【Japan IT Week 関西 2020】AI・業務自動化展で気になった企業・サービスのレポート第2弾
最終更新日:2024/04/04
前回に引き続き、先週1月29日~31日に大阪インテックスで開催された第3回「AI・業務自動化展」で気になった企業・商品のレポートをお届けいたします。
簡単高機能!小ロットに強いOCR
〇出展企業:アクセス・アイ株式会社
〇AIプロダクト名:アクセス AI OCR
最初にご紹介するのは、地元・大阪の企業であるアクセス・アイ社。ブースに来られている多くの方が画面を食い入るように見ていたのが「アクセス AI OCR」というシステムです。
「アクセス AI OCR」は、その名の通り、AI(人工知能)とOCR(光学文字認識)を掛け合わせたもので、受発注書、納品書、請求書など、人が帳票を見ながらデータ入力してきた業務をスキャンを行うだけで後処理はAIに代替してもらおうという画期的なシステムです。
※OCRは、Optical Charcter Recognitionの略。文書等をスキャナーで読み込み、記載された文字や画像を文字コード(テキストデータ)に変換する技術をOCRといいます。
お話を伺ったところ、「アクセスAI OCR」は、既存のOCRシステムよりテンプレート作成が簡単かつ柔軟に設定できること、また、さまざまな帳票を自動識別してOCRを実行しデータ化するところが特徴で、現在この2つの仕組みは特許として出願しているそうです。
さらに、請求書など帳票には2ページ以上にわたるものもありますが、「アクセスAI OCR」は複数枚綴りの帳票も1シートとして識別し読取可能とのことで、事務職の方には利便性の高いシステムだと感じました。
余談ですが、お話を伺う中で面白かったエピソードがありました。「アクセス AI OCR」は、もともと受発注書や請求書などの読み取り、データ化のために開発されたのですが、最近は貿易に携わる物流会社や倉庫会社などに利用されることが増えているということ。物流・倉庫会社はさまざまな企業の商品(貨物)を管理する役割を担っていますが、企業から届く書類のフォーマットは多種多様で、これまで人がデータ入力するしかなかったところ、「アクセス AI OCR」なら最初にテンプレートを設定すると、あとはスキャンだけでデータ化できるとあって現場で重宝されているそうです。
一般的にターゲットを決めて商品開発が行われる中、発売後に思わぬニーズに気づかされたというお話はビジネスの面白さを感じました。
簡単!今日から現場で使えるRPA
〇出展企業:アクセス・アイ株式会社
〇AIプロダクト名:アクセス Robo
引き続き、アクセス・アイ社のソリューションをもうひとつご紹介します。こちらは、AIではなく、RPA(Robotic Process Automation/ロボットによる業務自動化)で、先月リリースされたばかりの「アクセスRobo」というサービスです。
RPAは、PC上で行う事務業務の中でも人の判断を必要としない単純作業をロボットに順序を覚えさせることで、人の代わりに24時間365日働いてもらう技術ですが、「アクセスRobo」は、社内システムやブラウザ、ソフト(エクセルやメールなど)などをまたいで作業を覚えさせられること、利用者が簡単にシナリオを設計できる(業務の流れをロボットに覚えさせられる)ことが特徴となっています※。
※マクロを組める方だと30分で習得が可能で、未経験者の方でも6~8時間で習得できるようにユーザビリティを追求されています。
データの集計や勤怠管理計算、請求書作成から発行、夜間・休日の受注対応など、さまざまな場面で利用されることを想定し開発されたとのことですが、利用者の理解が進めば、今後さまざまな場面で活用される会社も出てきそうです。また、「アクセスRobo」は2ロボットからの導入で月額5万円(初期費用別途)という価格で提供されている点も魅力的で、お話を伺った時点でも、今回の展示会で見て導入を検討している企業が多く出ておりました。
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〇出展企業:株式会社SHIFT
〇AIプロダクト名:RPAワンストップ支援サービス
次に、ブースに展示されたイラストが目を引き、お話を伺ううちにどんどん引き込まれたSHIFT社のRPAサポートサービスをご紹介します。
この展示会では、自社のサービスを紹介しているところが多かったのですが、SHIFT社は “テスト・品質保証の専門企業”という第三者的な立ち位置でRPAのサポートサービスを提供。
そのサポートサービスは多岐にわたり、そもそもRPAがどのような業務に活用できるのか判断することができない方へのヒアリングや提案といった初歩段階から、自動化の計画や設計、最適なツールの選択、あるいは、他社が制作されたRPAの診断や改修、メンテナンスなど、あらゆるRPAの諸問題に対応できるのが強みだと話されていました。(「RPAのワンストップ支援サービス」では、業務定義から開発、テスト、運用、保守まで支援が可能とのことです。)
また、テスト事業で培ったノウハウを転用し、ロボットが止まる200の観点を整備し、止まらないロボットの方法論を実践したり、ロボットの構造に統制を効かせて第三者が保守しやすいような設計をしたりと、話を伺うほどにRPAのカウンセラー、ドクターといった役割を自負されていることを感じました。“RPAの開発を1社に任せきりでは不安”といったニーズにはぴったりの会社だと思います。
Japan IT Week 関西 2020
主催:リードエグジビションジャパン株式会社
会期:2020年1月29日~31日
会場:インテックス大阪
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