生成AI

最終更新日:2026/03/10
AI音声のElevenLabsを体験!
みなさまは、AI音声プラットフォームElevenLabsをご存じでしょうか?
ElevenLabsは、音声生成に加え、文字起こしや吹き替えなど業務・クリエイティブ双方で使える多彩な機能が揃っている、世界的に注目を集めているAI音声プラットフォームです。
提供会社であるElevenLabs, Inc.は2022年に設立されたばかりの新しい企業ですが、2025年には評価額33億ドル、そして2026年には評価額110億ドルを達成するなど、今非常に注目の企業です。
2025年4月には初の海外拠点としてElevenLabs Japan合同会社を設立。NTTドコモグループやTBSとの協業に加え、声優事務所との提携を通じて、AI音声の課題である「不正利用防止」や「権利保護」にも積極的に取り組んでいます。
今回は、そんなAI音声分野で急速に存在感を高めているElevenLabsを、アイスマイリー編集部が実際に体験した様子をお届けします!
まず、こちらの音声をお聞きください。
お聞きいただけましたか?こちらの音声は人間が話しているわけではなく、実際にElevenLabsで作成したAI音声です。
これほど自然で高品質な音声だと、調整が難しそうに思えますが、この音声はElevenLabsを使用することで1分程度で作成しました。
ElevenLabsには、こうした音声生成などが使える「ElevenCreative」と、対話型AIエージェントを作成できる「ElevenAgents」、大きく分けて2つのプラットフォームが用意されています。
利用開始方法も非常に手軽で、ElevenLabs公式サイトからアカウントを登録するだけで、すぐに無料で利用できます!



このように、手軽に利用を開始できます。
料金体系は、定額で使い放題という形式ではなく、使用量に応じたクレジット制が採用されています。無料プランの場合は、毎月10,000クレジットまで利用可能です。
上記のような音声生成であれば、標準モデルでは1文字につき1クレジットを消費します。10,000クレジットもあれば、かなりの長文を読み上げさせることができ、ElevenLabsの凄さを十分に体験できるはずです。
有料プランの場合は、使用できるクレジット数が増えます。また、無料プランでは使えなかった一部機能が利用可能になり、商用利用もできるようになります。


登録が完了したら、早速使ってみましょう!
初めに、ElevenLabsの代名詞とも言える「テキスト読み上げ」は、「ElevenCreative」から使用することができます。


これだけで高品質なAI音声を生成することができます。
作成のコツとして、モデルで「Eleven v3」を選択することをおすすめします。このモデルは、ElevenLabsが提供している音声モデルの中で最も表現豊かで、他モデルとは違い一度に2パターンの音声を生成してくれます。
さらに、「Eleven v3」限定の機能として [笑う] など、オーディオタグを設定することができます。オーディオタグは手動で入力する以外にも、「音声を生成」の横にある「v3強化」という機能を使用すれば、文章に合わせて自動で設定されます。
ElevenLabsで選べるAI音声は、1万種類以上に及びます。関西弁などの方言にも対応しており、幅広い選択肢から用途に合った音声を選ぶことができます。
理想の声が見つからない場合でも、ボイスデザイン機能で性別、年齢、アクセントなどの条件を指定すれば、独自の音声を生成可能です。
また、自分の声を録音してクローン音声を作成する機能も備わっています。作成した音声モデルはボイスライブラリーで公開することも可能で、他の有料ユーザーに利用されると報酬が発生する仕組みも用意されています。
「ElevenCreative」では、「テキスト読み上げ」以外にも以下のような機能が使用できます。
| 機能名 | できること |
| テキスト読み上げ | 入力したテキストを感情豊かに読み上げ |
| スピーチ to テキスト | 音声ファイルを非常に高い認識精度で文字起こしが可能 |
| ミュージック | プロンプトなどから著作権フリーの楽曲を作成 |
| サウンドエフェクト | プロンプトなどから著作権フリーの効果音を作成 |
| ボイスアイソレーター | 背景音やノイズなどを削除し、特定の音声をクリアに |
| 吹き替え | 元話者の声質を維持したまま多言語へ翻訳 |
特にビジネスシーンで重宝するのが「スピーチ to テキスト」で、既存ファイルのアップロードに加え、マイク入力によるリアルタイム解析にも対応しています。議事録作成はもちろん、会話をその場でテキスト化することで、通訳ツールのような高度なコミュニケーションも行えます。
特筆すべきは、その聞き取り精度です。ElevenLabsは、業界最高水準の文字起こし精度を目指しており、ノイズ環境や話し言葉でも高い精度を発揮します。
音源条件により差はありますが、固有名詞など難しい箇所でも高い精度が期待できます。さらに、複数人の会話で誰が話しているかを識別する話者分離機能も標準搭載されています。
紹介した2つ以外の機能も非常に便利で、業務・クリエイティブ双方で使える機能が多数揃っています。
ここまで紹介した多彩な機能だけでも十分に業務へ活用できそうですが、その中でも今回特に注目したいのがもう一つのプラットフォームである「ElevenAgents」です。
「ElevenAgents」では、ElevenLabsならではの音声生成AIをふんだんに活用した対話型AIエージェントを作成できます。ここで作成したAIエージェントは、API連携などを行うことで実際にカスタマーサポート業務などで使用することもできます。

利用方法はとても簡単で、左上の「ElevenCreative」から「ElevenAgents」に切り替えるだけです。
試しに、小売業向けの返品対応を想定して対話型AIエージェントを作成してみたいと思います。

「エージェント」画面の右上にある「新しいエージェント」をクリックして作成を開始すると、用途に合わせた3つのエージェントタイプが表示されます。
今回は小売業の返品対応を想定しているため、「ビジネスエージェント」を選択しました。

次に進むと、どのビジネス業種で使うのかを選択する画面が表示されます。ちょうど想定していたものに近い「小売 & Eコマース業」がありましたので、こちらを選んで進めます。

次の画面では、選んだ業界でよく使われるユースケースの候補が表示されます。今回は、目的に合わせて「返品・交換」を選択しました。

続いて、「エージェントの名前」と「エージェントの目標」を入力します。
なお、今回は使用しませんが、ウェブサイト欄にリンクを入力すると、AIが情報を読み込んで回答のシステムプロンプトに組み込んでくれる機能もあります。
また、「チャットのみ」をオンにすれば、音声ではなくテキストベースのAIチャットボットを作成することも可能です。
今回は音声で話す対話型AIエージェントを作成するため、名前と目標を入力したら、そのまま右下の「エージェントを作成」をクリックします。

たったこれだけのステップで、小売業の返品対応を想定した対話型AIエージェントが完成しました!
試しに、作成したAIエージェントと会話してみようと思います。ボイス設定の変更と、言語設定をデフォルトの英語から日本語にしました。それ以外は上記のステップで作ったまま、何も手を加えていません。

右上の「プレビュー」を押すと通話開始画面に変わります。今回は実際に「ダウンジャケットを買ったけど、サイズが合わなかった」というロープレで、AIエージェントと会話してみました。
実際に話してみた感覚としては、数分で作成したとは思えないほど、想像以上に自然な会話が行えました。音声認識の精度も非常に高く、こちらの意図をしっかりと汲み取ってくれました。
作成した対話型AIエージェントは、参照データを追加していない初期状態でも、これだけ自然に会話が成立するため、実際に社内ドキュメントやQ&Aなどを読み込ませるだけでも、十分に活用できるポテンシャルを感じました。

AIエージェントの会話データや履歴は管理画面から確認することも可能で、このような文字起こし形式に加えて、通話の録音や会話の要約機能なども備わっており、AIエージェントがどのような対応をしたのかを一目で把握することができます。
今回は、ほとんど初期設定のまま会話してみましたが、運用に向けた設定項目も充実しています。ボイスや言語の選択に加え、エージェントの挙動を決める「システムプロンプト」の作成をAIがサポートしてくれる機能もあり、専門知識がなくても調整しやすい設計になっています。

参照データについては、作成時に選ぶウェブサイト以外にも、「ナレッジベース」という場所で参照データを一元管理することができます。ここで作成したデータは、ただ読み込ませるだけでなく、RAGとして構築することも可能で、回答精度をより高めることができます。
また、回答生成に使用するLLMは、ElevenLabsのモデルだけでなく、Gemini、ChatGPT、Claudeといった主要なモデルから用途に合わせて選択可能です。
操作に慣れてくれば、外部ツールと連携するワークフローの設定や、プロンプトの細かなチューニングなど、設定項目は多岐にわたります。AIの動きをより厳密に制御し、自社にやってほしい業務を非常に詳細にカスタマイズしていくことができます。

作成したエージェントが実際にどのように稼働したのかは、ホーム画面のダッシュボードから詳細に確認できます。利用時間や消費クレジットなどが可視化されるため、運用の分析も容易です。
気になる「どのくらい使えるのか?」という点ですが、ElevenLabs公式サイトによると、ビジネス向けのエントリープランであるScaleプランでは、エージェントの利用枠として約3,600分が含まれています。
仮に1回の問い合わせ対応を平均5分と仮定した場合、Scaleプランであれば、月に720件もの通話対応をAIが代行してくれる計算になります。
さらに上位のBusinessプランであれば、含まれる分数は13,750分にも及びます。これは上記の1回5分という計算であれば、月間2,750件もの電話対応をAIに任せることが可能です。

もちろん、これ以上の規模で利用したい場合や、より特殊な要件がある場合は、ElevenLabsに直接問い合わせることで、カスタムプラン(Enterprise)の相談も可能です。
実際にElevenLabsを導入してカスタマーサポートを大幅に効率化した事例も多数出てきており、人件費と比較してもその費用対効果は非常に高いと言えるでしょう。

対話型AIエージェントの作成と聞くと、触れる前はハードルが高く感じられましたが、実際に触れてみると比較的簡単に作成することができました。多機能でありながらUIは非常にシンプルで洗練されており、直感的な操作で機能を把握しやすかったのが印象的です。
合成音声の自然さと音声認識の精度については非常に高く、短時間の設定でも実用レベルの体験が得られ、わずか数分の作業で作ったとは思えないほどスムーズな対話が実現しました。
今回のユースケース以外にも、自身の予定管理やアウトバウンドセールス、あるいはロープレの相手役など、活用シーンは多岐にわたります。また、今回は「ElevenAgents」にフォーカスしましたが、「ElevenCreative」も奥が深く、まだまだ多くの活用法が眠っていると感じさせられました。
ビジネスの効率化だけでなく、クリエイティブな用途でも強力な武器になるElevenLabs。まずは無料アカウントから、その実力を体感してみてはいかがでしょうか。
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