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最終更新日:2024/04/04
人格保有型AIで新時代の没入感を
チャットボットや対話型AIは、今ではなじみ深いものになりました。その共通点として、より人間に近い応答ができることも重要視されています。今回は、まるで人と話しているかのような会話を実現した「人格保有型AI」について、NTTレゾナント株式会社の担当課長(情報学博士)中辻氏、小瀨木氏、立石氏にお話を伺いました。

小瀨木氏、担当課長(情報学博士)中辻氏、立石氏
――本日はよろしくお願いします。早速ですが、先日Japan IT Weekにて発表された「人格保有型AI」について、簡単に教えてください。

――中辻氏
人格保有型AIは、好みやしゃべり方、属性といった個人を構成する要素を学習し、対話に活用するAIです。このAIの特徴として、人同士の関係性に応じて会話を行うことができる点が挙げられます。我々が関係性が異なる人に対して、口調や発言を変えているように、人格保有型AIはそれぞれの人間の関係性に基づいて、応答を変える事ができます。
――より人間に近い会話ができそうですね。
――中辻氏
そうですね。今までのチャットボットや対話型AIでありがちだった、AI特有の応答の淡泊さを解消しているため、まるで人間を相手にしているかのような、生き生きとした会話が可能です。
――人に近い応答が特徴ということですが、具体的にはどのようなユースケースを想定しているのでしょうか。

――立石氏
人格保有型AIはその強みから、コンテンツへの没入感を高めたり、人の代わりに会話を盛り上げる効果が期待されています。これらの特徴を生かし、メタバース*やゲームでの活用を想定しています。

*メタバース:インターネット上の3次元仮想空間。ユーザーは自身の分身「アバター」を用いて自由に行動できる。
――ありがとうございます。メタバース空間ではどのように活用されるのでしょうか。
――中辻氏
人格保有型AIを用いることで、閑散とした空間を活性化させる効果が期待されています。
私たちが「村人AI」と呼んでいる人格保有型AIは、プレイヤーとだけでなく、AI同士でも会話をすることが特徴です。活用例として、メタバース空間のカフェが挙げられます。AIの店員と客が会話をしていることで、賑わっている空間を創出し、人間のユーザーが寄りやすい雰囲気づくりに貢献します。
――にぎやかな空間の方が、人が集まりやすいイメージはありますね。

――中辻氏
そうなんです。そして、AI同士の会話の最中にも、プレイヤーをも巻き込んで自然な会話ができる点がもう一つの特徴です。これにより、現実の空間のような「会話の流れでモノを購入する」といったことも起こり得ます。カフェの例ですと、プレイヤーがAI同士の会話に参加し、「どの豆がいいか」といった話で盛り上がれば、実際の購入につながるといったケースもあるでしょう。このように、プレイヤーはメタバース上で、実際にカフェにいるかのような体験ができます。
――ありがとうございます。ゲームではどのような体験に変わるのでしょうか。
――立石氏
今までのゲームのNPCは、プレイヤーの行動やプログラミングに基づいて、特定のフラグに対応して行動する、というルールで動いていました。対して人格保有型AIは、AI自身が学習したものに紐づけて行動できます。これにより、NPC自身が人間に近い思考を行えるようになり、プレイヤーの没入感を増す効果が期待されています。
――ゲームのキャラクター自身が学習し、行動するようになるということですね。
――立石氏
はい。加えてプレイヤーの人格に応じた会話を行うことも可能です。これらの特徴から、オープンワールドのゲームと相性が良いと考えています。AIが自ら学習し、自律的に行動・会話を行うことで、まるで人間を相手にしているかのような体験が可能になります。
――人に近い対話型AIは、他の領域でも用いられているのでしょうか。

――小瀨木氏
そうですね。より実務的なサービスとしては、「AIコンシェルジュ」を提供しています。こちらは感情分析によって、ユーザーに寄り添った応答を実現する対話サービスです。コンテンツの説明、質問への応答といった機能に加え、自由対話機能もついており、より自然な対話応答を体験できます。

――小瀨木氏
また、AIコンシェルジュをはじめとしたAI suiteは、多様なAPIを組みあわせることで、幅広い領域に対応できることが特徴です。人格保有型AIは主にエンターテインメント領域での活用を想定していますが、新たなニーズが生まれたときは他のAI suiteサービスと組み合わせることで、様々なユースケースに対応可能です。
――新たなユースケースにも柔軟に対応できるのは心強いですね。
――先ほどお話がありました、AI suiteはどのようなサービスなのでしょうか。
――小瀨木氏
AI suiteは、「知性と感性のAIを、社会実装する。」をスローガンとし、提供しているAIサービス群です。先ほど紹介した人格保有型AIは、AI suiteの新サービスとして提供されます。
――小瀨木氏
今回用意したこちらのAIロールプレイ診断は、営業や接客の練習、日々の体調管理などに用いられるものです。AIと会話することで、表情と声の抑揚などから感情を測定し、グラフとして表示します。パラメータは、企業ごとに重視するポイントが異なるため、ヒアリング後カスタマイズして提供しています。社員の接客態度や営業における改善点などのデータを客観的な指標で数値化できる点が特徴です。

――小瀨木氏
このほかにも、オンライン会議で感情分析を活用できる、オンライン会議センシングといったサービスもご用意しています。こちらはオンライン会議やセミナー、商談といった場面で使うことができ、会話内容の可視化は勿論のこと、リアルタイムでの感情のグラフ化にも対応しています。
これらのサービスは、AI suiteの活用ツールとして提供しています。「AI suiteを使ってみたいけど何から始めたらいいの?どんなことができるの?」といったお客様にも、わかりやすい実用例ですので、導入の参考になれば幸いです。
――これから導入を検討している人にとっても心強いですね。

――最後になりますが、人格保有型AI、AISuiteの今後の展望をお聞かせください。
――中辻氏
私たちは、人間との関係性を、AIが学習していく技術を骨子に開発をしています。そのうえで、いずれはAI自身が、人間やAIとのやりとりから自己学習を行い、人格を形成できるような「自己学習型のシステム」を作り上げていきたいと考えています。そして、いずれは医療や高齢者応対といった新たなドメインでも活躍でき、異なった環境でも頑健に動くAIへと育てていきたいです。
――小瀨木氏
今後はメタバースやキャラクターチャットのみならず、隠れたニーズに対しても適応領域を広げていきたいです。また、AI suiteは、柔軟に対応できることに加えて、新技術をすぐに使える体制が整っていることも強みです。お客様の「こういったことがしたい!」といった要望にもすぐに対応できますので、課題解決の手助けになればと思います。
――立石氏
AIという存在を意識しないで使えるような、当たり前にAIが人間のサポートをしている空間の構築がAI suiteの長期的な目標です。今後ブラッシュアップを重ね、より導入しやすく扱いやすい形にすることで、AIが社会に溶け込み、AIと人間が共生できる時代を作ることができるのではないでしょうか。
――本日は貴重なお話をたくさんお聞かせいただき、ありがとうございました。
インタビューを通じて、人格保有型AIをエンターテインメント領域のみならず、社会課題の解決にも活用したいという未来へ向けた熱意を感じました。人格保有型AIは、今までは人にしかできなかった課題解決の糸口になるかもしれません。「メタバースでAIを活用したい」「精度の高い対話型AIを探している」といった方は導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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