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AI検温の仕組みとメリット!マスク着用したまま検温できるシステム

最終更新日:2024/04/11

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、外出時にはマスクの着用が推奨されるようになりました。マスクの着用は、感染拡大を防ぐ上では極めて重要な対策のひとつといえますが、顔認証が必要となる場面においてはマスクが認証の妨げになってしまうケースも少なくありません。また、非接触体温測定が行えるシステムにおいても、マスクが測定の妨げになってしまうことが多かったのです。

しかし、最近ではマスクを着用したままでも顔認証を行ったり、検温を行ったりすることができるシステムが普及され始めており、大きな注目を集めています。そこで今回は、マスクを着用したままでも検温できる「AI検温」の仕組みやメリットについて詳しくみていきましょう。

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AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

ソフトバンクが開発したAI検温ソリューション「SenseThunder(センス・サンダー)」

ソフトバンクが開発したAI検温ソリューション「SenseThunder(センス・サンダー)」|

(参照:体温検知・AI検温ソリューション | SenseThunder | ソフトバンク オフィシャルサイト)

マスクを着用したままでも検温できるシステムとして大きな注目を集めているのは、ソフトバンク株式会社が開発した「SenseThunder(センス・サンダー)」というAI検温ソリューションです。新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、イオンモールへの納入が発表されたことで大きな注目を集めました。

そんな「SenseThunder」の大きな特徴として挙げられるのは、AI顔認識技術と赤外線カメラを活用することで「マスクを着用している人の体温も測定できる」という点です。これまでは、マスクを外さなければ体温測定が行えないソリューションが一般的でした。そのため、マスクの着用が推奨されている昨今においても、検温のために一度マスクを外さなければならない状況だったわけです。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために検温を行うにもかかわらず、一度マスクを外さなければならないというのは、本末転倒と言わざるを得ないでしょう。その点、ソフトバンクが開発した「SenseThunder」であれば、マスクを着用したまま検温を行えるため、より高度な新型コロナウイルス対策が期待できるようになったのです。

具体的な仕組みとしては、AIを活用した独自の認証デバイスとサーモグラフィカメラを組み合わせることで、わずか0.5秒で個人認証と体温測定の両方を実行できるというもの。高精度かつスピーディーに検温が可能になったという点は、注目すべきポイントといえるのではないでしょうか。

 

異常を検知するとブザーで警告する機能も備える

異常を検知するとブザーで警告する機能も備える|人工知能を搭載した製品・サービスの比較一覧・導入活用事例・資料請求が無料でできるAIポータルメディア

(参照:体温検知・AI検温ソリューション | SenseThunder | ソフトバンク オフィシャルサイト)

ソフトバンクが提供する「SenseThunder」にはいくつかのラインナップがあり、イオンモールに納入されたのは「SenseThunder-Mini」というコンパクトモデルでした。その「SenseThunder-Mini」の特徴としては、マスクやメガネを着用している人であっても0.5m〜1.2mの距離から0.5秒以内に検温と顔認証が行えるという点が挙げられます。

また、体温の異常を検知した場合には分かりやすい表示でユーザーに検温結果を知らせたり、音声やブザーで警告したりすることも可能です。このように、接触感染のリスクを抑えつつ、高精度かつ効率的に検温を行えるという点は、導入する施設や企業にとって大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか。

なお、「SenseThunder」はイオンモール以外にも、国内の官公庁や病院、企業などで多く導入され始めており、今後は運動施設や飲食店などでの活用も想定されているといいます。そのため、より幅広いシーンで活用されていく可能性が高いでしょう。

 

AI検温を手軽に導入できるクラウドサービスも

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(参照:KAOIRO オフィシャルサイト|人工知能(AI)による顔認証技術を活用した「高速体温測定システム」)

LEDビジョンの販売やレンタルなどを行うLM TOKYO株式会社では、AIによる顔認証技術を活用した体温測定システムの「AI検温モニタ KAOIRO-カオイロ-」を2020年5月に発売しました。この「KAOIRO-カオイロ-」の特徴としては、マスクを着用した状態でも非接触で体温測定や顔認証が行えるという点はもちろんのこと、クラウド版を利用すればPCのブラウザ上で「顔認証」や「検温ログ」を確認できるという点が挙げられるでしょう。

「KAOIRO-カオイロ-」は本体価格が月額2万円、購入する場合は25万円、クラウド利用料に関しては月額2,000円となっています。クラウド版を利用すれば複数の「KAOIRO-カオイロ-」端末を一元管理することも可能なため、大規模な施設での導入を検討している企業や団体にとっては大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか。

なお、「KAOIRO-カオイロ-」の温度測定範囲は10〜42℃となっており、±0.2℃という誤差で体温測定を行うことができます。もし、非接触体温測定を行った際に異常温度を検知した場合は、音声やブザーで警告することができるため、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐという点でも大いに役立てることができるでしょう。

さらに、「KAOIRO-カオイロ-」ではデータが自動的に保存されるため、そのデータの2次的活用を行うことも可能です。2万人の顔写真を登録することができるため、大規模な施設でも問題なく活用していくことができます。

※上記の価格は全て税込価格です。

 

AI検温の導入によってさまざまなリスクを軽減できる

今回は、AIを活用した検温システムの仕組みやメリットについてご紹介しました。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、密集・密接・密閉を避けなければならないため、非接触で検温を行うシステムが必要とされていました。今回ご紹介したAI検温システムは、まさにその条件を満たすものであることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

また、マスクを着用している状態では正確に検温を行えないシステムも多い中で、マスクを着用したまま高い精度で検温を行えるのは大きな魅力のひとつです。そして、異常温度を検知した場合にはすばやく警告も行えるため、施設内での感染拡大を防ぐことにもつなげられるでしょう。

しかし、AI検温を導入したとしても感染リスクを完全に抑えることはできません。一人ひとりが「感染拡大を防ぐ」という強い意志を持ち、適切な行動をとる必要があるからです。そのため、AI検温システムの導入だけで満足せず、施設の利用者に感染予防をアナウンスしていくことも大切といえるのではないでしょうか。

なお、AI検温システムの中には、データを自動的に記録させる機能が備わっているものもあり、感染者がいた場合には施設の利用日時や接触者なども確認することができます。万が一の事態を備えて、感染者が確認された場合の対応策などについても事前に明確化しておいたほうが良いでしょう。

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AIsmiley編集部

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