三菱電機、AIを活用して運転中のドライバーの飲酒状態を推定する技術を開発

最終更新日:2025/12/26

三菱電機 AIで飲酒運転検知

三菱電機は、運転中のドライバーのわき見や居眠りを検知するドライバーモニタリングシステム（DMS）の映像から、非接触で取得した脈拍数や車両制御情報などを組み合わせ、ドライバーの飲酒状態を推定する技術を開発しました。

三菱電機株式会社は、運転中のドライバーのわき見や居眠りを検知するドライバーモニタリングシステム（DMS）の映像から、非接触で取得した脈拍数や車両制御情報などを組み合わせ、ドライバーの飲酒状態を推定する技術を開発しました。

飲酒運転による交通事故は、世界各地でも深刻な社会問題です。米国では年間10,000人以上、EU23カ国では年間2,000人以上が命を落としています。日本でも厳罰化や行政処分の強化により件数は減少傾向にあるものの、依然として重大な事故が発生しています。

こうした状況を踏まえて、欧州ではDMSへの飲酒状態検知技術の導入が検討され、米国では新車への飲酒運転防止技術搭載の義務化に向けた議論が進行しています。しかし、既存の技術ではエンジン始動後の飲酒検知ができない、高精度な判別が困難といった課題がありました。

今回開発された技術は、DMSの近赤外カメラ映像から運転中のドライバーの脈拍数を高精度に計測します。取得した脈拍データおよび目の動き、車両制御情報を用いてAIが飲酒状態を判定します。

脈拍データを判定要素として追加したことで、従来の飲酒による表情変化が分かりにくいケースでも覚醒度低下を高精度に判別できます。

また、車両制御システムと連携することで、判定結果に応じた警告表示や運転制御を実現しました。これにより、飲酒運転による事故発生リスクの低減に貢献します。

三菱電機は、飲酒運転による交通事故を削減し、安心・安全な社会の実現に貢献するとしています。

出典：三菱電機

AIsmiley編集部

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