生成AI
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最終更新日:2024/04/04
近年、RPA(Robotic Process Automation)による業務の効率化が注目を集めています。パソコン上の作業を効率化してくれるRPAソフトウェアは、ホワイトカラーの生産性向上の良き相棒になってくれることは間違いありません。しかし、データ化・電子化が遅れている日本のオフィス環境では、RPAだけでは業務自動化プロセスが完結しないこともあるのです。一歩進んだRPAソフトウェアの活用に向けて、OCR(Optical Character Recognition:光学認識技術)との連携についてまとめました。
OCRとは、手書きの文書や非定型の帳票などを読み取って、自動的に電子化する技術のことです。紙ベースで作成された手書きの申請書や申込書、取引先から送られてくる形式がばらばらの請求書などの帳票を電子化するのに役立ちます。
RPAは「デジタルレイバー」とも呼ばれるように、人間が行ってきた定型的な作業をコンピューターが代行するイメージです。人間であれば長時間労働や単調な作業の繰り返しによる疲労でエラーが発生したり、作業効率が低下したりする可能性がありますが、RPAツールを活用すれば24時間365日いつでも一定のスピードと品質で作業が可能です。その分人間は、より付加価値の高い業務に注力できます。
ただ、RPAツールを導入する前段階として、すべての書類が電子データ化されていなければなりません。日本ではいまだオフィス業務に占める紙文書の割合が高く、RPAツールを導入するために人間が手作業で紙からデータ化するようでは、作業効率化どころか本末転倒になってしまいます。
そこで、RPAツールとOCRを提携することで、飛躍的な効果が見込めるのです。
RPA×OCRの活用がもっとも注目されているのが、金融機関です。たとえば、ゆうちょ銀行では2018年9月から投資信託の口座開設業務にRPAとOCRを導入したところ、業務にかかる時間が3分の1まで短縮されました。
ゆうちょ銀行では1日当たり数百人が投資信託の口座を開設します。これまでは、紙ベースの口座開設申込書と顧客の口座情報を照会し、行員が目視で比較しながら手作業で修正・確認をしていました。一方、新システムでは、顧客が記入した紙ベースの申込書を受け取ると、OCRで電子化し、RPAが内容の確認や口座開設の作業を行います。RPAによる自動化によって業務時間が3分の1まで短縮されたことで、業務の効率化と行員の負担軽減を実現できるようになったのです。
みずほ銀行も、RPAとOCRの連携で業務効率化を実現しました。同行では既に手作業による事務処理の8割を削減するという高い効果が実証されており、今年1月からは同システムの外販も開始します。現在は、群馬銀行、千葉興業銀行、七十七銀行、第四銀行、鹿児島銀行、肥後銀行の 地銀6 行と連携して有効性の確認を行っている段階で、金融業界における共通業務の大幅な生産性向上を目指すとしています。
OCRと連携したRPAソフトウェアもさまざまなものが登場していますが、ここでご紹介するのは「バックオフィス革命」を目指すオートメーションラボ株式会社の「sweeep」です。
sweeepは、請求書をスキャンするだけでOCRが自動的に内容をデータ化し、仕訳作業が完了します。sweeep の強みは、フォーマットがバラバラな請求書でも読み取りが可能で、帳票定義が不要であるという点です。また、科目変換、会計データ作成、会計システム登録まで一気に済ませることができます。SweeepにはAI(人工知能)技術を搭載しており、なんと100枚の請求書をたった3分で処理可能です。面倒な請求書の処理も、sweeepで一気に片づけることができます。
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