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Jules(ジュール)とは?Googleの新AIの使い方・料金・日本語対応を解説

最終更新日:2025/08/29

Julesとは?Googleの新AIを解説

Googleの「Jules(ジュール)」は、Gemini  2.5  Proを基盤とし、コード生成からバグ修正までを自律遂行する非同期AIコーディングエージェントです。。GitHubのIssueや指示文を起点に、Googleが管理するクラウド環境で計画→実装→テストを自動実行し、最終的に差分とPRを返します。

本記事では、2025年8月6日よりβ版から一般提供となった、Julesの機能・使い方・料金プランについて詳しく解説します。

Googleの革新的なAIコーディングエージェント「Jules(ジュール)」とは

Googleが2025年8月6日より一般提供を開始した「Jules」(ジュール)は、開発者の生産性を劇的に向上させる革新的なAIコーディングエージェントです。Julesは単なるコード生成ツールではなく、開発者の意図を理解し、複雑なプログラミングタスクを自律的に解決できる「非同期のコーディングエージェント」として機能します。

Gemini 2.5 Proの高度な推論力を生かし、Julesはバグ修正、ドキュメント整備、機能改修から新規実装までを横断的に支援します。

Julesの最大の特徴は以下の3点です。

  • 自然言語での指示理解:技術的な仕様書のような形式的な指示がなくても、普段の会話のような言葉で開発タスクを依頼できます。
  • コンテキスト認識能力:対象リポジトリを解析し、影響範囲を見積もって一貫性のある変更計画を提示します。
  • 反復的な改善プロセス:人間によるレビューや指示の差し戻しを反映してPRを更新します。

JulesはGitHubと連携し、Issueや指示を起点にGoogleのクラウドVM上で計画→実装→テストを非同期で実行し、どこを変えたかを示すdiffとPRを返します。既存の「レビュー→マージ」運用にそのまま接続でき、バグ修正・テスト追加・軽微な機能改修といった反復作業の処理を効率化してくれます。

Gemini 2.5 Proを基盤としたJulesの「非同期」タスク実行

Googleの最新AI技術を基盤に開発されたJulesは、コーディング作業を革新的に変えるAIエージェントです。従来のコーディングアシスタントとは一線を画し、人間が自然言語で「このバグを修正して」や「ログイン機能を実装して」といった指示を出すと、クラウド上で計画を提示し、承認後に実装・テストを進め、結果をPRとして返します。

Julesの特徴は、タスクを細分化し、実装前にPlan(実装計画)を提示して計画的に進めてくれる点にあります。

具体的には、以下のような一連のプロセスを支援することができます。

  1. 実装計画の立案
  2. 必要なコードの生成・変更
  3. 依存関係の解決とビルド/テストの実行(必要に応じて)
  4. 報告された不具合の修正や軽微な改修

特筆すべきは、Julesが「非同期」で動作する点です。タスクを依頼した後、開発者は別の作業に取り組むことができ、Jules側で処理が完了するとPRやアクティビティで結果を受け取れます(自動マージはしません)。これにより、開発者の待ち時間が削減され、ワークフローの効率が大幅に向上します。

また、Julesは対象リポジトリのコンテキストを解析し、影響範囲を見積もって一貫性のある変更案を提示することができます。これはGoogle AIの高度な言語理解能力と推論能力があってこそ実現できる機能です。

既存のAI開発支援ツールとの比較で見るJulesの独自性

AIによる開発支援は、大きく次の二系統に分かれます。

  1. ローカル/IDEで「その場」で一緒に進める相棒型(GitHub CopilotGemini CLIClaude Code
  2.  クラウド側で「非同期」に進めてPRで返すエージェント型(Jules、Devin

Julesの独自性は、次の3点に集約できます。

  1. GitHub直結の導線
    Issueや指示を起点に、まず変更計画(Plan)を提示し、承認後に実装・テストを実行。どこを変えたかが分かる差分(diff)とPRで返すため、既存の「レビュー→マージ」運用にそのまま接続できます。
  2. Google Cloudの「ホスト実行」
    対象リポジトリをクラウドVMにクローンして作業するため、手元のPCや個々人の空き時間に依存しません。データは隔離環境で扱われ、私有コードを学習に使わない前提で設計されています。
  3. 非同期での一貫処理+品質機構
    Plan→実装→テスト→diff/PRを非同期で一貫実行。出力前の自己チェック(critic)や、UI検証(例:Playwright)/環境スナップショット等の仕組みで、再実行の安定性や検証のしやすさを高めます。

Julesは、Issue単位で小~中規模のバグ修正やテスト追加、軽微な改修を並列に進めてPRで返す「外部実行」型エージェントです。IDE内の相棒型(Copilot/Gemini CLI/Claude Code)より、手離れとレビュー運用(PR前提)に強みがあります。

AIエージェント「Jules」の使い方と料金体系

JulesはGoogleが提供する非同期コーディングエージェントです。GitHubと連携し、対象リポジトリをGoogle Cloudの隔離されたVMにクローンして、Plan(実装計画)→実装→テスト→diff/PRまでを自動で進めます。成果はPRで返却され、最終のレビューとマージは人間が行います。

前提条件

  • GoogleアカウントでJule公式サイト(https://jules.google/)にサインインし、GitHubを接続(対象リポジトリ/組織への権限を付与)
  • 指示文は自然言語で行える
  • 社内ポリシー:私有コードは学習に使われない設計/作業は隔離環境で実行

Julesで扱いやすいタスク例

  • 既存バグの修正/軽微なリファクタ/依存パッケージ更新
  • テスト(単体・E2E)の追加や修理(例:Playwright)
  • 小~中規模の仕様追加(互換性を崩さない範囲)

ポイント:Julesは「指示→クラウドで非同期実行→PR返却」の流れ。手元PCや担当者の空き時間に依存せず、Issue単位の積みタスクを並列に減らせます。

料金体系

Julesは無料プランに加え、Google AIPro/Google AI Ultra(Google AI Plans)で上限を拡張できます。日次実行回数と同時実行数はプランごとに異なります。

プラン 月額(USD/月) 日次実行上限(ローリング24h) 同時実行上限 備考
無料(Jules) $0 15 3 Gemini 2.5 Pro。評価・個人利用向け
Google AI Pro(Jules in Pro) $19.99
(¥2,900)
100 15 Google OneのGoogle AI Proプラン。上限拡張。1か月$0のプロモ有(地域差有)
Google AI Ultra(Jules in Ultra) $249.99
(¥36,400)
300 60 Google OneのGoogle AI Ultraプラン。3か月$124.99のプロモ有(地域差有)

注:

  • 日次実行上限はローリング24時間方式。直近24時間の合計でカウント
  • 同時実行上限は並列で走らせられるタスク数
  • 日本価格の最新情報はGoogleAIプランを参照
  • 2025年8月時点、AI Ultraに初回プロモーションの記載あり
  • 上限の最新情報はJules:Limits and Plansを参照
  • 最終確認日:2025-08-25

無料で始めるサインアップとコーディングの基本フロー

Julesの利用は、公式サイト(jules.google)にアクセスしてGoogleアカウントでサインインし、GitHubアカウントを接続するところから始まります。以後は指定したリポジトリがGoogle Cloud上の隔離されたVMにクローンされ、Julesが非同期で作業を進めます。実際のコーディングフローは次の4ステップです。

  1. 準備: まず対象のGitHubリポジトリとブランチを選択します。新規ブランチの作成も数クリックで完了します。
  2. タスク指示: 実現したい機能や修正内容をプロンプトに自然言語で入力します。例えば「コードをリファクタリングして」といった指示が可能です。
  3. 計画承認: Julesが提示する実装計画(Plan)を確認し、問題なければ承認します。必要なら修正を依頼できます。
  4. レビューと公開: 生成された変更差分(diff)を確認し、PRを作成します。レビューとマージは人が行い、自動マージはされません。

UIはシンプルで、Planや実行ログ・進捗が画面上で順次更新され、どの工程が走っているかを確認できます。指示を出した後はクラウド側で処理が進むため、手元のPCや担当者の空き時間に依存せず、結果はPRとして受け取れます。プログラミング初心者でも理解しやすいインターフェースが特徴です。

GitHubIssueを活用した効率的な開発プロセス

JulesとGitHubの連携は、Issue起点→PR返却という既存フローに直結します。初回の「Connect GitHub」で連携を済ませた後は、追加設定なしで起動できます。方法は2通りあります。

  1. Julesの画面から: リポジトリ/ブランチを選択→指示を入力→Create plan→Approve plan→実装・ビルド・テスト(非同期)→diffとPRで結果受領。
  2. GitHubのIssueから: 通常どおりIssueを作成し、julesラベルを付けて起動→Plan提示→承認→実装・テスト→diffとPR。

この導線により、バグ修正・テスト追加・軽微な機能改修などの反復作業をIssue単位で並列処理できます。JulesはPRに変更点の要約やテスト内容の記述を含められるため、レビューの手戻りを抑えやすいのが利点です。

利用上限と言語・プライバシー対応

Julesは2025年8月6日より、β版から正式提供となりました。無料/Google AI Pro/Google AI Ultraの各プランごとに、日次実行上限(ローリング24時間)と同時実行上限(Concurrency)が定義されています。

具体的な数値は本記事の「料金表」を参照してください。

  1. 言語: 自然言語で入力ができますが、言語について、UIと出力は英語が基本です。日本語の指示も通る場合がありますが、安定運用は英語推奨です(受け入れ基準やテスト観点も英語で書くと精度が上がります)。
  2. プライバシー/実行環境:プライベートリポのコードは学習に使用されません。処理はGoogle Cloudの隔離されたVMで実行されます。機密値はリポジトリのSecrets等で管理してください。
  3. 設定:製品の使用データや通知の扱いは、Google アカウントのデータ/プライバシー設定から管理できます。仕様や上限は更新され得るため、必要に応じて最新の公式ドキュメントを確認してください。

最近追加・強化された主な機能(β以降)

本節では、ベータ期から正式提供までの間に導入または強化された機能のうち、導入判断と運用に影響が大きいものを要点だけ整理します。細部や最新の仕様は公式ドキュメントの更新に従ってください。

  • クリティックエージェントによる内蔵ピアレビュー(2025年8月公表)
    Julesは生成した変更を提出する前に、内蔵のクリティックエージェントで対立的レビューを実施します。境界値の抜けや非効率な実装、セキュリティ上の懸念を自動で指摘し、必要に応じて自分で手直しします。これにより、PR到達前の品質を底上げできます。
  • 環境スナップショットによる高速タスク実行
    依存導入やビルドが完了した状態をスナップショットとして保存し、次回以降のタスク開始時に再利用できます。セットアップが重いリポジトリほど初動が短縮され、再実行の安定性が上がります。環境は隔離VM上で管理されます。
  • ウェブ検索機能によるドキュメント調査
    タスク遂行に必要な技術ドキュメントや依存ライブラリの最新情報を、Julesが自動で検索して参照できます。外部仕様の確認や使用方法の裏取りが必要なタスクで、計画や実装の精度が上がります。
  • マルチモーダル対応(画像の処理・視覚出力)
    フロントエンドの変更時に、Julesがアプリをレンダリングしてスクリーンショットを返したり、生成した図やUIイメージを差分ビューと並べて確認できます。見た目の結果とコード差分を同一画面でレビューできるため、UI改修の判断がしやすくなります。
  • 音声要約によるコミット変更ログ
    コミットやPRの変更点を音声で要約できます。移動中でも差分の要点を短時間で把握でき、長いPRのキャッチアップや複数タスクの横断確認に向いています。

まとめ

GoogleのAIコーディングエージェントJulesは、GitHubと直結し、Issueや指示を起点にPlan→実装→テスト→diff/PRをクラウド上で非同期に実行します。最終のレビューとマージは人間が行う設計で、バグ修正・テスト追加・軽微な機能改修など「積みタスク」の処理を効率化できます。

注目ポイントは以下の3つです。

  1. 非同期・PR返却:指示後はクラウドで進み、成果はPRで戻る。手元のPCや人の空き時間に依存しにくい。
  2. .GitHubワークフロー直結::diffで変更が明確、既存のブランチ/PR運用にそのまま接続。Issueのjulesラベルからも起動可能
  3. .無料で開始+プラン別上限:無料/Pro/Ultraの各プランで上限が異なる(詳細は本文中の料金表を参照)

言語は現状、英語が基本です(日本語の指示が通る場合もありますが、安定運用は英語推奨)。まずは小さなタスクで一連の流れ(Plan→承認→PR)を体験すると、チーム導入時のイメージが掴みやすいでしょう。エンジニアの皆さんは、まずひとつ、小さなIssueに受け入れ基準を書いてjulesラベルを付け、PRで戻る体験をしてみてください。そこから、非同期で回る開発が始まります。

アイスマイリーでは、生成AI のサービス比較と企業一覧を無料配布しています。課題や目的に応じたサービスを比較検討できますので、ぜひこの機会にお問い合わせください。

よくある質問

GoogleのJulesとは何ですか?

Julesは、GitHubと連携して非同期に開発タスクを進め、結果をPRで返すAIコーディングエージェントです。Gemini 2.5 Proを基盤に、依頼内容をもとにPlan(実装計画)→実装・テスト→diff/PRまでをクラウド上で実行します。JulesはGitHub直結の「非同期×PR返却」型エージェントで、同期型のIDEアシスタントに比べて手離れ・レビューのしやすさ・チームのガバナンスで優れています。

AIsmiley編集部

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