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最終更新日:2024/02/29
外観検査ではカメラが重要
工場などの製造現場の生産性を維持する上で、部品や製品の表面にある傷、欠陥を確認していく作業は極めて重要になります。なぜなら、仮に、傷が入っていたり異物混入していたりした場合には重大な問題に発展してしまうからです。業務停止などにつながる可能性も決して低くありません。
そのような事態を未然に防ぐために多くの企業で取り入れられているのが「外観検査」というものなのですが、近年はカメラによる外観検査を行う企業も多くなってきています。そこで今回は、外観検査について詳しくご紹介していくとともに、外観検査に用いるカメラの選定方法や種類、そしてカメラによる外観検査のメリット・デメリットについても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AIソリューションについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
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カメラによる外観検査についてご紹介する前に、まずは「外観検査」というものについて詳しくみていきましょう。外観検査とは、一般的に「部品・製品の品質を維持するためにチェックする業務」のことを指します。主にチェックしていくのは、部品(製品)の汚れや異物混入の有無、傷、欠け、変形といった点です。多くの企業では、これらのチェックを目視で行っていく傾向にあり、ルーペや顕微鏡なども活用しながら細かな傷などもチェックしていきます。
そんな外観検査はいくつかの種類に分けることができますので、項目ごとに検査内容をみていきましょう。
外観検査には、主に3つの種類が存在しています。それぞれの項目ごとに検査内容を詳しく見ていきましょう。
本来の仕様と異なる部分がないか、形状や組み合わせの形などをチェックしていきます。また、図面寸法とも差がないか、変色や色ムラがないか、印刷文字の位置が適切かなどをチェックしていきます。
また、制作段階においては、印刷の精度もチェックを行うのが一般的です。指定されたデザインと違いがないかチェックし、この段階で差異が見つかれば改善していきます。
表面処理後の外観検査では、「見栄えの良いつくりになっているかどうか」という観点でチェックが行われます。具体的には、表面の感触に違和感がないか、また製品によってはシワや曇りがないかチェッをします。それに加え、表面の傷や汚れ、異物の付着なども確認していきます。
仕上がりの程度を確認したり、欠けている部分がないかをチェックしたりします。一見、仕上がりがきれいに見えるものでも、加工跡がわずかに残っているというケースは少なくありません。そのため、この段階でも細部までチェックを行います。
外観検査にはいくつかの種類が存在しますが、こういった形で外観検査を行う目的は「部品(製品)の不良品が出ないようにすること」に他なりません。不良品を出荷してしまった場合、当然その不良品が購入される可能性があります。購入者が不良品であることに気付けば、企業としてのブランディング低下を招きかねません。それ以上に、部品(製品)の不良が原因で重大な事故を招いてしまう可能性もあるのです。そのような事態を未然に防ぐためにも、製造段階での外観検査は極めて重要になります。
とはいえ、目視での外観検査では不良を100%見抜くことができるとは限りません。一人ひとりの経験値によって左右される部分もありますし、場合によっては体調が影響を与える可能性もあります。そのため、最近では目視による外観検査だけでなく、カメラを用いた外観検査を導入する企業が多くなってきているのです。
これまでの外観検査は複数の段階に分けたり、複数人による目視でチェックする体制を整えたりする形で、精度を高めていました。とはいえ、人の目による外観検査にも限界があり、すべての検査を100%の精度で行えるわけではありません。目視での検査は、その担当者の経験や体調などが影響してしまうケースもあるからです。
その点、カメラを用いた外観検査であれば、より確実に差異を見極めることができるようになります。AIの活用によって正常データを学習させることで、「正常データと異なるポイント」を確実に見つけ出せるようになるのです。これは、経験や体調によって左右されてしまう目視での外観検査では実現できない大きな魅力といえます。
では、実際に外観検査にカメラを活用する場合、どのようなカメラを導入すれば良いのでしょうか。カメラを選定するときのポイントとして挙げられるのは、「環境と予算に合った最適なカメラを選ぶ」ということです。
カメラは、イメージセンサー、画素、カラー、シャッター方式、フレームレート、インターフェースといったさまざまなパーツで構成されます。まずはカメラを活用する予定の環境(明るさ、対象物、検査対象)などを明確にした上で、それぞれ最適なものを選択することが大切です。
その一例を挙げると、カラーは「カラーカメラ」「モノクロカメラ」という2つの選択肢があります。カラーカメラは、その名前の通りカラー撮影を行えるカメラなので、色味の違い・変化を検査したい場合に最適です。一方のモノクロカメラは、同一画素数であればカラーカメラより高精細な撮影ができるため、傷の有無や変形などを検査したい場合に向いています。
外観検査で用いるカメラには、「エリアカメラ」と「ラインカメラ」という2つの種類が存在します。それぞれにどのような特徴があるのか、詳しくみていきましょう。
エリアカメラとは、対象物を面状で撮像するタイプのカメラです。一般的な写真撮影のイメージに近く、目視に近い画像を撮影することができます。ラインカメラよりも一般的に普及していることもあり、価格がやすい傾向にあり、設定や設置も行いやすいのがメリットです。
ただし、撮影の範囲は限られているため、対象物が小さい場合には向きません。また、対象物全体に照明を当てることになるため、照明ムラが発生しないように注意する必要がある点も一つのデメリットといえるでしょう。
ラインカメラとは、対象物もしくはカメラを移動させながら線状に撮像して、撮像したものを組み合わせて展開図のように画像を取り込むという仕組みのカメラです。照明を均一に作り上げられるため、対象物の表面の凹凸の不良検知などに向いています。また、対象物を回転させて撮像できるのも特徴の一つです。そのため、繊維生地やフィルムといった長い対象物を検査したい場合に最適といえるでしょう。
カメラによる外観検査は、環境によって精度が大きく左右してしまうため、外観検査に適した環境を整えることが大切です。特に、照明はカメラの撮影に大きな影響を与えるため、カメラの選定同様に重要な検討ポイントといえます。では、具体的にどのような照明の種類が存在し、どのようなポイントに着目して選定すれば良いのでしょうか。詳しくみていきましょう。
外観検査に用いる照明を選定する際は、主に以下のような項目をチェックすることが大切です。
何を検査したいか(傷、寸法、異物など)を明確にします。
カメラやレンズの特徴、エリア・ラインの選択、シャッタースピードなど、検査条件に適した照明を選択します。
ワークとの濃淡さを明確にできる光量を選択することが大切です。
光源の光量が時間によって変化することがない安定性が重要です。
シェーディング、ハレーションなどが起こらないように、設置位置などの照明条件を明確にします。
外観検査に用いる照明の種類としては、主に以下の5つが挙げられます。
小さな光源で白色光に近い照明です。使用中に明るさが変化しません。光ファイバーガイドを追加する方式で多く用いられます。
これまで最も一般的に使われてきた照明です。特徴としては、影ができにくい構造であることが挙げられます。
白熱電球は、交流電源だと照明の変動が生じやすい傾向にあります。そのため、外観検査においては直流の安定化電源が必要です。
メタルハライドは、ハロゲンランプよりも低輝度な照明です。太陽光線とほぼ同じ光であることが特徴です。
LEDは、もともと赤色と緑色しか存在せず、主に警報灯などで使われていました。しかし、青色LEDが発明されたことで白色光を出せるようになり、最近では主流の光源となっています。長寿命であることも特徴の一つです。
照明にはいくつかの種類が存在しており、それぞれ特徴が大きく異なります。そのため、目的や環境に合わせて最適な照明を選定することが大切です。
特にカメラの性能は、カメラごとに大きく異なるため、活用するカメラの性能を正しく把握した上で、最適な照明を選定することが重要になります。また、照明は「当て方」も非常に重要なポイントとなります。斜め上、真下、真上など、光の方向で撮像にも大きな影響が生まれます。より高い精度での外観検査を実現するための照明と、照明の当て方を意識することで、検査精度を高められるようになるでしょう。

近年は、カメラを用いて外観検査を行うための「画像処理システム」を導入する企業も多くなってきており、このシステムの導入によって検査の精度向上とともに「業務効率化」を実現するケースが多くなってきています。
そんな画像処理システムのメリットとしては、やはり個人差によるヒューマンエラーを防ぐことができる点でしょう。数多く生産している部品(製品)をすべて目視で検査していくのは決して簡単なものではありませんし、手間もかかります。特に、細かい傷や汚れなどは見落としてしまう可能性も高く、その見落としを防ぐためにわざわざ顕微鏡を用いて検査を行うという事例もあったわけです。
もちろん、顕微鏡を活用すれば微細な傷や汚れを見落としてしまうリスクも軽減できますが、その分作業効率は落ちてしまうため、「生産性」という側面で考えた場合、決して合理的な方法とはいえませんでした。
その点、画像処理システムを活用すれば、高解像度の画像を撮影可能なカメラで部品(製品)を撮影し、微細な傷や汚れ、異物などを検出していくことができるわけです。最近では31万画素の画像センサを搭載したモデルから2100万画素の画像センサを搭載したモデルまで、用途に合わせた選び方ができる画像処理システムを提供している企業もあります。
ちなみに、2100万画素の画像センサを搭載した画像処理システムを活用した場合、目視では発見が極めて困難な「0.037mm」の傷や異物まで検査することが可能です。より高い精度で外観検査を行っていく上では、こういった高品質な画像処理システムの活用が必要不可欠といっても過言ではありません。
カメラを用いた外観検査もメリットばかりというわけではありません。当然、こういった高精度のシステムを導入するにはコストがかかりますので、予算が限られている企業などにとってはデメリットといえるでしょう。ただ、先ほどもご紹介したように、最近では用途に合わせて画素数を選択できるシステムを提供している企業もありますので、少しずつ導入のハードルも下がりつつある状況です。
また、先ほどもご紹介したように、高い精度での外観検査を実現するためには、目的や環境に適した照明を導入する必要もあるため、カメラだけでなく照明の導入コストも発生することをあらかじめ把握しておきましょう。
これまでご紹介してきた画像処理システムと似た装置として、専門検査装置というものも存在します。どちらも外観検査を自動化できるという点では同じですが、それぞれ異なるメリット・デメリットがあるため注意が必要です。
基本的に専門検査装置は、検査に特化した装置であるため、外観検査に必要な機能はすべて備えています。ただし、高額で汎用性が低いというデメリットがあるため、予算が限られている企業にとっては導入するのが難しい可能性もあるでしょう。
一方の画像センサを搭載したシステムは、部品や製品の変更も自由に行えるため、汎用性が高いというメリットがあります。そのため、ライン設計が変更になった場合でも柔軟に対応可能です。それぞれ異なるメリットがありますので、しっかりと特徴を踏まえた上で導入を検討していったほうが良いでしょう。
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今回は、外観検査の種類や、外観検査に用いるカメラ・照明の種類や選定方法などをご紹介しました。目的と環境を明確に把握した上で、最適なカメラ・照明を選定することが重要になります。
これまでは目視による外観検査が一般的とされていましたが、近年はカメラによる高精度な検査が主流になりつつあります。より高い精度で検査を行っていくためにも、ぜひこの機会にカメラによる外観検査にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
なお、アイスマイリーで公開している外観検査AIカオスマップでは、各社の公開情報を基にAIsmileyが独自の視点で情報をまとめており、国内で利用可能な外観検査AIサービスのうち、100種類以上の外観検査AIサービスを分類・一覧化し、マッピングしています。
現在の日本国内における主要な外観検査AIサービスを導入の目的・課題別に俯瞰できる唯一のカオスマップとなります。外観検査AI導入の比較資料としてご活用ください。
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