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AI insideが予想する2026年のAIトレンド。AIが長時間タスクを行い、人間は「委任の設計」を行う時代へ

最終更新日:2026/01/19

AI inside 2026AIトレンド予想

AI inside 株式会社は、2026年1月15日に「2026年 AIトレンド予測説明会」を開催しました。

2025年は「AIエージェント元年」とも呼ばれ、生成AI・AIエージェントが急速に進化し、多様なAIエージェントが登場した一年でした。2026年は、この普及したAIをどのように実業務へ組み込み、AIとどう働くかによって企業の命運が分かれる一年になると予測されます。

「2026年 AIトレンド予測説明会」では、経営者であり技術者でもあるAI inside 株式会社 代表取締役社長CEO 兼 CPO 渡久地 拓氏より、AIエージェントを中心とした2026年のAIトレンドを市場・社会・企業・個人という複数の視点から整理し、AI市場の変化が社会や企業活動にどのように波及していくのかの予測・解説が行われました。

「CHAT→WORK」AIが対話の相手から実務の担い手へと変わる

AI inside 株式会社 代表取締役社長CEO 兼 CPO 渡久地 拓氏

登壇した渡久地氏は、今年のトレンドを「CHAT→WORK」という一言で表します。これは、これまでチャットやテキストでのコミュニケーション相手だったAIが、2026年は実際に仕事をするようになるという、これがこの一年で起きる変化だと語りました。

これは、これまでの「チャットやテキストでの対話相手」だったAIが、2026年は「実際に仕事を完遂する担い手」へと変化すると語りました。

AIは、計算リソースとアルゴリズム、そしてデータ量という3つの掛け合わせにより進化していきます。過去4年で計算リソースは約100倍になっており、アルゴリズムは1年で3.16倍向上、データ量は拡大し続け、2026年にはネット上のデータはすべて読み取られ、枯渇するとも言われています。

計算リソースとアルゴリズムを掛け合わせると、1年で10倍、4年で1万倍の進化をAIは遂げてきました。この傾向は今後も続くと見られており、2024年時点で大学入試レベルだったAIが、4年後にはその1万倍の性能を持つことになります。それは人類の能力を超えるAGI(汎用人工知能)と呼んでも差し支えない水準です。

そのAGIがさらにその先1年経つごとに10倍の進化を続け、人類の理解を超えるASI(人工超知能)が、世界の課題を解決していく時代も遠くはありません。AIは単なる計算基盤から、国家の主権や文化、経済安全保障までを左右する基盤となっていくことが予想されます。

ビジネス面を振り返ると、2025年は「AIエージェント元年」とも呼ばれ、API連携やOS操作、ブラウザ操作などAIができることは広がりました。

しかし、渡久地氏は「実働(ワークフローの完遂)には至らなかったのではないか」と指摘します。社内データの管理方法やセキュリティー問題など、技術に対して運用ルールが追い付いていないのが実情です。

また、現在のAIは単発の短いタスクには対応できても、長時間にわたる複雑なワークフローでは処理が破綻してしまうという課題もあります。今後、AIが長時間のタスクを実行可能になったとしても、「どこまでをAIに任せ、どこからを人が担うのか」という責任分界点の曖昧さが、実運用における新たな壁となります

ここで重要となるのが、METRが示す「Time Horizon」と呼ばれる、人間のプロフェッショナルと同等のタスクをAIが成功率50%で遂行できる時間の長さを表す指標です。

このデータを見ると、AIが自律的に仕事を行える時間は2019年から2024年にかけて7か月ごとに倍増しており、2024年以降は4か月ごとに倍増するなど、その稼働時間は加速度的に伸びています。

現在のAIは、30時間以上の作業を通しで行うことが可能であり、成長指標を照らし合わせると一年後には人間が休みなく二週間ほど働いたタスクをAIが自律して行える計算になります。

AIがこれほど長期の動作を可能にした背景には、推論能力の獲得があります。思考を段階化し、途中でミスに気づき、検証してやり直す「Plan-Act-Check」の基本動作が可能になったことが大きな要因です。

渡久地氏は、もはや「AIの能力が高いか低いか」という議論のフェーズは終わり、競争軸は「モデルの性能」から「信頼して任せられる運用の設計」へと移ったと語ります。

実働を支える新たな指針「責任の設計」と4つのプロセス

渡久地氏は、長く自律して動けるAIができたことで、今後はAIが失敗したときにどうするのか、AIに任せる分野と人に任せる分野を明確化する「責任の設計」の重要性を強調しました。これは業務プロセスを、目的責任、委任の設計、実行責任、是正責任の4つに分解して定義する手法です。

人間が「何のための業務か」を定義し、「どこまでの権限をAIに任せるか」という範囲を決めることで、その範囲内においてAIが自律的に実行責任を担います。最終的に人間が結果を引き取って是正し、ルールを更新するというサイクルを確立することで、長時間のタスクをAIに任せることが可能になります。

このような「責任の設計」という仕組みがなければ、長時間のタスクをAIに任せることは困難です。そのため、2026年は人間がAIにどこまでを任せるかという委任のプロセスが運用の鍵となります。

長時間自律して動くAIが登場したことで、今後は「AIが失敗したときにどうするか」「AIと人の分担をどう明確化するか」という「責任の設計」が不可欠になります。渡久地氏は、業務プロセスを「目的責任」「委任の設計」「実行責任」「是正責任」の4つに分解して定義する手法を提唱しました。

これに伴い、企業の評価軸も「AIで何ができるか」という機能論から、「業務を完遂できるか」という実利的な側面へシフトしていくでしょう。AI投資は継続されるものの、具体的な成果や実装精度が問われるなかで、実運用に至らないサービスは淘汰が進むと予測されます。

また、AI導入の単位も「個別のタスク」から「一連の業務シーケンス」へと拡大します。その過程で、社内データを参照するRAGの重要性が増し、各企業が持つ独自の「実データ」が最大の優位性となっていくはずです。

さらに、実際にAIに業務を任せるためには、AIが現実世界を観測し続ける必要があるため「フィジカルAI」も今年は非常に重要になると思われます。Web上のデータが枯渇寸前にある今、今後はリアルワールドのデータや合成データを活用する必要が出てくるでしょう。

ただし、渡久地氏は「2025年がAIエージェントの実装が進んでも運用に至らなかったように、2026年のフィジカルAIも、実装は進むが運用定着にはまだ時間を要するのではないか」と冷静な見解も示しました。

AI insideは「AIで人類の進化と人々の幸福に貢献する」という目的を掲げており、AIの基礎的な技術を作り、誰もが簡単に扱えるサービスを提供しています。今日の説明会で提示された「業務を完遂できるAI」が当たり前となる世界に向けて、これからも尽力したいと渡久地氏は語り、講演を締めくくりました。

2025年は「AIエージェント元年」として多くの技術が登場しましたが、実際に現場で使いこなす難しさに直面した一年でもありました。渡久地氏の話にもあった通り、2026年は「フィジカルAI」の台頭も重要ですが、それ以上に「どこまでをAIに任せるか」という運用の設計が、ビジネスの成否を分ける大きなテーマになりそうです。

AIが自律して実務を担うパートナーへと進化するからこそ、最後は人間が「責任」を持ってどう向き合うかが問われているのかもしれません。「何ができるか」という機能の競争を超えて、AIと共に「業務を完遂させる」という新しい協力体制の形が、これからのビジネスの日常になっていくのだと感じさせられました。

AIsmiley編集部

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