住友電工システムソリューションと京大 渋滞長予測AI「QTNN」を開発
最終更新日:2023/10/31
住友電工システムソリューションと京大は、渋滞長を予測する時空間AI「QTNN」を開発しました。
このAIニュースのポイント
- 「QTNN」最大の特徴は、交通工学の理論に基づき、混雑の変化と道路網の関係を学習する機能
- 「QTNN」は、東京都で平均して誤差40m以下という高精度な予測を達成し、深層学習手法よりも予測誤差を12.6%も削減することに成功している
- 今後は、実環境での本格的な運用に向けて、一部の道路において評価試験を実施・検証を進める予定
住友電工システムソリューションと京都大学大学院情報学研究科は、2023年8月4日に渋滞長を予測する時空間AI「QTNN」の開発を発表しました。「QTNN」の最大の特徴は、交通工学の理論に基づいて混雑の変化と道路網の関係を学習する機能です。
交通渋滞の発生時間帯、場所、長さなどの変動が大きく、これらを正確に予測するAIの実現は困難でした。今回、警視庁から提供されたデータを用いて、東京都内1098箇所の道路における1時間先の渋滞長を予測する実験を行いました。「QTNN」は、平均して誤差40m以下という高精度な予測を達成し、深層学習手法よりも予測誤差を12.6%削減することに成功しています。
今後「QTNN」は、警視庁が取り組むAIとビッグデータを活用した交通管制システムの高度化プロジェクトにおいて検討しています。実環境での「QTNN」の本格的な運用に向け、一部の道路で評価試験を実施し、AI技術の信頼性を検証する予定です。また、信号制御、道路工事、事故発生などの情報を柔軟に活用し、渋滞長を予測する時空間AI技術の実現を目指します。
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