生成AI

最終更新日:2023/12/09
京セラは、視界が悪い環境下でも危険要因になる可能性のある物体を高精度に認識することで、安全な運転を支援する「車載ナイトビジョンシステム」を開発しました。
このAIニュースのポイント
京セラ株式会社は、夜間、雨、霧などの視界が悪い環境下でも危険要因になる可能性のある物体を高精度に認識することで安全な運転を支援する「車載ナイトビジョンシステム」を開発しました。
このシステムは、白色光と近赤外光の光軸を一致させたヘッドライトで照射された物体を、車両搭載したRGB-IRセンサで撮影、その画像データから独自のフュージョン認識AI技術により高精度な物体検出を可能とする世界初のシステムです。さらに独自の学習データ生成AI技術で、学習を効率化し、コストと性能の両立を実現します。
このシステムに用いる光源として、白色光と近赤外光を一体化し、同じ光軸から発光可能なヘッドライト(White-IR照明)を採用しました。これにより、光の当たり方に差が出ず、経年変化も生じにくいため、より精度の高い認識結果の表示を可能にしました。この一体型ヘッドライトは、KYOCERA SLD Laser, Inc. が独自開発した高輝度・高効率かつ小型パッケージのGaN製白色光レーザーを搭載することにより実現しました。
車両に搭載したRGB-IRセンサには、当社の先進技術研究所にて独自に開発したフュージョン認識AI技術を採用しています。
このAI技術では、可視光画像による認識結果と近赤外光画像による認識結果を単純に足し算するのではなく、可視光画像と近赤外光画像の両方から信頼性の高い領域を組み合わせて判断することを可能にしました。これにより、視界の悪い環境下でも高精度に歩行者や車両を検出し、危険要因の検知と運転者への通知を行うことができます。
そして、このシステムでは大幅なAI学習コストの削減と高精度な認識を両立しています。
従来手法では、膨大な近赤外光の学習データの収集が必要で時間とコストがかかっていましたが、この手法では、可視光の学習用画像から近赤外光の学習用画像を自動生成する学習データ生成AI技術を確立しました。これにより、大幅な学習コストの削減と高精度な認識を両立しています。
京セラは、このシステムを2027年以降に事業化することを目指し、研究開発を進めるとしています。
出典:京セラ
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