割り返すことで算出できます。
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