パナソニック、AI倫理原則を策定。AI製品への信頼性向上に
最終更新日:2024/03/07
パナソニックは、AIの開発・運用・利活用において遵守すべき「パナソニックグループのAI倫理原則」を策定しました。
このAIニュースのポイント
- パナソニックがAI倫理原則を策定
- AI製品やサービスを信頼して使用してもらうために策定
- AI倫理委員会を設置し、AI倫理教育を推進していく方針
パナソニック ホールディングス株式会社は、AIの開発・運用・利活用において遵守すべき「パナソニックグループのAI倫理原則」を策定しました。
パナソニックでは、家電・住宅、自動車、B2Bソリューションなどの主要な事業領域で、くらしや社会の課題を解決する革新的な製品やサービスをお届けするため、AIの研究・開発・運用に注力しています。
一方で、パナソニックでは近年、AIの不適切使用による、差別の助長、プライバシーの侵害、安全性への不安等のAI倫理上の課題が社会問題となっていることを把握しています。
これらの問題に対し、経済協力開発機構(OECD)は国際的な政策ガイドラインを採択、国内では内閣府から「人間中心のAI社会原則」、経済産業省からは「AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン」が発行されています。
これらの社会動向を踏まえ、パナソニックグループでは、顧客にパナソニックグループのAI製品やサービスを信頼して使用してもらい、責任あるAI活用を実践するために、グループ全体で遵守すべきAI倫理原則を定めました。
このAI倫理原則をパナソニックグループ全体で実践していくために、AI倫理委員会を設置し、開発現場でのAI倫理リスクチェックや、グループ全従業員を対象としたAI倫理教育を推進していく方針です。
パナソニックグループのAI倫理原則
パナソニックグループは、「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現を目指しています。当社グループの主要事業領域である家電・住宅、自動車、B2BソリューションとAIをかけあわせることによって、人々のくらしの課題を解決する革新的な製品やサービスを皆様のもとへお届けし、より良いくらし、より良い社会を実現するべく日々チャレンジしています。AIは適正に利用することで、個人・社会・環境に大きな利益を与えることができますが、一方で、重大な課題や不利益を引き起こす可能性もあります。私たちは、お客様に寄り添い、幸せをもたらす企業であり続けるために、以下のAI倫理原則を定めます。
1.「より良いくらしとより良い社会」を実現すること
私たちは、AI製品やサービスがお客様個人や社会や環境に与える影響を事前に考慮し、お客様のくらし、および社会・環境がより良くなると見込まれる場合にそれらをお客様のもとにお届けします。AI製品やサービスをお届けした後も、お客様のくらし、および社会・環境に与える影響を評価し続け、その結果を製品とサービスに反映させます。
2. 安全のための設計、開発、検証を行うこと
私たちは、AI製品とサービスの安全を第一に考えます。安全確保のための技術開発を行い、技術的知見を吸収し、それらを設計に反映させます。お客様にお届けした後も、安全確保のための必要な対応を行います。
3. 人権と公平性を尊重すること
私たちは、AI製品やサービスをお届けするにあたり、人々の多様性を尊重し、差別をはじめとする不公正な影響が生じないよう努めます。
このためにパナソニックグループ社員に対して必要な教育を実施してまいります。
4. 透明性と説明責任を重視すること
私たちは、お客様や関係する皆様に対してAIの動作に関して透明性を重視しAIの技術開発と設計を行います。またAI製品やサービスがもたらすと思われる影響について、お客様の求めに応じて情報提供いたします。
5. お客様のプライバシーを保護すること
私たちは、関連法規およびパナソニックにおける関連社内規程に従い、お客様のプライバシーを尊重し、お預かりした情報について適切かつ安全に管理します。
このAI倫理原則は、AIの発展や社会の変化に合わせて改定していきます。
出典:パナソニック
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