ELYZAとKDDIグループが資本提携。国内最高クラスのLLMの社会実装が加速
最終更新日:2024/03/26
ELYZAとKDDIグループが資本業務提携を締結しました。これにより、グローバルモデルに匹敵する国内製LLMの開発・提供が促進します。
このAIニュースのポイント
- KDDIとELYZAが資本提携し技術を統合。LLM開発とAI SaaSでDX支援を強化
- 個別領域において性能改善やカスタマイズ可能な領域特化型LLMの開発と実装
- 国内製LLMの開発により、グローバルの汎用LLMだけでは解けない課題を解決
株式会社ELYZAは、KDDI株式会社、KDDI Digital Divergence Holdings株式会社と、3月18日に資本業務提携を締結しました。KDDIはELYZAの株式の43.4%を、KDDI Digital Divergenceは10.0%を取得し、ELYZAはKDDIの連結子会社となります。
この提携によりELYZAの持つ国内トップクラスのLLMの研究開発能力と、KDDIグループの計算基盤やネットワーク資源を組み合わせ、生成AIの社会実装を促進します。また、2024年春からは、企業や自治体向けに生成AI関連のサービス提供を開始します。
具体的なサービスは、オープンモデルを利用した日本語汎用LLMの開発、領域特化型LLMの開発、そしてDX支援やAI SaaSの提供の3つが計画されています。
ELYZAはグローバルモデルに匹敵する700億パラメータのLLM「ELYZA LLM for JP」の開発に成功しており、今回KDDIの計算基盤が研究に加わることで、さらに日本語汎用LLMの開発が加速します。
領域特化型LLMの開発においては、グローバルの汎用LLMが学習していない領域のデータを追加学習させ、個別領域における性能の改善・カスタマイズを行います。今後アルティウスリンク株式会社と連携したコンタクトセンター特化型LLMの開発・実装が予定されており、これにより企業や自治体の顧客対応業務のDXを推進します。
各企業や業界に特化した柔軟な国内製LLMの開発は、グローバルの汎用LLMでは解決できない課題を解決します。消費電力やコストの低減、レスポンス速度の向上が実現し、機密性の高い情報を扱う状況でも活用しやすくなります。
ELYZAは、生成AIを含むAI領域への出資を行うKDDIグループの支援を受けながら、将来的なスイングバイIPOを目指します。
出典:KDDI
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