Feloとは?日本発AI検索エンジンの特徴や使い方を詳しく解説
最終更新日:2024/11/05
日本発のAI搭載検索エンジン「Felo」は、多言語対応や高精度AIによる深堀り検索など多彩な機能を備えた最新AIツールです。これまでのインターネット検索や情報整理から大幅な進化を遂げており、リリースからわずか1ヶ月で15万人以上が登録しています。
本記事では、Feloの概要から主な特徴と機能、他のAI検索エンジンとの比較、使い方などをわかりやすく解説します。実際にFeloを使用したマインドマップの生成や検索結果も紹介しますので、日本製のAI検索エンジンについて理解を深めましょう。
Feloとは
Feloは、日本発のGPTを活用した最新のAI搭載検索エンジンです。開発元は、東京発のAIスタートアップ「Sparticle株式会社」で、2024年のリリースからわずか1ヶ月の間に世界のユーザーは15万人を超えています。
Feloでは、ユーザーが求める情報をさまざまな形で提供することが可能です。ChatGPTなどと同様に、質問形式でプロンプトを入力すると関連情報を収集し、わかりやすい形にまとめてくれます。
また、複数の検索プラットフォームを使った検索に対応しており、単一の検索エンジンで見つからない情報の発見にもつながります。加えて、Feloは世界中の言語の壁を取り除くことを使命としており、デフォルトで多言語にも対応しています。
Feloの開発会社「Sparticle社」とは
Feloを開発した「Sparticle株式会社」は、東京に拠点を置くスタートアップ企業です。AIクリエイティブカンパニーとして、Feloをはじめ、自動翻訳ツール「Felo瞬訳」やオンライン会議ツール「Felo Meet」などさまざまなAIサービスを開発、提供しています。
Feloの主な特徴
Feloは、日常生活の小さな疑問から専門的な内容まで幅広いシーンで活用できます。ここでは、Feloの優れた特徴について紹介します。
高精度AIモデルを用いた情報収集
Feloでは、最新の高精度AIモデルを採用し、言語間のやり取りや情報収集を効率化しています。OpenAI社の「GPT-4o」やAnthropic社の「Claude 3.5」といったLLM(大規模言語モデル)に加え、最新の「OpenAI o1」モデルも統合されています。現在は有料版ユーザーに限り、チャット機能でモデルの選択が可能です。
多言語対応によるバイリンガル検索
Feloの大きな特徴の1つが、多言語対応です。ユーザーが母国語で質問を入力しても、Feloが世界中のあらゆる言語で最新ニュースや最先端の知識を検索、要約した上で、同じ言語で回答を生成します。
従来のWeb検索では、海外の情報を検索したい場合、基本的には英語などの他の言語で検索する必要がありました。一方、Feloではバイリンガル検索により、言語翻訳の手間が省け、効率的で質の高い情報検索が実現します。
SNSを含めた情報収集と要約
Feloでは、X(旧Twitter)やTikTokといったSNSの情報にフォーカスした情報検索にも対応しています。SNSのソースを活用し、リアルタイムの情報収集と要約を行うため、最新トピックや話題を新鮮な状態でキャッチすることが可能です。
世界各国の時事ニュースやトレンドに関する情報を得るためには、SNSが役立つシーンが少なくありません。Google検索でも、SNSを含めた検索結果が表示されるケースもありますが、ユーザーが検索の範囲に「SNSの情報要約」を自ら指定できるのはFeloの大きなポイントです。
動画の要約表示
Feloでは、ユーザーの質問に基づいた関連動画の検索だけでなく、動画コンテンツの要約も自動で生成します。Feloの回答に含まれる動画をクリックすると、右側に動画の内容要約が表示され、動画を見終わる前に要点や全体的なストーリーを把握することが可能です。
新しい知識やスキルの勉強だけでなく、ビジネスにおける効率的なリサーチや視聴時間の節約にもつながります。
Feloの機能
Feloでは、他のAI検索エンジンにはない多くの機能を搭載しています。ここでは、Feloを代表する以下の機能について詳しく解説します。
- プレゼンテーション作成機能
- トピックコレクション機能
- マインドマップ機能
- フォーカス機能
- 生成AIによる画像生成機能
プレゼンテーション生成機能
Feloで得られた検索結果は、そのままパワーポイントのスライド形式に変換することが可能です。Feloに調べたいキーワードや質問を入力し、回答が表示された後にプレゼンテーション生成のボタンをクリックするだけでスライド資料が完成します。
パワーポイント作成にかかる時間はわずか1分以内で、スライドはMicrosoft PowerPoint形式でダウンロードできる他、URLを使って他社に共有することも可能です。
プレゼンテーションでは、情報を収集・整理した後で他者にわかりやすいようスライドにまとめて使用します。通常は「情報を理解する→まとめる→わかりやすく表現する」という流れですが、Felo上を使うことでプロセスを一括で実行できます。
トピックコレクション機能
Feloのトピックコレクション機能は、Feloで検索した情報やスレッドの履歴を簡単に見返せるように整理できます。Feloの検索結果の上部に表示される「トピックに追加」というボタンをクリックするだけで、検索結果のグルーピングにより、関連情報をまとめて一元管理することが可能です。
また、トピックはサイドバーに表示され、既存の内容について深堀りする質問を入力すれば、情報をさらに充実させることができます。長期的なプロジェクトの管理や、特定のトピックに関する研究データもわかりやすく整理できます。
マインドマップ機能
Feloで話題になっている他の機能に「マインドマップ機能」があります。名前の通り、Feloで表示された検索結果を、ボタン1つでマインドマップ形式にまとめることが可能です。検索して得た情報や知識が膨大な場合や、テーマの関連性が複雑な場合などに、視覚的に理解しやすくなります。
また、知識の全体像の把握や追加の質問による深掘りにより、長期的な知識の蓄積にも役立ちます。検索結果の下に表示される「マインドマップ」というボタンをクリックするだけで、数秒で図解が作成されます。ポップアップで表記され、拡大や縮小、PNG形式でのダウンロードも可能なため、他者への共有も簡単です。
フォーカス機能
フォーカス機能を使うことで、質問の文脈やテーマをユーザーが指定して検索することが可能です。特定のフォーカスを選ぶことで、ニーズに合わせて検索結果を絞り込んで表示します。
具体的には、前述したSNS検索の他、学術研究やWebコンテンツなどがあります。学術研究の場合、学術論文や専門誌、研究資料などにフォーカスした検索により、特定の分野に関して信頼性の高い情報のみを入手できます。
また、Webコンテンツを指定すると、ブログやWebマーケティングといった特定のコンテンツジャンルを中心に関連情報を得られます。Web上に存在する膨大なデータから、ユーザーが求める関連情報を短時間で的確に収集でき、作業効率性がアップします。
生成AIによる画像生成機能
FeloのAIチャットボット「Felo Chat」では、AIによる画像生成機能が提供されています。検索画面の下の「Felo Chat」からAIチャット画面にアクセスし、AI画像生成メニューを選んだら、作成したい画像を文章で入力するだけで完了します。
Feloと他のAI検索エンジンを比較
Feloと同じように、AIを搭載した検索エンジンは多数登場しています。ここでは、特に人気がある「Perplexity」や「Genspark」を取り上げ、3者のおおまかな違いを解説します。
FeloとPerplexity・Gensparkの違い
FeloとPerplexity、Gensparkの特徴を比較した一覧表は、以下の通りです。
Felo | Perplexity | Genspark | |
多言語対応 | あり | 限定的(英語中心) | 限定的(英語中心) |
主な機能 | ・プレゼンテーション作成 ・マインドマップ生成 ・フォーカス機能 ・SNS情報取得 ・複数ネットワーク検索 |
・限定的なSNS情報の利用 ・リアルタイムでの情報提供 |
・ブラウザ拡張機能 ・AIコパイロット ・限定的なSNS情報の利用 |
無料プラン | あり | あり | あり |
対象ユーザー | 学生、研究者、ビジネスマン、専門家 | 一般ユーザー、研究者、専門家 | ビジネスマン、研究者、専門家 |
Feloは、多言語対応やパワーポイントスライド生成、SNS検索といった点に強みがあります。Perplexityでもシンプルな検索表示が可能ですが、Feloではマインドマップ形式にも対応し、体系的な知識や情報の理解をサポートしてくれます。
Feloの使い方
Feloの公式サイトにアクセスすることで、アカウント登録不要ですぐに使い始められます。ただし、パワーポイントスライド作成など多くの機能を使うためには、ユーザー登録とログインが必要です。
以下の手順に沿ってアカウント登録を行いましょう。
- Felo.ai公式サイトにアクセスする
- 「ログイン/登録」ボタンを選択する
- ユーザー名、メールアドレス、パスワードを設定するか、Googleアカウントでサインインを選択する
- アカウント登録を完了する
Feloの料金体系
Feloは、無料版と有料版(Felo Search Pro)2つのプランが用意されています。無料プランでも、多言語対応やマインドマップなど多くの機能を利用できますが、AIによる高度検索は1日5回までしか使えません。
一方、有料版(Pro)にアップグレードすると、1日300回までに増えます。最新生成AIモデルである「OpenAI-o1 preview/mini」をはじめ、現時点での最上位LLMを使った情報の活用を希望する場合は有料版の登録がおすすめです。
無料版 | 有料版(Felo Search Pro) | |
使える機能 | ・基本的な検索機能 ・多言語対応 ・1日5回のプロフェッショナル検索 |
・スタンダードプランの全機能 ・1日300回のプロフェッショナル検索 ・高精度AIモデル(GPT-4、OpenAI-o1 preview/mini、Claude 3.5 Sonnetなど)の利用 |
料金 (税抜) |
無料 | ・年額プラン:20,998円(月額換算1,750円) ・月額プラン:2,099円 |
Feloの活用シーン
Feloは、効率的な情報収集と知識の蓄積を促すため、さまざまなシーンや用途での活用が見込めます。主な活用例を以下に示します。
- ビジネス・金融・マーケティングでの分析
- コンテンツ・資料の制作
- 商談や交渉のプレゼンテーション資料作成
- プロジェクトチームでの情報共有
- 学術・医療・研究データの蓄積
Feloのフォーカス機能を用いることで、幅広く関連情報を集めたい場合と、特定のジャンルやデータに限定して情報を検索したい場合の使い分けが可能です。そのため、的確な情報に基づくコンテンツの生成や意思決定が実現します。
また、最新の研究データや学術論文にアクセスし、正確な情報を得たい場合にもスムーズに作業が進みます。
Feloを実際に使ってみた!
Feloを実際に使用して機能を試してみましょう。今回は「天気予報はどうして当たるのか、仕組みを説明してください」という質問を投げてみました。最初に、Web検索で情報収集を依頼した結果が、以下の通りです。
右側には参照した情報源と関連する画像、動画が表示されます。回答の下にある「マインドマップ」ボタンをクリックすると、以下のようにわかりやすい図解が生成されます。
続いて、チャット形式に変更し、同じ質問を入力してみます。異なる回答内容がLLMによって生成されたので、マインドマップにして全体像を見てみましょう。
今回は、チャット形式の方が階層が多く、体系的な情報の要約が作成されました。いずれの場合でも、マインドマップ生成にかかる時間は数秒と迅速なため、待たされるストレスはないでしょう。
Feloを使用する際の注意点
Feloは、生成AIを活用してユーザーの質問に対する回答を提供します。そのため、LLMモデルが学習したデータに古い情報や誤った情報がある場合、ハルシネーション(幻覚)が発生するリスクがあります。
多機能で使い勝手の良いFeloであっても、生成AIによって出力された情報や検索結果を鵜呑みにせず、事実確認や検証を行うことが重要です。
また、Feloでは「入力した情報は保存されない」としていますが、モデルが個人情報や企業が保有する機密情報を学習してしまう可能性を考慮して、非公開のデータやプライバシーに関わる情報は使わないようにしましょう。
まとめ
Feloは、東京のAIスタートアップ企業が開発した画期的なAI搭載検索エンジンです。これまでのAI検索エンジンではカバーしきれなかった機能を多数盛り込んでおり、日常生活からビジネスまで幅広いニーズに対応できます。
また、無料版でほぼすべての機能を試せる上、広告も表示されないため快適な検索体験が可能です。情報の視覚的整理やリアルタイムの情報収集が可能なFeloは、あらゆるユーザーの知識の体系化をサポートします。
アイスマイリーでは「生成AIサービスの提供企業一覧」を無料配布しています。自社における生成AIの活用により、業務効率化や生産性の向上を図るためにぜひお役立てください。
よくある質問
Feloはどこの国で開発された?
Felo.aiは日本発のAI搭載検索エンジンです。東京に拠点を構えるAIスタートアップ企業「Sparticle株式会社」が2024年にリリースしました。最新AIツールでありながらすでに15万人以上のユーザーを獲得しており、世界的に注目を集めています。
Feloの無料版と有料版の違いは?
Feloの無料版と有料版の主な違いは、AIチャット(Felo Chat)の利用回数です。無料版では、最上位LLMを使った高度な検索機能を1日5回までしか使えませんが、月額もしくは年額で有料版に登録すると1日300回まで利用できます。
マインドマップ生成やスライド生成、トピックコレクションによる整理といったFeloの特徴的な機能の多くは、無料版でも使用可能です。
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