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CRMツールとは?必要性やできること・おすすめ10選をわかりやすく解説

最終更新日:2023/12/01

顧客ニーズの多様化が進む現代では、顧客一人ひとりのニーズに合った営業活動やマーケティング活動が求められています。新規顧客の獲得や既存顧客の維持に悩む企業も少なくないでしょう。このような悩みを解決する方法として、CRMツールの活用が挙げられます。

本記事では、CRMツールの概要やメリット、デメリット、導入手順、おすすめのCRMツールなどを解説します。

CRMツールとは

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SFAとの違い

CRMツールは、「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」の略で、顧客との関係を管理・強化するための支援ツールです。

CRMツールは、顧客データの管理や有益な情報発信などを通じて顧客との関係性を強化し、顧客満足度の向上や収益の拡大を図ることを主な目的としています。

MAとの違い

MAとは「Marketing Automation」の略であり、MAツールはマーケティングを自動化するためのツールです。たとえば、見込み顧客の抽出やメールの一括配信などの機能を有しています。

MAとCRMはどちらも顧客に焦点をあてたツールですが、MAは見込み顧客の獲得・育成に注力しているのに対し、CRMは見込み顧客を顧客化した後の長期的な関係構築に注力している点で違いがあります。

CRMツールの必要性

続いて、CRMツールの必要性について、以下のポイントを解説していきます。

  • 既存顧客の囲い込みが重要である
  • 顧客ニーズが多様化している

既存顧客の囲い込みが重要である

CRMツールが必要な理由のひとつに、既存顧客の囲い込みが挙げられます。新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を囲い込むコストよりも多くなるため、コストの効率化を図るためにはリピーターの獲得が重要です。

既存顧客からのリピートを得るためには、既存顧客へのアフターフォローが不可欠であり、そのためにはCRMツールの活用がカギとなります。

顧客ニーズが多様化している

顧客がインターネットなどを通じてあらゆる情報を得られるようになった現代において、顧客ニーズが多様化していることも背景にあります。顧客ニーズの多様化に対応していくためには、顧客一人ひとりに合った商品・サービスの提案が重要です。

CRMツールによって各顧客の年齢や性別、購入履歴などを管理することで、顧客一人ひとりに対してきめ細やかなコミュニケーションを図ることができます。

CRMツールでできること

ここでは、CRMツールでできることとして、以下の項目を解説していきます。

  • 顧客情報の管理
  • メールの自動配信
  • 営業活動の進捗管理
  • 顧客の購買行動の分析
  • 問い合わせ情報の管理
  • 外部サービスとの連携

顧客情報の管理

CRMツールによって主に以下のような顧客情報を管理できます。

  • 氏名
  • 性別
  • 年齢
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 居住エリア
  • 購入履歴
  • 商談履歴
  • 問い合わせ履歴など

顧客情報を管理することで、顧客属性に応じたおすすめの商品の提案などに役立てることができます。

メールの自動配信

CRMツールでは、顧客情報を基にしたメールの自動配信も可能です。たとえば、それぞれの顧客の誕生日にバースデークーポン付きのメールを自動配信したり、購入から一定期間が経過した顧客にアフターフォローのメールを自動配信したりできます。

適切なタイミングでそれぞれの顧客にメールを自動配信することで、顧客満足度の向上や売上増加が期待できます。

営業活動の進捗管理

CRMツールには営業活動の進捗管理機能もあります。営業活動の進捗管理機能では、見込み顧客との商談開始から成約するまでの各プロセスを可視化しながら管理することが可能です。

営業活動の進捗管理機能によって、顧客ごとの営業活動の進捗状況を一目で判断できるようになります。また、営業担当者の変更が生じた場合でも、スムーズな引き継ぎを行えます。

顧客の購買行動の分析

CRMツールでは顧客情報の管理だけでなく、顧客の購買行動の分析もできます。顧客属性や購買履歴などを分析することで、顧客属性ごとに購入しやすい商品の傾向把握などにつながると考えられます。

顧客の購買行動を分析することで、購入確率の高い有望な顧客に絞った効率的なアプローチができるようになります。

問い合わせ情報の管理

CRMツールには、問い合わせ情報の管理機能もあります。問い合わせ情報の管理機能では、顧客からの送られてくるメールやWebフォームでの問い合わせ情報を集約し、種別ごとにカテゴライズして管理できます。

また、「対応中」「対応済」などのステータス管理も行えるため、担当者のスムーズな対応にもつながります。問い合わせ情報を蓄積していくことで、より良い顧客サポートに向けた改善や新商品・サービスの企画などのヒントにもなります。

外部サービスとの連携

CRMツールは、外部サービスと連携することも可能です。たとえば、SFAやMAと連携することで、営業活動や見込み顧客の育成をより効率的に行うことができます。

他には、コールセンターに導入されているCTIと連携することで、これまでの問い合わせ履歴や商談履歴などを参照しながら顧客の問い合わせ対応を行えるようになると考えられます。

CRMツールを導入するメリット

センチメント分析

CRMツールを導入するメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

  • 業務を効率化できる
  • 顧客満足度を向上できる

業務を効率化できる

CRMツールによって、業務効率化を図ることができます。たとえば、顧客の分析機能を使うことで、担当者が手作業でエクセル集計などを行う手間を省くことが可能です。

また、メールの自動配信機能を活用すれば、担当者が顧客リストの確認やメール文の作成を行う時間を削減することが可能です。

顧客満足度を向上できる

CRMツールを活用すれば、顧客満足度の向上も期待できます。たとえば、問い合わせ履歴を参照することで、顧客とのこれまでのやり取りを踏まえたコミュニケーションが可能です。顧客のことをしっかりと理解したうえで問い合わせ対応などを行うことで、顧客満足度の向上につながります。

加えて、顧客情報の管理によって顧客一人ひとりのニーズに合った商品・サービスの提案などを行うことで、顧客満足度を高めることができます。

CRMツールを導入するデメリット

  • 導入・運用に費用がかかる
  • 社内に浸透するまでに時間がかかる

導入・運用に費用がかかる

CRMツールを導入する際は、導入費用と運用費用がかかる点がデメリットです。運用費用としては、たとえばツールの利用料やオプション費用、保守費用などがあります。

CRMツールの初期費用は製品や導入規模などによっても異なりますが、大まかな費用相場の目安はクラウド型でおよそ0~5万円、オンプレミス型でおよそ50~200万円となっています。

社内に浸透するまでに時間がかかる

CRMツールを導入しても、社内に浸透するまでは大きな効果が期待できない点もデメリットです。社内に浸透させるためには、CRMツールの運用マニュアルを作成し、現場担当者などが使いやすい環境を整備していくことが求められます。

また、定期的な研修や説明会などを開催し、CRMツールの活用を促進していくことも大切です。

CRMツールを導入する手順

CRMツールを導入する際は、以下の手順に沿って対応を進めていくことがポイントです。

  1. 導入目的や用途の明確化
  2. 現状の課題やシステム構成の棚卸し
  3. CRMツールの選び方の基準設定およびCRMツールの選定
  4. CRMツールの試験導入
  5. CRMツールの本格導入

CRMツールの導入時は、まず自社の導入目的や用途を明確にしたうえで、現状の課題やシステム構成を洗い出していきます。その後、CRMツールの選び方の基準を設定し、CRMツールを選定していきます。CRMツールの選定後は、本格導入を行う前にまず試験的に社内に導入し、運用確認や効果検証を行うことが大切です。

次章では、CRMツールの選び方について詳しく解説します。

CRMツールの選び方

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  • 氏名
  • 導入目的を達成できるものを選ぶ
  • 継続して利用できる費用のものを選ぶ
  • 既存システムと連携できるのもを選ぶ
  • 使いやすいものを選ぶ
  • 自社に適した導入形態のものを選ぶ
  • サポート体制が充実しているものを選ぶ

導入目的を達成できるものを選ぶ

CRMツールの選び方としてまず重要となるのが、自社の導入目的を達成できるものを選ぶことです。たとえば、社内の営業力に課題を抱えている場合や営業担当者ごとに顧客情報をバラバラに管理している場合は、SFAと連携できるCRMツールを選ぶことをおすすめします。

継続して利用できる費用のものを選ぶ

CRMツールは長期的に継続利用していくツールであるため、継続して利用できる費用のものを選ぶことも大切です。そのためには、導入費用だけではなく、毎月発生する月額費用も確認する必要があります。

たとえば、初期費用が安いからといって初期費用だけで選んでしまうと、導入後に想定よりも高い費用がかかり、結果的に費用がかさんでしまう可能性もあるため注意する必要があります。

既存システムと連携できるものを選ぶ

CRMツールを選ぶ際は、既存システムと連携できるものを選ぶこともポイントです。既存システムと連携ができない場合、それぞれのシステムで同じ情報を二重登録する手間などが発生し、非効率なデータ管理となってしまいます。

効率的にデータ管理を行うために、社内にある既存システムとCRMツールとの互換性を確認しておくことをおすすめします。

使いやすいものを選ぶ

CRMツールをしっかりと活用していくためには、実際にCRMツールを使用する担当者が使いやすいものを選定することも重要です。

CRMツールの操作性を確認するうえでは、無料体験やデモを利用することが有効な手段となります。実際にツールを試しながら操作性を確認し、問題なく利用できるかを確認していく必要があります。

自社に適した導入形態のものを選ぶ

CRMツールの導入においては、自社に適した導入形態を選ぶこともポイントです。CRMツールの導入形態には、クラウド型とオンプレミス型があります。

クラウド型はインターネット経由で利用できるCRMツールであり、初期費用が少ない点やサーバー導入が不要である点などがメリットです。一方、自社の要件に応じて柔軟にカスタマイズすることは難しくなります。

オンプレミス型は自社でツール環境の構築や運用を行う形態であり、自社の要件に合わせて柔軟にカスタマイズできる点がメリットです。その反面、導入費用や導入期間が大きくなる傾向にあります。

サポート体制が充実しているものを選ぶ

CRMツールを選ぶ際は、サポート体制が充実しているかどうかも確認しましょう。特にCRMツールの導入直後は、現場担当者などから多くの問い合わせが生じる可能性があります。

自社の社員だけで問い合わせ対応を行おうとすると、本業に影響が出てしまうおそれもあるため、専門のサポート窓口を利用することが有効です。サポートの対応範囲や対応日時、料金の発生有無などを事前に確認しておくことをおすすめします。

おすすめのCRMツール比較10選

ここからは、おすすめのCRMツールとして、無料プランのあるCRMツールやシンプルで使いやすいCRMツールなどを計10ツール紹介していきます。

ツール名 導入形態 初期費用 月額費用
Zoho CRM クラウド型 0円 1,6800円~
Hubspot CRM クラウド型 0円 2,160円~
GENIEE SFA/CRM クラウド型 0円 29,800円
Synergy! クラウド型 118,000円~ 15,000円~
GEOCRM クラウド型 50,000円~ 18,000円~
eセールスマネージャー クラウド型・オンプレミス型 0円 11,000円~
Knowledge Suite クラウド型 0円 10,000円~
Mazrica Sales クラウド型 0円 27,500円~
Sansan クラウド型 要問合せ 要問合せ
MOTENASU クラウド型 0円 29,800円~

無料プランのあるCRMツール2選

はじめに、無料プランのあるCRMツールを2つ紹介します。

Zoho CRM

Zoho CRMは、ゾーホージャパン株式会社が提供しているCRMツールです。主な特徴は、さまざまな外部サービス(G suiteやOutlookなど)と連携できる点や直感的で使いやすいインターフェースである点です。

ツール名 Zoho CRM
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 1,680円~
公式サイト https://www.zoho.com/jp/crm/

Zoho CRMは、画面UIやツールの連携性などを重視したい企業におすすめできます。

Hubspot CRM

Hubspot CRMは、米国のHubspot社が提供しているCRMツールです。主な特徴は、ユーザー数が無制限である点や100万件のコンタクト登録でも無料範囲となっている点です。

ツール名 Hubspot CRM
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 2,160円~
公式サイト https://www.hubspot.jp/products/crm

Hubspot CRMは、まずは無料の範囲内でさまざまな機能を試してみたい企業におすすめできます。

シンプルで使いやすいCRMツール3選

続いて、シンプルで使いやすいCRMツールを3つ紹介します。

GENIEE SFA/CRM


GENIEE SFA/CRMは、株式会社ジーニーが提供しているCRMツールです。主な特徴は、シンプルな画面設計となっている点や平均1~2ヶ月という短期間で運用開始できる点です。

ツール名 GENIEE SFA/CRM
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 29,800円~
公式サイト https://chikyu.net/

GENIEE SFA/CRMは、なるべくシンプルな操作性のCRMツールをすぐに導入したい企業におすすめできます。

Synergy!

Synergy!は、シナジーマーケティング株式会社が提供しているCRMツールです。主な特徴は、必要な機能だけを柔軟に導入できる点やユーザーテストにより操作性が継続的に改善されている点です。

ツール名 Synergy!
初期費用 118,000円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 15,000円~
公式サイト https://www.synergy-marketing.co.jp/cloud/synergy/

Synergy!は、ユーザー目線に立った操作性の高いUIや機能の柔軟性を重視している企業におすすめできます。

GEOCRM

GEOCRMは、ブルーテック株式会社が提供しているCRMツールです。主な特徴は、モバイル利用にも適している点やセグメントされた顧客が地図上で色別表示される点です。

ツール名 GEOCRM
初期費用 50,000円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 1,800円~
公式サイト https://www.bluetec.co.jp/geocrm

GEOCRMは、モバイル端末を通じて営業訪問先で顧客情報をリアルタイムに収集・更新したい企業などにおすすめできます。

SFAの機能が搭載されたCRMツール3選

次に、SFAの機能が搭載されたCRMツールを3つ紹介します。

eセールスマネージャー

eセールスマネージャーは、ソフトブレーン株式会社が提供しているCRMツールです。主な特徴は、サポート体制が充実している点や豊富な導入実績を誇る点です。

ツール名 eセールスマネージャー
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型・オンプレミス型
月額費用 11,000円~
公式サイト https://www.e-sales.jp/

eセールスマネージャーは、導入実績やサポートの充実性を重視したい企業におすすめできます。

Knowledge Suite

Knowledge Suiteは、ブルーテック株式会社が提供しているCRMツールです。SFA・グループウェアなどと機能連動している点やユーザー数無制限である点などが主な特徴となります。

ツール名 Knowledge Suite
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 10,000円~
公式サイト https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/

Knowledge Suiteは、大人数での利用を想定している企業におすすめできます。

Mazrica Sales

Mazrica Salesは、株式会社マツリカが提供しているCRMツールです。AIによる営業案件のリスク分析や直感的に確認できる案件ボードなどが主な特徴となります。

ツール名 Mazrica Sales
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 27,500円~
公式サイト https://product-senses.mazrica.com/

Mazrica Salesは、AIを活用した案件のリスク分析やレコメンドを行いたい企業におすすめできます。

MAツールの機能が搭載されたCRMツール2選

ここでは、MAの機能が搭載されたCRMツールを2つ紹介します。

Sansan


Sansanは、Sansan株式会社が提供しているCRMツールです。名刺管理を軸に顧客との接点情報を一元管理できる点やスマートフォンで名刺をスキャンできる点などが主な特徴となります。

ツール名 Sansan
初期費用 要問合せ
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 要問合せ
公式サイト https://jp.sansan.com/

Sansanは、名刺交換によって顧客情報を入手する機会が多い企業におすすめできます。

MOTENASU

MOTENASUは、株式会社FIDが提供しているCRMツールです。顧客情報の登録フォームを選べる点や配信シナリオにDM送付を組み込める点などが主な特徴となります。

ツール名 MOTENASU
初期費用 0円
無料トライアル あり
導入形態 クラウド型
月額費用 29,800円~
公式サイト https://motenasu.info/

MOTENASUは、顧客情報の登録フォームを柔軟にカスタマイズしたい企業などにおすすめできます。

まとめ

CRMツールは、顧客との関係性を管理・強化するための支援ツールです。CRMツールでは、顧客情報の管理や分析、メールの自動配信などができ、業務効率化や顧客満足度の向上が期待できます。一方、導入費用・運用費用がかかる点や社内に浸透するまでに時間がかかる点には注意する必要があります。

CRMツールを選ぶ際は、自社の導入目的や既存システムとの連携のしやすさなどを踏まえて選定することが重要です。また、長期的に利用することになるため、使いやすさや費用、サポート体制なども大事なポイントとなります。

今回ご紹介したおすすめのCRMツールなども参考にしながら、自社に合ったCRMツールを見つけていきましょう。

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