手書き文書をデータ化!AI-OCRの機能や特徴を徹底比較
最終更新日:2024/04/04
日本の企業における長時間労働が問題視されたことから、近年では「働き方改革」として労働時間が見直されるようになりました。しかし、長時間労働が禁止されたものの一人ひとりの仕事量が削減されず、結果的に残業代なしで業務をこなさなくてはならない状況に陥っているケースも少なくありません。
そんな中で、業務の効率化につなげられる手段として注目されているのが、AI・人工知能を活用した業務の自動化です。最近ではさまざまな業務を効率化するAIツールがリリースされており、その中でも特にOCR(光学的文字認識)はAI活用の効果が発揮されている技術として注目を集めています。
今回は、現在多くの企業がリリースしているAI-OCRの機能や特徴をそれぞれ比較していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
AI-OCRとは?
冒頭でも少し解説しましたが、OCRとはOptical Character Recognitionの略で、日本語では「光学的文字認識」と呼ばれています。紙媒体に印刷された文章や手書きの文字などを読み取り、コンピューター上で利用可能な情報にデジタル化するツールです。
紙媒体の文字情報を読み取る場合、デジタル情報に変換するわけですから、WordやExcelといったソフトでの編集も行えるようになるというメリットがあります。
そんなOCRですが、AIの技術を取り入れたAI-OCRになるとどのような特徴があるのでしょうか。その大きな特徴として挙げられるのは、「文字枠を設けなくても正確に判別することができる」という点です。
通常のOCRでも手書き文字を読み取ることは可能ですが、ルールから逸脱してしまうと読み取れなくなってしまうという弱点がありました。申込書(注文書)などで一般的に用いられている「文字枠」の中にしっかりと文字を収めなければならなかったのです。
その点、AI-OCRは「機械学習」や「深層学習(ディープラーニング)」を行っていくため、あらかじめ決められたルールに則って文字を読み取るのではなく、過去に蓄積された学習データに基づいてルールを見出し、文字の読み取りを行っていきます。
そのため、人それぞれ特徴が異なる手書き文字であっても、特に文字枠(レイアウト)を設けることなく正確に読み取ることができるわけです。当然、これを実現するためにはAIが学習するためのデータが必要になるわけですが、そのデータさえ蓄積していけば精度はどんどん高まっていくことになるため、長期的なメリットは極めて大きいといえるのではないでしょうか。
AI-OCRとOCRの比較
(参照:「AI OCR」とは~OCRとの違いと3つのメリット | リコー)
AI-OCRは、AIという最先端の技術を搭載していることもあり、初期費用・運用費用はOCRよりも高額になる傾向にあります。ただ、それ以上のメリットがあるからこそ、多くの企業に導入され始めているのです。具体的なメリット・デメリットとしては、以下のような点が挙げられるでしょう。
メリット1:識字率が高い
AI-OCRの場合、ディープラーニングによって識字率を向上させることができます。仮に、一度文字の認識を誤ってしまっても、その間違えたデータをAIが学習していくことで、次回以降の誤認識防止に繋げられるのです。これは、AIを搭載しているからこそのメリットといえるでしょう。
メリット2:フォーマットが異なる帳票にも対応できる
OCRの場合、あらかじめ用意したフォーマットの帳票にしか対応することができませんでした。しかし、AI-OCRの場合は読み取り位置や項目なども自動的に抽出できるため、特定のフォーマットは不要です。さまざまなフォーマットに対応してくれるため、業務効率化にもつなげられるでしょう。
メリット3:業務効率化によって人手不足を解消できる
AI-OCRの活用によって、これまで手作業で行われていた入力作業の多くを効率化できるようになります。そのため、従業員は別の業務に力を注ぐことが可能になり、人手不足解消や生産性向上につなげられるでしょう。
デメリット:OCRよりもコストが高い
多くのメリットがある一方で、1つだけデメリットも考えられます。AIを活用しているためOCRよりもコストが膨らんでしまう点は、あらかじめ把握しておく必要があるでしょう。とはいえ、AI-OCRの活用によって業務効率化や生産性向上を実現できれば、長期的に見た場合の利益が大きくなる可能性もあるため、将来性を見込んで導入するメリットのほうが大きいといえるでしょう。
AI-OCRの機能や特徴を比較して見極めよう!
クラウド型とオンプレミス型
AI-OCRには、クラウド型とオンプレミス型の2種類が存在します。クラウド型とは、クラウドサービス会社が用意したサーバー上にシステムが置かれているタイプのことです。そのため、iPhoneやAndroidなどのスマホ、PC、タブレットなど、さまざまな端末からインターネットを介してアクセスし、利用することが可能です。AI-OCRのソフトウェアをインストールする必要がない点は大きな魅力といえるでしょう。
一方のオンプレミス型は、社内にシステムを置くタイプのことです。従業員が使用するパソコンごとにソフトウェアをインストールする必要があります。
手書き文字認識
AI-OCRごとに、手書き文字の認識率は大きく異なります。そのため、手書き文字認識の精度を比較検討のポイントにすることも大切になるでしょう。たとえば、カタカナの「ソ」を「ン」と間違って認識してしまうというケースは少なくありません。AI-OCRであれば、これらの誤認識にも柔軟に対応していくことが十分期待できますが、現時点での精度がどの程度なのか、無料トライアルなどを活用してリサーチしていくのもひとつの手段となるでしょう。
PDFファイル変換
企業によって、業務で使用されるドキュメントは異なります。PDFファイルを多用する企業の場合は、検討するAI-OCRがPDFに対応しているかどうか、しっかりとチェックすることが大切になるでしょう。
非定型帳票の読み取り
AI-OCRであれば、手書き文字や非定型帳票にも対応可能です。しかし、OCRは非定型帳票の読み取りができないケースが多いため、さまざまなフォーマットの帳票を使用することが想定される場合には、非定型帳票の読み取りに対応したAI-OCRを選ぶことをおすすめします。
CSV出力
AI-OCRの中には、CSV出力に対応しているものも多く存在します。読み取ったデータをExcel(エクセル)などで活用していくことを想定している場合には、CSV出力に対応したAI-OCRを選ぶようにしましょう。
英語や中国語など多言語対応
企業によっては、日本語以外の外国語を読み取っていく必要もあるでしょう。ただし、日本語の読み取り精度が高いAI-OCRが、必ずしも他言語の読み取り精度まで高いとは限りません。そのため、「他言語に対応しているか」「対応言語はどれくらいか」という点を確認するだけでなく、「他言語の読み取り精度は高いのか」という点までチェックすることが大切になります。
基幹システムとの連携はRPA導入も検討必要
AI-OCRは、RPAとの親和性が高いという特徴があります。ただし、すべての製品がRPAとの連携をスムーズに行えるわけではないので、RPAなどの外部システムとの連携が取りやすいものを選ぶことが大切です。
駐車場などで活用できるナンバープレート認識
中には、駐車場などで活用できるナンバープレート認識機能を搭載した製品も存在します。工事現場や駐車場などにおける、車両の入退場時にナンバープレートを確認する必要がある場合には、このナンバープレート認識機能を搭載した製品が有効になるでしょう。
アプリでおなじみとなった名刺スキャン
名刺スキャンは、いまやAI-OCRの代表的な活用方法ともいえるものになりました。スキャナー製品やアプリなどによっては、読み取った名刺情報を分かりやすくまとめ、データとして活用しやすい状態で管理できる機能が搭載されているものも存在します。そのため、名刺スキャンの利用を想定している場合には、「読み取ったデータを活用するための環境が整っているか」を確認することが大切です。
彫刻など凸凹した3D文字認識
AI-OCRは、発注書や請求書、領収書などの書類や伝票だけでなく、彫刻文字などの凸凹が混在した3D文字もきれいに自動認識することができます。ただ、製品によって搭載されている機能、実現できる内容には大きな差がありますので、彫刻文字の指定に対応しているかどうかを事前に確認しておきましょう。
人気OCRのサービスを比較
さまざまな特徴・メリットがあるAI-OCRですが、現在は多くの企業がAI-OCRをリリースしており、それぞれ機能や特徴は少しずつ異なります。自社にとって最適なAI-OCRを導入するためには、それぞれのAI-OCRの機能や特徴をしっかりと把握した上で比較検討していくことが大切です。ここからは国内で人気のAI-OCRをご紹介していきますので、それぞれのAI-OCRがどのような特徴を持っているのか参考にしてみてください。
AI-OCRの比較1:DX Suite(AI inside 株式会社)
(参照:DX Suiteオフィシャルサイト | 最高のAI-OCRを。)
AI inside株式会社が販売しているAI-OCR「DX Suite」は、2019年3月に株式会社富士キメラ総研が刊行した市場調査レポートにおいて、AI-OCR市場シェア1位を獲得しました。この市場調査レポートによると、「DX Suite」は62.5%のシェアを占めているといいます。また、MM総研が2021年に発表したRPA国内利用動向調査のAI-OCRシェアランキングにおいても1位(21%)を獲得するなど、多くのユーザーに評価されている高性能な機能を搭載したサービスです。
そんな「DX Suite」の特徴としては、手書きや活字、FAX、写真撮影した書類など、さまざまな書類を高精度でデジタルデータ化できるという点です。画像データの読み取りをする際に発生しがちな画像のズレを補正する機能も備わっているため、より高い精度で正確に文字データ化することができます。
また、AI-OCRの利用経験が少ない人でも簡単な操作で手軽に使用できる点も大きな特長の一つといえるでしょう。クリック操作だけでOCRの設定やワークフローの設定など、すべてを行うことができるため、専門的な知識を持つ担当者がいなくても特に問題はありません。
そして、効率良く電子化を行い、分かりやすく仕分けができる点も大きな強みの一つです。まとめてアップロードした書類は、すべて種類ごとに仕分けることができるため、必要な書類を探す手間も省けます。
なお、2020年からは、富士ゼロックスの複合機「ApeosPort」が連携する「クラウド連携アプリケーション for DX Suite」というアプリケーションが富士ゼロックスから提供開始されており、複合機タッチパネルのボタン操作だけで、帳票のスキャンやAI-OCR処理を実行可能です。
AI-OCRの比較2:Tegaki(株式会社Cogent Labs)
(参照:Tegaki.aiオフィシャルサイト | 手書き書類をAIでデータ化)
株式会社Cogent Labs(コージェントラボ)が提供しているAI-OCR「Tegaki」は、独自OCRによる認識率99.22%を誇るサービスです。平仮名や片仮名、アルファベット、漢字、数字など、さまざまな手書き文字の認識が可能で、多言語や業界用語への拡張にも対応しています。
もちろん、「Tegaki」にもAIが搭載されているため、データの処理を行いつつ学習していくことで、継続的な認識精度の向上が期待できるでしょう。
そんな「Tegaki」ですが、実際に導入したことで一定の成果を得られた企業も多く存在します。オーダースーツのECサービス「FABRIC TOKYO(ファブリック トウキョウ)」では、「Tegaki」を導入したことにより、月間180時間もの労働時間を削減することに成功したそうです。
FABRIC TOKYOの店舗には在庫もレジもなく、訪れたユーザーの採寸が業務の大半となっています。そのため、採寸メモが記載されている帳票を「Tegaki」で読み取ることで、さらなる業務効率化を図れるようになったのです。約99%という高い識字率ですから、採寸メモの文字を誤って認識してしまう可能性は、人間の手による作業で起こるミスの確率よりも低いといえるでしょう。
AI-OCRの比較3:スマートOCR(株式会社インフォディオ)
(参照:smart OCR オフィシャルサイト)
株式会社インフォディオが提供しているAI-OCR「スマートOCR」は、独自の技術を搭載したOCRサービスです。インフォディオ独自のAI-OCR文字認識エンジンは、文字フォントや画質に応じた文字画像学習を行い、文字認識の精度を継続的に向上させます。
同じくインフォディオ独自の技術であるAIノイズ処理エンジンは、敵対的生成ネットワークを用いたノイズ除去エンジンであり、文書画像の影や歪みの処理、塗りつぶし文字の処理などが可能です。これらは特許出願済の技術であるため、スマートOCRならではのメリットと言えるでしょう。
AI-OCRの比較4:THE 名刺管理 Business(株式会社NTTデータNJK)
(参照:「THE 名刺管理 Business」オフィシャルサイト)
「メディアドライブ」ブランドで知られる株式会社NTTデータNJKが提供する「THE 名刺管理 Business」は、Salesforceのクラウド基盤上で動作する名刺管理クラウドサービスです。名刺管理サービス単体で動作させることも可能ですが、Salesforceとの連携によって名刺データをSFAで活用し、売り上げアップにつなげていくことができます。
読み取った名刺データは、ブラウザもしくは専用アプリのSalesforce画面上で、編集・検索・閲覧・活用を行うことが可能です。クラウドサービスなので、さまざまな端末で利用できる点は大きな魅力といえるでしょう。
ちなみに、名刺の読み取りに活用されているAI-OCR技術は、同社が提供している「免許証認識ライブラリ」などの製品にも活用されています。
AI-OCRの比較5:AIよみと~る(NTT東日本)
(参照:AIよみと~る|AI-OCRサービス|法人のお客さま|NTT東日本)
NTT東日本が提供している「AIよみと~る」は、手書き書類や帳票の文字読取を行い、データ化することができるAI-OCRサービスです。先ほどご紹介した「AI-OCRらくスルー」と同じく、96.71%という高い読み取り精度を誇るAI-OCRであり、クセのある字でも正確に読み取ることができます。
直感的で使いやすいブラウザベースの利用者画面が用意されていることも魅力のひとつです。そのため、ITの専門家がいない場合でも問題なく使いこなすことができるでしょう。無料で利用できる「読み取りデモ」も用意されていますので、どの程度の認識精度なのか確かめたいという場合には、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
AI-OCRの比較6:Google ドライブ(Google LLC)
無料で使えるストレージサービスとして多くの人に利用されているGoogleドライブ。このGoogleドライブに保管した画像は、文書作成用ツールの「Google ドキュメント」(Microsoft ワードのような機能)のOCR機能で、テキスト化が可能です。この2つのサービスを連携させて、名刺管理に役立てましょう。
まずは、Googleドライブに「名刺」と名前を付けたフォルダを作ります。このフォルダを開いている状態で、「+」ボタンを選択してからカメラを立ち上げて名刺を「スキャン」します。「Google フォト」と連携させて写真をアップロードさせるというやり方も可能ですが、これだと日常で撮影した写真と名刺画像が混雑してしまいますので、「名刺」フォルダを開いた状態でスキャンしたほうが作業しやすいでしょう。
スキャン画像はPDFで保管されます。ファイルがGoogleドライブにアップロードされたら、ブラウザの「Google Chrome」で「drive.google.com」にアクセスします。最初はスマホ版サイトが表示されるので、パソコン版に切り替えます。
Google ドライブにアクセスした後、先ほどアップロードした画像を開き、ツールバーのサブメニューボタンから「アプリで開く」→「Google ドキュメント」を選びます。すると、自動的にOCR処理が始まり、数秒で名刺画像から抽出した文字データが新規のテキストデータとして保存・表示されます。
GoogleドライブとGoogleドキュメントのメリットは、フリーで使えるGoogleのサービスだけで名刺のデータ化ができるという点です。一方でデメリットは、画像ファイルと文書ファイルの2つで1つの名刺を管理しなくてはならない点です。ほかの名刺保管サービスと使い勝手を比較しながら、最適な管理方法を検討してみてください。
なお、このGoogleドライブとGoogleドキュメントを連携させるやり方では、名刺以外の文書ももちろんデータ化が可能です。抽出したデータを他のアプリに貼り付けることもできるので、使い方次第ではいろいろ便利になりそうです。
AI-OCRの比較7:DocuWorks9(富士フイルムビジネスイノベーション)
(参照:ソフトウェア / クラウドサービス(ドキュメントの有効活用) : DocuWorks 9.1 : 商品情報 : 富士フイルムビジネスイノベーション)
富士フイルムビジネスイノベーションが提供しているクラウドサービス「DocuWorks9.1」では、文書の受け渡、文書作成、プレゼンテーション、そして保存まで、ドキュメントを扱う一連の業務を効率化させることが可能です。
会議資料だけでなく、さまざまなフォーマットの帳票、図面、決算書などをスキャンデータとして管理できます。紙の文書と同じ感覚で編集を行うことができる点は、大きな魅力といえるでしょう。また、業務フローを事前に登録しておけば、さらに業務を効率化できます。スタンプや電子印鑑の利用も可能なので、より多様な用途で活用できるでしょう。
AI-OCRの比較8:Acrobat DC(Adobe Inc.)
(参照:【アドビ公式】Adobe Acrobat DC – PDF編集からパスワード保護まで)
Adobeが提供しているAcrobat DCには、OCR(光学文字認識)技術を用いてスキャンした文書からテキストを抽出し、編集や検索を行える「PDF」に変換する機能が搭載されています。
テキストファイルのスキャンを行う場合、再入力や書式の再設定、再スキャンといった作業が発生するケースも少なくありません。しかし、Acrobat DCを活用すれば、OCR技術を活用してスキャンした文書をスピーディーにPDFへと変換することができるのです。そのため、PDFの利用シーンが多い企業にとっては非常に魅力的なサービスといえるでしょう。
AI-OCRの比較9:CaptureBrain(株式会社キヤノンITソリューションズジャパン)
(参照:AI OCRソリューション CaptureBrain|キヤノンITソリューションズ)
株式会社キヤノンITソリューションズジャパンが提供しているCaptureBrainは、紙の帳票をデータ化する際に発生するさまざまな作業を効率化してくれるクラウド型AI-OCRソリューションです。キヤノンITソリューションズが独自に開発したAI技術、画像処理技術を活用することで、これまで手作業で行われていた作業を効率化させることができます。
そんなCaptureBrain の特徴としては、AI技術を取り入れたキヤノンITS独自の画像処理技術が用いられている点が挙げられるでしょう。この技術を用いることで、帳票画像をOCRに最適な状態に補正できるため、よりOCR認識精度を高めることが可能です。また、Cogent Labs社のクラウドOCRサービスである「Tegaki」や、項目特化型OCRエンジンと連携することによって、以前までは難しいとされていた手書き文字でも高い精度で認識できるようになっています。
AI-OCRの比較10:AIME OCR(AIMENEXT JAPAN株式会社)
(参照:AIMENEXT | AI-OCRとは?業務効率化を加速化する「万能OCR」AIME-OCRのご紹介)
AIMENEXT JAPAN株式会社が提供しているAIME-OCRは、非定型帳票はもちろんのこと、製造番号や車のナンバープレートなど、さまざまな文字を簡単にデータ化することができる低価格サービスです。一般的なOCRの場合、請求書などの帳票に特化したものが多く、さまざまな文字に対応した汎用的なサービスは多くありません。
その点、AIME-OCRは企業ごとにカスタマイズできるため、非定型帳票以外にもAI-OCRを活用していく予定がある企業にとっては魅力的なサービスといえるでしょう。
AI-OCRの比較11:LAQOOT(Automagi株式会社)
Automagi社が提供しているLAQOOTは、活字だけでなく手書き文字であっても「理論上100%のデータ化精度」を実現しているAI-OCRです。一般的なAI-OCRはデータ化をした後に目視による確認が行われます。しかし、LAQOOTでは独自のプロセス(AI-OCR+ヒトによる判定、修正)によってAI-OCRのデータ化内容をチェックし、修正する作業までのデータを確認することができるため、利用者の手間を最大限削減することができるのです。
また、LAQOOTはクラウド型の提供方式であるため、AI-OCRが必要になったその日から利用できるという点も大きなメリットといえるでしょう。もちろん、24時間365日いつでも活用できるため、必要なときにLAQOOTへのアップロードを行えばすぐにデータ化をすることが可能です。
AI-OCRの比較12:ReiWorQ AI-OCR(スターティアレイズ株式会社)
スターティアレイズ社が提供しているReiWorQ AI-OCRは、「手書き書類をAI-OCRで読み取り、データ化する業務」をRPAによってさらに効率化できるのが特徴のAI-OCRです。ReiWorQ AI-OCRは、システムに慣れていない方でも簡単に操作可能なユーザーインターフェイスであることが大きな特徴で、手書き文書を手軽にデータ化することができます。
もちろんディープラーニングが搭載されているため、使用していくにつれて読み取り精度が向上されていき、乱筆文字でも正しく読み取ることができるようになります。
また、RPAとの組み合わせによって手書き書類を取り扱う業務の自動化を図ることも想定したツールであることも大きな特徴といえるでしょう。スターティアレイズ社では自社RPAツールもリリースしているため、そのRPAツールも併せて活用することで、データの入力業務まで自動化させることができるわけです。
これにより、人の手で行っていたデータ入力作業を大幅に減らすことができるため、よりコアな業務にリソースを集中させられるようになります。
AI-OCRの比較13:紙帳票業務自動化ソリューション「BPA2」(NDIソリューションズ株式会社)
NDIソリューションズ社が提供する紙帳票業務自動化ソリューション「BPA2」は、AI画像認識技術を活用した「BPA(Business Process Automation)2」によって、紙帳票の仕分け作業を自動化することができるAI-OCRです。
AI-OCRのサポートだけでなく、連携するRPAなどのソリューションの構築や運用サポートなども提供しているため、これから紙帳票の業務全体を自動化させていきたいという企業にぴったりのサービスと言えるのではないでしょうか。
AI-OCRが労働環境を大きく変える
今回ご紹介してきたAI-OCRは、RPAと同じようにこれまで人の手で行われてきた業務の自動化を実現させられるツールであることがお分かりいただけたかと思います。また、RPAと併せて活用していくことを推奨している企業も多いため、いかにRPAと併せて活用できるかどうかという点は、業務効率化を進める上での大きなポイントといえるのではないでしょうか。
AI-OCRを導入し、担当者の負担を軽減させることができれば、社内の雰囲気も明るくなりよりモチベーションに満ち溢れた環境に改善されていく可能性もあります。そういった環境作りこそが、社員一人ひとりを成長させ、結果的に業績の向上へとつながっていくものといっても過言ではありません。従来からの紙文書の業務を効率化させたいとお考えの際は、ぜひAI-OCRの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
AI-OCRの製品を比較するなら一目でわかるカオスマップがおすすめ!
AIsmileyでは、アナログの書類や帳票をデジタルに変換するOCRツールをまとめた「AI-OCRカオスマップ」を公開しています。掲載数は合計104サービス。このカオスマップでは、「AI-OCRを試したい」という方から「最新のOCRツールを探している」という方に向け、AIsmileyが独自の主観で、104の製品サービスを取りまとめ、マッピングしています。ぜひ、以下のページの問い合わせフォームより資料を請求いただき、自社に合ったAI-OCR選びの判断材料にしていただければ幸いです。
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