国産生成AI10選:日本語LLMや企業向け生成AIと選び方を解説
最終更新日:2024/09/09
AI技術の急速な進化の波は、日本国内においても大規模言語モデル(LLM)や特化型AIサービスの形で確実に波及しています。企業が直面する様々な課題への対応、ビジネスプロセスの向上、さらには社会基盤の強化に貢献する国産生成AIの開発が活発に行われています。
日本独自のデータとニーズに合わせたカスタマイズが可能なこれらのAIは、言語の理解から安全な運用まで、幅広い分野での活用が期待されています。2024年に向け、経済産業省をはじめとする各種研究機関と企業の連携がさらに強化され、日本国内でのAI技術の革新が加速していることが注目されています。
生成AIについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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国内企業が開発した日本語LLM(大規模言語モデル)2選
ここでは、国内企業が開発した、特に注目すべき日本語LLMを2つを紹介します。これらのモデルは、言語理解の精度を大幅に向上させ、日本特有の表現や文化を踏まえたコンテキストでの使用が可能です。
サーバーエージェントが開発した大規模言語モデル「CyberAgentLM」
サイバーエージェントは、2023年5月にCyberLMという大規模言語モデルを公開しました。2023年11月には進化したモデルであるバージョン2が公開されており、日本語および英語データで事前学習を行なったベースモデルである「CyberAgentLM2-7B」と、チャット形式でのチューニングを行った「CyberAgentLM2-7B-Chat」の2種類をリリースしました。
これらは70億パラメータと32,000トークン対応で、約50,000文字の長文処理能力を持ちます。モデルは商用利用が可能なApache License 2.0で提供されており、産学連携等が進められています。
参照:Cyber Agent.
NTTが開発した大規模言語モデル「tsuzumi」
NTTの「tsuzumi」は、世界トップレベルの高い日本語処理能力を持つ軽量な大規模言語モデルです。エネルギー消費とコストを抑えつつ、高速な推論動作を実現し、特に日本語において高精度な性能を示します。
また、柔軟なチューニングとマルチモーダル機能を備え、特定の業界や企業組織に特化したアプリケーションの開発が可能です。これにより、医療、コンタクトセンターなど機微情報を扱う場面でも活用できることが期待されています。
参照:NTT研究開発
大規模言語モデルについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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国内企業が開発した企業向け生成AI8選
日本のテクノロジー界では、企業向けに特化した生成AIの開発が活発に行われています。これらのAIは、特定の業務プロセスを自動化し、効率化を図ることで企業の生産性向上に寄与します。国内企業により開発された、特に注目すべき企業向け生成AIを8つ紹介します。
これらのAIソリューションは、社内ナレッジの運用から文書作成、FAQ検索システム、セールスサポートに至るまで、幅広い用途に対応しています。各企業が開発したAIは、独自の技術や特化した機能を持ち、企業のニーズに応じたサービスを提供しています。
社内ナレッジの運用ChatGPT 「オンプレミス対応社内ChatAI」
株式会社AIdeaLabは、オンプレミス対応社内ChatAIを提供しており、企業が自社のデータやナレッジを安全に活用して、業界に特化したChatGPTを構築できるサービスです。これにより、組織の生産性向上が見込まれます。
独自のAIモデルにより、特定業界の専門用語にも対応し、セキュアな環境で社内データを学習させることが可能です。これにより、従来のChatGPTでは対応できなかった質問やタスクにも対応し、より高度な問い合わせ対応や業務効率化を実現します。
オンプレミス対応社内ChatAIについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
高性能オールインワンSaaS 「kasanare」
カサナレ株式会社の「Kasanare」は、高精度なLLMを活用し、生成AIに人間と同等の推論力を与えるオールインワンSaaSサービスです。特に、回答の質や正確性が求められる状況に特化しており、顧客体験向上や業務効率化に寄与します。具体的には
- 顧客サポートの自動化
- 新人営業マンの無限カウンタートーク集
- 家電量販店の店員としての一流接客
- ユーザーのニーズを予測してナビゲート
等の様々なユースケースに対応可能です。
独自の技術により、セキュリティとハルシネーション対策を含む生成AI環境の運用をサポートし、各企業のデータに合わせた最適な生成AIを構築します。
kasanareについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
文書作成AI 「SPESILL」
株式会社ファーストオートメーションが開発した「SPESILL」は、製造業向けに特化した生成AIツールです。このツールは、
- 文書作成
- 図作成
- チャットボット機能
を提供し、業務効率化に大きく貢献します。ユーザーに使いやすいインターフェースと安心できるセキュリティ体制を兼ね備えており、学習データが外部に共有される心配がありません。
インターネット環境があればどこからでもアクセス可能で、ブラウザを通じて直接利用できます。企業の規模に応じてカスタマイズ可能なサービスであり、OEM提供も行っているため、特定のニーズに合わせた活用が期待できます。
SPESILLについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
議事録&要約ツール 「ログミーツ powered by GPT-3/4」
株式会社時空テクノロジーズの「ログミーツ powered by GPT-3/4」は、対面とオンラインの両方の会議に適応するAI議事録・メモ作成ツールです。ワンボタン操作でAIによる
- 対面会議もオンライン会議も安定した録音と高精度の文字起こし
- 会議内容の要約
- 会議内容の分析
- 会議内容の翻訳
が可能になります。また、ISMSなどのセキュリティ認証も完備しており、あらゆる業界での幅広い活用が期待されています。
ログミーツ powered by GPT-3/4について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
FAQ検索システム「Helpfeel」
株式会社Helpfeelが提供する「Helpfeel」は、企業や組織のFAQシステムを革新的に改善するサービスです。独自の特許技術「意図予測検索」により検索ヒット率を98%まで向上させることが可能です。また、従来のFAQシステムの応答速度の1000倍もの高速応答が可能で、0.0001秒で回答を表示します。
契約後、専任チームが導入から運用、分析までをサポートし、最短1ヶ月での利用開始が可能です。さらに、Helpfeelは業界を問わず、専門用語が多用される場面でも効果的に機能し、FAQページだけでなく、カスタマーサポート全体の質を向上させることができます。
helpfeelについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
インテントセールス用サービス 「Sales Marker」
株式会社Sales Markerの「Sales Marker」は、BtoBセールスインテリジェンスの最前線を行く製品です。約500万法人の企業データベースとインテントデータ(興味・関心データ)を駆使し、ニーズが明確な企業へ自動でアプローチすることができます。この革新的なサービスにより、商談の獲得と成約率が劇的に向上します。
Sales Markerは、インターネット上の行動履歴データを分析し、自社製品やサービスにニーズを持つ潜在顧客を効率的に特定し、アプローチすることを可能にします。サポート体制も充実しており、導入から実運用開始、定着まで1〜3ヶ月間サポートを受けることができ、その後もお問い合わせでのサポートが提供されます。このようにSales Markerは、セールスとマーケティングの両チームがニーズを持つターゲット顧客に的確なアプローチを行うための強力なツールです。
Sales makerについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「WASABI GenAI」
株式会社わさびのWASABI GenAIは、生成AIの開発支援サービスを提供し、企業が最新の生成AIを業務に活用できるようサポートします。手間のかかる業務プロセスを効率化したり、新たなビジネス機会の創出を促進することを目指しています。このサービスは、既存の業務システムにも柔軟に組み込むことが可能で、
DXコンサルティング
DX戦略のオペレーション&マネジメント
システムディベロップメント
など、多岐にわたる機能を持っています。
安全なChatGPT 「セキュアGAI」
株式会社スクーティーが提供する「セキュアGAI」は、Azure OpenAI APIサービスを用いて、安全かつプライベートな環境内でChatGPTと同等の機能を実現するサービスです。このサービスを利用することで、企業は自社のナレッジを安全にAIで共有し、組織全体の競争力を高めることが可能になります。
特に情報セキュリティポリシーが厳格な企業でも導入が可能で、社内業務の効率化を図ることができます。社内の資料作成や情報収集など、時間のかかる作業をChatGPTに任せることで、業務プロセスの大幅な改善が期待できます。
AI導入の際の選ぶポイント
AI技術をビジネスに導入する際、成功を左右する重要なポイントがあります。以下の4つの基準を考慮することで、AI導入の効果を最大限に高めることができます。
1. 目的に合った機能を持つか
導入予定のAIが特定の目的やビジネスのニーズに合致しているかを確認することが最初のステップです。AI技術が持つ機能が、企業の目標達成にどのように貢献できるかを検討しましょう。
2. セキュリティ対策が十分か
企業データの安全性は極めて重要です。AIソリューションが高いセキュリティ基準を満たし、データ保護法規やプライバシー保護の要件に適合しているかを確かめましょう。
3. 簡単に操作できるか
導入するAIのユーザビリティも重要な考慮事項です。従業員が簡単に理解し、スムーズに操作できるインターフェースを持つかどうかを評価してください。
4. サポートが受けられるか
技術的なサポートや問題発生時の対応は、AI導入の成功に不可欠です。導入後のフォローアップ、問題解決のためのサポート体制が整っているかを確認しましょう。
これらのポイントを慎重に検討し、企業に最適なAIソリューションを選択することが、AI導入の成功への鍵となります。
まとめ
現在、日本語LLMや生成AIを扱う企業はさらに増加傾向にあります。
生成AIを用いたサービスも多方面に展開しており、テキスト生成に留まらず、画像・動画・音楽などサポートツールとしての活用も日に日に増加しています。
アイスマイリーではそういった生成AIを扱っている様々な企業や製品を比較検討できるページをご用意しております。この機会に是非ご活用ください。
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