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外観検査装置とは?役割や仕組み・カメラ選びの重要性・導入事例を解説

最終更新日:2024/04/16

製造業における品質管理の重要性が高まる中、外観検査の自動化に注目が集まっています。外観検査は、製品の見た目や表面の状態を確認し、欠陥や異常がないかをチェックする工程です。しかし、人手による検査では、検査員の疲労や個人差によって検査品質がばらつくことがあります。そこで、外観検査の自動化を実現するのが、外観検査装置です。

本記事では、外観検査装置の基本的な仕組みや導入するメリット、導入時の注意点などを詳しく解説します。

外観検査のサービス一覧

外観検査装置とは

外観検査装置とは、製品の外観を自動で検査できる装置です。カメラ、赤外線などのセンサー、画像処理技術を駆使し、従来の目視による外観検査を自動化します。これにより、製品のキズや異物混入などの異常を検出し、品質保証を支援します。

外観検査とは

外観検査は、製品や部品の外観上の欠陥や不具合を確認する検査工程です。キズ、バリ、欠け、変形など、視覚で識別できる異常を対象に、良品と不良品を判定します​​。

外観検査の目的

  • 不良品の市場流出防止
  • 不具合の原因特定と品質改善​​

外観検査で見る主な欠陥

  • 食品パッケージの穴や異物
  • 金属や樹脂部品のキズや汚れ
  • 布の汚れや縫製不良など​

外観検査は「見る・観る・視る・診る・看る」という5つの「みる」を用いて、製品の良否判定から不良の原因分析まで幅広く実施されます​​。

従来の目視検査は、人手不足や検査品質のバラつきなどの課題がありました。これに対してAIを活用することで、検査の自動化・高精度化が進み、これらの課題に対処できるようになっています。

外観検査装置の役割

外観検査装置は、検査品質の均一化、細かな不良の判別、全数検査の実施などにより、製品品質の向上とコスト削減に貢献します。また、人手不足の解消や生産効率の向上にも寄与します​​。

外観検査装置の仕組み

外観検査装置は、カメラやセンサーで製品の画像を撮影し、画像処理技術やAIを用いて異常の有無を判定します。このプロセスでは、画像認識技術が核となり、熟練検査員と同等以上の精度で検査を行えるようになっています。

外観検査装置を導入するメリット

外観検査装置を導入するメリットとして、以下の点があります。

  • 人手不足を解消できる
  • ランニングコストを削減できる
  • 検査品質を均一化できる
  • 細かい不具合を判別できる
  • 全数検査を実施できる

人手不足を解消できる

外観検査装置の導入による最大のメリットは、人手不足の解消です。多くの製造現場では、高齢化や若年層の製造業離れによる人手不足が問題となっています。外観検査装置を導入することで、これまで多くの検査員を要していた作業を機械が自動で行えるようになります。

これにより、人手を要する検査工程が大幅に削減され、人材不足の解消に寄与します​​。

ランニングコストを削減できる

外観検査装置は初期投資が必要ですが、長期的に見ればランニングコストの削減につながります。人手による検査では、検査員の研修費用や人件費が継続して発生しますが、装置を導入すればそれらのコストを削減できます。

また、検査装置は24時間稼働可能なため、生産性の向上にも貢献します​​。

検査品質を均一化できる

人による検査では、検査員の技術レベルや体調、注意力のバラツキによって検査品質に差が出ることがあります。外観検査装置を利用することで、製品ごとの検査基準を数値化し、一定の基準に基づいた客観的な検査を行うことができます。

これにより、製品の品質均一化を実現し、安定した品質の製品を市場に提供できます​。

細かい不具合を判別できる

人の目では見落としやすい微細な不具合も、外観検査装置では高精度なセンサーやカメラを用いることで、正確に検出することが可能です。このため、製品の信頼性をさらに向上させることができます​​。

全数検査を実施できる

人手による検査では時間とコストの制約から、抜き取り検査が一般的ですが、外観検査装置を用いれば、生産された全ての製品に対して検査を行うことが可能になります。これにより、不良品が市場に流出するリスクを最小限に抑えることができ、顧客満足度の向上にも寄与します​​。

外観検査装置の導入時の注意点

外観検査装置を導入する際、いくつかの注意点があります。まず、最も重要なのは導入に伴うコストです。外観検査装置の導入は、評価、実証・検証、ライセンス、開発、導入ハード機器、サポートなど、様々な項目にわたって初期コストが発生します。これらの費用は、企業の財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があるため、導入前に綿密な計画と予算の検討が必要です​​。

また、導入には手間もかかります。特に製品が複雑な形状をしている場合、AIと人で検査範囲を分担するなど、ルールの設定が必要になることがあります。さらに、誤検出を減らすためには、良品や不良品のサンプルを増やしてAIに追加で学習させる必要があります。

このような設定や調整には、専門的な知識が求められ、導入後も継続的な管理が必要になる場合があります​​。

外観検査装置の導入におけるカメラの重要性

外観検査装置の導入において、カメラは非常に重要な役割を果たします。カメラは、人間の目に相当し、製品や部品の表面にある欠陥や不具合を確認するために使用されます。このため、検査対象に適したカメラを選択することが重要です。

対象が動いている場合にはブレない高画質のカメラが、細かいキズや汚れを検出する場合には高解像度のカメラが必要になります​​。

また、カメラと同様に照明の選択も重要です。照明は、カメラによる検査の性能を左右し、検査対象物の特徴を正確に捉えるためには適切な光量と色温度の照明が必要です。例えば、細かいキズを見つけるためには青色の照明が、赤色の文字を検査する際には緑色の照明が有効です​​。

外観検査装置の導入事例

外観検査装置は、さまざまな業種の企業で導入されています。以下に、導入事例を紹介します。

  • キューピー|惣菜の原料検査工程へのAI導入
  • 清水建設|鉄筋継手の外観検査への画像認識AI導入

キューピー|惣菜の原料検査工程へのAI導入

キューピーは、惣菜の原料となるカット野菜の検査に、AIを活用した自社開発の原料検査装置を導入しました。この装置の導入により、カット野菜の検査工程が自動化され、作業効率が向上しました。特に、ポテトサラダなどに使用されるいちょう切りのニンジンの検査工程で、この技術が活用されています。

従来、人の目で行われていた検査は身体的負担が大きく、作業改善が必要でしたが、AI原料検査装置の導入により、効率的かつ人にやさしい工程が実現しました。この装置は、ディープラーニングを用いた画像解析により良品を選別し、「良品以外」を全て「不良」として検出することで、精度の高い検査を実現しています​​。

参考:キューピー|AIを活用した原料検査装置をグループに展開

清水建設|鉄筋継手の外観検査への画像認識AI導入

清水建設では、鉄筋継手の外観検査に画像認識AIをトライアル導入しました。この技術の導入により、施工現場での検査が効率化されています。スマートフォンを使用して鉄筋継手の画像を撮影し、画像認識AIが施工状態のOK/NGを判定します。これまで目視で行われていた検査と比較して、判定結果の精度が向上し、作業時間が短縮されるなど、多くの利点があります。

外観検査の項目のうち、5つを画像認識AIで代替し、検査時間を従来の1カ所あたり5分から20秒から30秒程度に短縮しました​​。

参考:IT Leaders|清水建設、鉄筋継手の外観検査に画像認識AIを導入、5分の目視検査を20~30秒に短縮

外観検査装置のサービス比較

外観検査装置のサービスを比較する際には、いくつかのポイントがあります。まず、検査要件に合ったソフトウェアの性能を確認することが重要です。AIの活用が進んでいる今日では、AIの学習プロセスと方法が検査要件に合っているかどうかが、検知精度に大きく影響します。また、サポートの有無も重要な判断基準です。

導入後に発生する可能性のある問題に対して、迅速かつ適切なサポートが受けられるかどうかが、装置の運用を安定させる上で重要になります​​。

次に、導入実績の多さも装置選択の重要なポイントの一つです。多くの導入実績がある装置は、他社での成功事例が多いことを示しており、トラブル発生時の対応がしやすいという傾向があります。

最後に、検査設定のしやすさも評価するべきです。検査設定が容易でない場合、設定作業が属人化し、特定の技術者に依存することになりがちです。これは、技術者の不在時に問題が発生するリスクを高めるため、思いどおりに設定が容易にできる装置を選ぶことが推奨されます​​。

外観検査のサービス比較と企業一覧

まとめ

外観検査装置は、製品の外観を自動で検査する装置であり、カメラやセンサーを使って製品の画像を取得し、AIやディープラーニングによって不具合を判別します。

外観検査装置のサービスは多岐にわたるため、自社の要件に合ったサービスを選択することが重要です。導入前に、複数のサービスを比較検討し、コストパフォーマンスや導入実績、アフターサポートなどを総合的に評価することが望ましいでしょう。適切な装置を選定し、導入することで、品質向上と生産性向上の両立が期待できるでしょう。

AIsmiley編集部

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