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UiPath StudioXとは?できることや使い方・価格・導入メリットを詳しく紹介

最終更新日:2025/09/04

UiPath StudioXとは?

UiPath 社が開発したRPAツールの新機能「StudioX」は、各業務の自動化を後押しするツールです。前バージョンの「UiPath Studio」と比べてワークフローが簡素化され、プログラミング知識がなくてもロボット開発が可能になりました。

本記事では、UiPath StudioX の特徴や利用料金、前バージョンからの進化、他社のRPAツールとの比較などについて詳しく解説します。業務効率化を円滑に進めるためのロボット開発・導入を検討する際に役立つ情報をまとめていますので、ぜひご覧ください。

UiPath StudioX とは


UiPath StudioX は、UiPath社が提供するRPA開発ツールです。従来のRPA開発ソフトに比べてシンプルなインターフェースを備えており、プログラミングやRPAの専門知識がなくても手軽にロボット開発が可能です。

また、Microsoft Office や Google Chrome など、自動化でよく利用されるソフトウェアとも簡単に連携できます。そのため、RPAツールを使った工数の削減や業務の効率化を、よりスピーディに実現可能です。RPAツールの導入が初めての企業でも、短時間の学習で開発を進められます。

関連記事:RPAとは?おすすめの6つのツールと自動化できる5つの業務

前モデル UiPath Studio について

UiPath StudioX の前にリリースされた「UiPath Studio」は、部品(アクティビティ)を組み合わせて自動化を実現するフローチャート型のツールです。高い操作性と機能性を兼ね備えています。

Studio が RPA開発者やエンジニア向けとされているのに対し、UiPath StudioX では現場のビジネスユーザー向けに調整されている点が特徴です。個人の日常業務に役立つ自動化ツールを、効率的に開発・運用できるように設計されています。

UiPath StudioX の特徴とStudio との違い


UiPath StudioX の主な特徴について、Studio との違いを踏まえて詳しく見ていきましょう。

ドラッグ&ドロップで簡単フロー作成

StudioX では、リソース(カード)をドラッグ&ドロップすることで、ワークフローを作成することが可能です。これは、StudioX で導入された新しい概念で、リソース(カード)で表示することにより、変数の入力が不要になっています。

Studio では、フローの作成には変数を定義し、その変数を使ってデータを受け渡す必要がありました。そのため、プログラミングの知識がない人にとって、ハードルとなる可能性があります。

一方、StudioX では変数を定義せずにデータを保存、活用できる仕組みです。使いたいリソースを中央のパネルにドラッグ&ドロップし、並び替えるだけでRPAツールを開発できます。

便利なプロジェクトノートブック

StudioX では、ワークフローの構築時に、多彩な「プロジェクトノートブック」ファイルが作られます。プロジェクトノートブックは、さまざまな用途で利用できる便利な機能です。例えば、以下のようなものです。

  • 変数の代わりにデータを保存する
  • ワークフローで使う構成データを保存する
  • データを加工する

具体的には、ワークフローで「今日の日付を抽出する」「テキストの前後に含まれるスペースを削除する」といった操作をしたい場合に、プロジェクトノートブックだけで実行できます。

アクティビティのカテゴリ表記

UiPath StudioX の開発画面は、Studio と比べてシンプルな構成で、アクティビティがカテゴリごとに分類されており、使いたいものを簡単に探すことが可能です。

また、Studio よりも操作が簡素化されたことで、自動化向けアプリケーションと機能の数は少なくなっています。多くの人が日常的に利用する可能性の高い Microsoft Outlook や Word、メールなど、日常業務に欠かせない機能に限定され、個々の機能を充実させています。

UiPath Studio と StudioX の切り替えが可能

UiPath StudioX と Studio は簡単な手順で切り替えが可能です。UiPath の Studio ユーザーライセンスには、StudioX の使用権が含まれており、開発ツールのプロファイル設定を変更することで切り替えられます。

「設定」メニューから「ライセンスとプロファイル」「プロファイルを確認または変更」の順に選択して変更可能です。ただし、StudioX のユーザーライセンスでは Studio を起動できない点に注意しましょう。

UiPath StudioX のインストール

StudioX は、以下の手順でインストールとセットアップが可能です。

  1. UiPath Automation Cloud に登録し、ログインする
  2. インストーラーをダウンロードする
  3. インストールが完了したら、UiPath StudioX を起動する

なお、UiPath StudioX は Macに対応していない可能性があります。Mac から利用したい場合は、VirtualBoxなどで仮想環境を作成し、Windows をインストールしてからStudio/StudioX を使用する必要があります。

UiPath StudioX のライセンス・料金体系

UiPath Studio のライセンスを保有している場合は、そのライセンスでStudioX のプロファイルを使用できるため、新たにStudioX 用のライセンスを申し込む必要はありません。

また、UiPath StudioX には複数の料金プランが用意されています。各プランの料金と特徴は以下の通りです。

料金プラン 月額 特徴
ベーシック 25ドル〜 人向けのシンプルな自動化利用
スタンダード 要問合せ 中小企業エンタープライズ環境の自動化構築
エンタープライズ 要問合せ 企業全体の成果向上やエンタープライズ規模の自動化

正式に導入する前に効果を見極めたい場合は、60日間の無料トライアルを利用すると良いでしょう。

UiPath StudioX を利用するメリット

UiPath StudioX を利用することで期待できるメリットは、主に以下の3つです。

  • 開発期間の短縮
  • 多彩なアプリケーションとの連携によるスムーズな導入
  • 自動化プロセスの再利用

開発期間の短縮

UiPath StudioX により、開発時間の短縮が見込めます。プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの簡単な操作だけで自動化プロセスを開発できるため、開発スピードが格段に向上します。

また、シンプルなインターフェースで、便利なテンプレートやサンプルも充実しており、スムーズに開発を進められるよう設計されています。その結果、社員はより付加価値の高い業務に時間を使えるようになり、生産性の向上にもつながります。

多彩なアプリケーションとの連携によるスムーズな導入

UiPath StudioX は、Microsoft Office や Web アプリケーションとの連携にも対応しており、現場でのスムーズな導入と運用が期待できます。UiPath StudioX で、一般的なアプリケーションで行う日常的な業務を自動化すれば、効率化が促され、利用者の業務負担も軽減されます。

自動化プロセスの再利用

UiPath StudioX では、一度自動化したプロセスを共有しやすい点も特徴です。開発した自動化プロセスは、個人のデバイス上で展開・稼働しますが、プロジェクトチームや部署のメンバー同士の共有もスムーズに行えるため、同じような業務において手軽に活用できます。

他のRPAツールとの比較

UiPath StudioX 以外にも、多数のRPA製品やサービスが登場しています。ここでは、主要な2つのツールとの比較を紹介します。

Microsoft Power Automate

Power Automate は、Microsoft社が提供するローコードRPAツールです。Word や Excel などの Microsoft 製品における繰り返し作業や、クラウドフローの自動化に強みがあり、Microsoft 365 アプリケーションを活用した自動化などに適しています。

また、テンプレートも豊富で、自動化したい業務を選択して、フローを構築することも可能です。Microsoft Office アプリケーションを日常的に使用している企業や、小規模な自動化をメインとする場合には、Power Automate が使いやすいでしょう。一方で、多彩な外部ツールとの連携やカスタマイズ性を重視する場合は、UiPath StudioX がおすすめです。

Automation Anywhere

Automation Anywhere は、大手RPAプラットフォームです。ブラウザ上で、RPA開発からボット管理までを一元的に管理できます。直感的で使いやすいUI設計ながら、細かなコントロールやスクリプト挿入も可能なため、現場の実用的な開発からエンジニア向けの高度開発まで幅広く活用できます。

また、各種テンプレートを購入できる「Botストア」や、AI機能の統合などによってRPA開発前後にかかる工数が削減されており、運用を見据えた開発が実現するでしょう。ただし、料金はサブスク型のため、利用範囲の拡大に伴い費用が増える可能性があります。

UiPath StudioX の活用事例

UiPath StudioX の活用事例として、以下のような用途やシーンが挙げられます。

  • Excelを用いたデータ処理・帳票作成
  • メールの仕分け・ファイル転送
  • システムへのデータ入力
  • ファイル整理・照合作業

特に、StudioX はWebブラウザのUI操作にも対応しており、人間と同じ手順でシステムにログインし、入力から登録までを実行できます。導入により、上記のような作業が自動化され、対応の遅延や人為的ミスの防止につながります。

導入時のポイントと注意点

UiPath StudioX の導入検討にあたって、ポイントと注意点を確認しておきましょう。

大規模開発には不向き

UiPath Studio では、プロジェクトパネルでワークフローファイルを作成することで、大規模な開発にも対応しやすいよう配慮されていました。一方、UiPath StudioX ではプロジェクト向けのパネル機能がないため、他のワークフローファイルの呼び出しにも対応していません。

そのため、大規模開発では UiPath StudioX よりも Studio の方が使い勝手が良い可能性があります。

ガバナンスとセキュリティ対策

UiPath Studio は開発プロセスが簡素化され、手軽に導入できる分、現場でのガバナンスとセキュリティ対策が重要です。管理を現場任せにせず、どのようなロボットが稼働しているか把握するために情報システム部門と連携し、教育・管理体制を整える必要があります。

また、UiPath ではアクセス権限制御やクラウドでの集中管理機能も利用できます。製品のガバナンス機能やツールを活用し、社内ガイドラインを整備するとともに、自動化を拡大できる環境を作ることが重要です。

まとめ

UiPath StudioX は、現場の業務担当者でも扱えるノーコードRPAツールとして注目を集めています。プログラミング技術が不要で、ドラッグ&ドロップの簡単操作で自動化システムを構築できるため、業務効率化の第一歩として導入しやすい点が特徴です。

また、Microsoft Office など日常業務で使われるアプリケーションと連携しやすく、スムーズに運用を開始できます。導入の際には、ガバナンス機能を活用し、情報システム部門と協力してセキュリティ管理体制を整えましょう。

アイスマイリーでは、「RPAのサービス比較と企業一覧」を無料で配布しています。目的や規模に応じた最適なRPAシステムの導入を検討する際に、ぜひご活用ください。

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