生成AI

AIエージェント
生成AI
ChatGPT連携サービス
AI受託開発
対話型AI -Conversational AI-
ボイスボット
バーチャルヒューマン
教師データ作成
AI研究開発
通訳・翻訳
声紋認証
機密情報共有・管理
契約書管理システム
ワークステーション
FAQシステム
AIカメラ
生体認証
インボイス制度対応システム
データセットの収集・購入
コールセンター
人事・総務向け
インバウンド対策
コンバージョンアップ
KYT・危険予知で労働災害防止
無料AI活用
顧客リスト自動生成
ロボットで自動化
LINE連携
セキュリティー強化
テレワーク導入
AI学習データ作成
配送ルート最適化
非接触AI
受付をAIで自動化、効率化
AIリテラシーの向上サービス
日本語の手書き文字対応AI-OCR
Windows作業の自動化RPAツール
リスク分析AIで与信管理
紙帳票仕分けAI-OCRサービス
サプライチェーン
AIコンサルティング
最終更新日:2024/03/01
マーケティングにおけるAIの活用事例
近年はさまざまな分野でAIが活用され始めており、自社の業務にAIを活用するという企業も非常に多くなってきています。特に、過去のデータをもとに分析する作業を得意とするため、マーケティング領域でAIを活用する企業が増加しているのです。
とはいえ、これからAIの導入を検討していく企業としては、どのような形でAIを活用していけば良いのか分からずに迷ってしまう部分も多いと思われます。そこで今回は、マーケティング領域におけるAIの活用事例をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIの活用事例について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能の利用例を解説!機械学習を活用した身の回りの実用例

近年はマーケティング業界でも積極的にAIが活用され始めている状況ですが、具体的にどのような目的でAIが導入されているのでしょうか。まずは、マーケティング業界が抱える課題について詳しく見ていきましょう。
近年は、テレワークやDX推進の流れが加速しており、それに伴って業務のオンライン化が進んでいる状況です。そのため、急激に扱うデータの量も多くなってきています。人の手でビッグデータと呼ばれる膨大な情報を分類したり、取捨選択したりすることは簡単ではなく、多くの時間を要することになってしまうのです。
そこで注目され始めたのがAIであり、より効率的にデータを分類したり、取捨選択したりすることが可能なことから、マーケティング業界でも積極的に導入され始めています。
データ量の増加により、「パーソナライゼーション(商品・サービスを顧客ごとに最適化すること)」の難易度が上昇していることも、注目度を高めた大きな要因の一つと言えます。
膨大なデータを手作業で分析し、顧客ごとに異なる最適なサービスを提供していくのは簡単ではありません。むしろ、極めて難しい作業になってしまうことが予想されます。しかし、膨大なデータの蓄積・分析を得意とするAIを活用すれば、データを有効活用しながらパーソナライゼーションを実現していくことが可能です。
その分かりやすい例としては、AmazonやGoogle、Netflixといった、ユーザーごとに異なる商品・コンテンツがレコメンドされるサービスが挙げられます。これらのサービスは、ユーザーの購入履歴や行動履歴といったデータを活用することで、ユーザーに最適なコンテンツをレコメンドして満足度向上に繋げています。
マーケティングを成功させるためには、適切な戦略を立てた上で、適切な施策を講じていかなければなりません。そのため、適切な戦略を立てるための優秀なマーケティング人材が必要になるわけです。しかし、近年は人手不足が加速しており、人材市場にもマーケティング人材が少なくなっています。
また、社内でマーケティング人材を育成していくのも一つの手段ですが、決して簡単な作業ではなく、何より多くの時間を要してしまいます。そういった点から、最近ではマーケティング人材の不足を補うための手段としてAIが注目され始めているのです。
AIを活用すれば、多くの時間を要する分析作業をすべてAIに任せられるようになり、人にしかできない作業だけに人員を回せるようになります。人手不足の解消という面でも、AIには大きなメリットがあるのです。

2020年に総務省が発表した「情報通信白書」によると、マーケティングにデジタルデータを活用している企業は32.2%でした。また、DataM Intelligenceの発表では、世界のマーケティング向けAI市場は拡大傾向にあり、2030年には773億米ドルにまで達すると予想されています。これらを踏まえると、日本の企業のデジタルデータ活用もさらに活性化していく可能性は高いです。
ただし日本では、大企業の導入率が46.7%なのに対して、中小企業は20.7%に留まっているという点からも目を背けてはなりません。つまり、事業規模による差が大きいということです。
AI導入は、人手不足を補うという点でも大きなメリットがありますが、「そもそも何に使えば良いかわからない」といったように、理解が進んでいないという側面もあります。今後いかにAIの認知度を高め、多くの企業で陥りがちな人材不足を補っていくかが、一つの課題とも言えます。
参考:総務省「令和2年度総務省情報通信白書(217ページ)」

では、AI活用が有効なマーケティング分野としては、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、AI活用が有効なマーケティング分野について詳しく見ていきましょう。
先ほども少し触れましたが、AIが得意とするのは膨大なデータの蓄積・分析といった作業です。私たち人間が膨大なデータを把握したり、活用したりしていくことには限界があり、その量が多くなるほどミスも生じやすくなっていきます。
その点、AIを活用すればよりスムーズかつ正確にデータを分析していくことが可能です。これは、少子高齢化に伴う人手不足が深刻化している現代において、非常に大きなメリットと言えます。
また、分析作業の効率化によって時間と労力を削減すれば、人間にしかできない「創造的な仕事」に多くの力を費やすことができるようになります。こうした棲み分けを明確にしていくことで、さらなる成果に繋げていくことも期待できるのです。
最近では、店舗内や路上にAIカメラを設置し、人の流れを分析するという活用方法も主流になってきています。例えば店舗の場合、どのように人が流れているのかをデータ化することで、商品の配置を改善したり、混雑しやすいスペースの改善を図ったりすることが可能になるわけです。
また、キャンペーンの効果測定として人流測定を行ったり、イベント効果の可視化として人流測定を行ったりしている事例も存在します。店舗だけではなく、オフィスや交通機関、テーマパークなど、幅広い場所で効果的に活用していくことが可能です。
需要の予測も、AI活用が有効な分野の一つです。商品やサービスの需要を正確に予測し、製品の生産量、価格設定、販売戦略を最適化することが可能になります。
需要予測が正確であればあるほど、無駄な在庫を抱えるリスクを減らし、利益を最大化できるのです。また、市場の動向を見越して新製品の開発やマーケティングキャンペーンを計画することも、需要予測の精度に大きく依存します。
したがって、需要予測の重要性は、効率的なビジネス運営と市場での競争力維持に直結しています。
なお、以下の記事ではマーケティングにおける需要予測の重要性について詳しく解説していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。
参考:「マーケティングにおける需要予測の重要性|活用事例をわかりやすく解説」
広告の運用も、AI活用が効果的な分野の一つです。先ほどもご紹介しましたが、AIを活用すれば顧客ひとりひとりの行動履歴や購買履歴などをデータとして蓄積していくことができるため、顧客に響く最適な広告を作成し、それを適切な場所・タイミングで表示させることも可能になります。
また、簡単な質問に応えたり条件を入力したりするだけで、質の高いコピーやデザインを作成できるというのも、AIを活用することで得られるメリットの一つと言えます。
特に最近は、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用する企業も増加しています。MAツールでは、Webサイトの訪問者分析、リードスコアリング、リードナーチャリング、キャンペーン管理などが可能です。これにより、複雑な作業を効率化しつつ成果へと繋げていくこともできるようになってきているのです。
情報化社会となった現代において、広告運用におけるAI活用はもはや必要不可欠といっても過言ではありません。
昨今は人手不足が深刻化していることもあり、問い合わせ対応に十分な人員を確保できない企業も多くなってきています。そのような中で注目されているのがAIを搭載したチャットボットです。
チャットボットを活用すると、お問い合わせ対応(カスタマーサポート)が自動化できるようになるため、人手不足の企業でも顧客満足度を高めていくことが可能です。また、顧客とのつながりができ、会話のなかで得られた情報を蓄積できるため、マーケティング面での効果も期待できます。
特にオンラインストアの場合は、直にコミュニケーションをとることができません。ただ、そこに気軽に質問ができるAIチャットボットなどを設置しておけば、顧客の悩みを解消したり、より最適な商品の提案を行ったりすることが可能になるわけです。ユーザーのニーズに沿った商品を紹介することで成約率を高められるというのは、特に大きなメリットといえます。

では、実際にAIをマーケティングに活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
AIは、膨大なデータを蓄積・分析し、予測していくことを得意としています。この得意な部分をAIに任せることで、さらなる業務効率化を実現可能です。これまでは、すべての作業を人の手で行わなければならなかったため、ひとつひとつの作業に長い時間を要したり、ミスによって遅れが生じてしまったりするケースも少なくありませんでした。
しかし、AIを活用すれば「AIに任せられる作業」「人間にしかできない作業」の棲み分けを明確化できるため、より効率的に業務を進められるようになるのです。
例えばリスティング広告の場合、入札単価やキーワード設定などをすべて手作業で行った場合、膨大な時間を要してしまいます。その点、AIを活用すれば入札条件のルールを設定したりレポート作成したりする作業を自動化できるため、大幅な業務効率化に繋げられるのです。
こういった作業の効率化を図る「MAツール」については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひこちらも併せてご覧ください。
参考:「MAツールとは?営業活動を効率化するマーケティングオートメーション」
扱うデータの量が増加するほど、そのデータを分析してからアクションに移すまでの時間も長くなってしまいます。しかし、AIは膨大なデータの分析・予測をスピーディーかつ正確に実行できるという強みがあるため、意思決定の迅速化に繋げられるのです。
意思決定の迅速化によってスムーズにプロジェクトを進行できれば、人間にしかできない作業の質をより追求したり、場合によっては新たなプロジェクトを発足したりすることも可能になるため、企業の成長にも繋がりやすくなります。
AIを導入すれば、顧客ひとりひとりに最適な対応を行えるようになります。例えば、顧客の購買履歴や行動履歴をデータとして蓄積しておくことにより、顧客の趣味嗜好を踏まえた提案を行えるようになり、顧客対応が購買の直接的なきっかけになっていく可能性も高くなるわけです。
その分かりやすい例としては、ECサイトのレコメンド機能が挙げられます。顧客の閲覧履歴や購買履歴に基づいて、最適化されたレコメンドが行われるため、購買率の向上が期待できるようになります。
上記でご紹介した3つのメリットは、いずれも利益率の向上にも繋がっていくものです。無駄な作業を削減し、より創造的な作業に集中できる環境を整えていくことで、より価値のある製品・サービスを生み出しやすくなっていきます。
また、顧客へのアプローチを最適化できるようになれば、より高い反応を見込めるようになるため、成約率の向上も期待できるのです。
このように、AIを活用することは、ただ業務効率化を図るだけでなく利益率そのものを高めていくという点でも大きなメリットがあります。

最近では、AIをマーケティングに活用して成果をあげている企業も多くなってきています。ここからは、AIのマーケティング活用事例をいくつかご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
食品小売業では、食品ロスという課題を「AIを用いたダイナミックプライシング」によって解決に導いていく取り組みが行われています。
イスラエルのスタートアップ企業Wasteless社が行っているのは、賞味期限が近づいた商品を一度に値下げするのではなく、段階的に値下げしていくことによって、賞味期限切れが最も近い商品の購買率を高めていく取り組みです。電子棚札には商品の価格と賞味期限が記載されるため、どの商品がどれだけお得になるのかを分かりやすく判断できるようになります。
このダイナミックプライシングは、日本でも積極的に導入され始めています。最近では、テーマパークやスポーツ観戦のチケットにダイナミックプライシングが導入されている状況です。
食品ロスを防いだり、売上アップに繋げたりすることができるという点で、AIを活用したダイナミックプライシングには大きな注目が集まっています。
大手クレジットカード会社では、マーケティングにAIを活用することで、ダイレクトメールの反応率を2倍に高めることに成功しています。AIを活用して「会員リストの中から高い反応を期待できる見込み客の抽出」を行い、そこで抽出された見込み客だけにダイレクトメールを送信したそうです。
もともとこの会社では、オムニチャネル戦略が推進されていました。オムニチャネル戦略というのは、実店舗やメール、電話、スマートフォン、パソコン、ダイレクトメールといったさまざまな購入チャネルを行き来しながら購買体験を得られるようにして、その購買体験をスムーズに誘導する戦略のことです。そのため、オムニチャネル化の中でDMの反応率をさらに向上させることが求められていたといいます。
そこで、この会社ではAIを活用してDMの反応率を高めるという実証実験が行われることになりました。この実証実験で行われたのは、キャッシングリボの新規申し込みを促進するためのターゲッティング施策です。300万会員を対象に「予測キャッシングリボ率」の分析を行い、その分析の上位者に対してターゲッティングダイレクトメールを送付しました。
その結果、従来の2倍の反応を得ることに成功したのです。これは、過去のデータを分析する作業を得意とするAIだからこそ実現できた成果といえるのではないでしょうか。
アパレル業界でもAIは多く活用されています。特に多く導入されているのは、紳士服大手のはるやま商事などが導入している「SENSY」というAIです。
この「SENSY」は、ユーザーのセンスを学習した上で、ユーザー好みの商品をレコメンドしてくれるという機能を持っています。そのため、オンラインショップなどに設置しておけば、よりユーザーに最適な商品を提案し、購買につなげることができるのです。
ちなみに紳士服大手のはるやま商事では、スーツブランド「P.S.FA」の会員へ向けて、過去の購入履歴に基づいたオススメ商品を記載したDMを送信するという導入試験を行ったところ、通常のDMと比較して来店率が「男性15%」「女性12%」アップしたといいます。
この数字からも、過去のデータに基づいたレコメンデーションは高い反応を得られるということがお分かりいただけると思います。
そして何より、データの分析を正確かつスピーディーに行えるAIだからこそ、顧客一人ひとりにオススメ商品の提案を行うことができるわけですから、これはAIを活用しなければ実現するのが難しい戦略といえます。

今回は、マーケティングにおけるAI活用事例やメリットについてご紹介しました。少子高齢化に伴い人手不足が深刻化している中で、業務効率化と利益率向上の両面で大きなメリットを得られる点は、AIの最大の魅力といっても過言ではありません。
情報化社会では膨大なデータを扱うケースが非常に多くなるため、より効率的かつ正確な分析・予測作業が求められます。より高い精度でデータを分析し、有効活用していくためにも、ぜひこの機会にAIの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
AIについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
AI・人工知能とは?定義・歴史・種類・仕組みから事例まで徹底解説
業務の課題解決に繋がる最新DX・情報をお届けいたします。
メールマガジンの配信をご希望の方は、下記フォームよりご登録ください。登録無料です。
AI製品・ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら