NEC、世界トップクラスの日本語性能を持つ軽量な大規模言語モデルを開発
最終更新日:2024/01/17
NECは、世界トップクラスの日本語性能を持つ軽量な大規模言語モデルを開発しました。
このAIニュースのポイント
- NECは、生成AIにおける日本語大規模言語モデルを開発
- NECが開発したLLMは、高性能を有しながらも130億とモデルサイズをコンパクトに抑え、高い日本語能力を実現
- 今後NECは、ファウンデーションモデル自体の性能改良も進め、NEC Generative AI Hubを通じて早期実用化を目指す
日本電気株式会社は、独自に収集・加工した多言語データを利用し、世界トップクラスの日本語性能を持つ軽量な大規模言語モデルを開発しました。
昨今「ChatGPT」を始めとする生成AIの活用が進んでいる一方で、既存のLLMのほとんどは英語を中心に学習されています。今回NECは、高い日本語性能を有し、様々な業務で活用するためのカスタマイズが可能なLLMを開発することで、ビジネス活用を加速させ企業の生産性向上に寄与します。
LLMの性能を評価したところ、他社のLLMと比べて知識に基づく質問応答では81.1%、推論に関連する文書読解では84.3%という世界トップレベルの性能を達成し、NECが開発したLLMはさまざまな業種の業務で十分な機能を発揮すると期待されています。
また、高性能を実現しつつパラメータ数を130億に抑えたLLMは、消費電力を抑制するだけでなく軽量・高速のためクラウド・オンプレミス環境での運用が可能です。NECが開発したLLMはGPU1枚搭載の標準的なサーバで動作できるため、業務運用時の電力消費やサーバコストを抑えることができます。
また、NECでは開発したLLMをすでに社内業務で活用を始めており、文書作成や社内システム開発におけるソースコード作成業務など、様々な作業の効率化に利用しています。
NECは「今後、お客様のクローズドデータを用いた個社向けLLMの開発を強力に推進します。また、ファウンデーションモデル自体の性能改良も進め、これらの技術を NEC Generative AI Hubを通じて早期実用化を目指します」とコメントしています。
出典:日本電気株式会社
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