さくらインターネット、生成AI向けクラウドサービスの第一弾「高火力 PHY」を提供開始
最終更新日:2024/01/30
さくらインターネットは、生成AI向けクラウドサービス「高火力」の第一弾として、ベアメタルシリーズ「高火力 PHY」を提供開始します。
このAIニュースのポイント
- さくらインターネットによる生成AI向けクラウドサービス「高火力」が提供開始へ
- NVIDIA社の「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」により、AI開発で高いパフォーマンスを発揮
- CO2排出量ゼロの石狩データセンターで環境に配慮した大規模言語モデルの開発が可能に
クラウドコンピューティングサービスを提供するさくらインターネット株式会社は、2024年1月31日(水)より、NVIDIA H100 GPUを搭載した生成AI向けクラウドサービス「高火力」シリーズの第一弾として、ベアメタルシリーズ「高火力 PHY」の提供を開始します。
さくらインターネットは2023年6月16日に、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である「クラウドプログラム」の供給確保計画に関する経済産業省の認定を受けました。AIに関わるコンピューティングリソースの安定供給確保は、日本のデジタル社会を発展させるために必要不可欠と考え、生成AI向けクラウドサービス「高火力」の開発を決定しました。AI時代を支えるGPUクラウドサービスの提供に向けて3年間で130億円規模の投資を行うことが決定し、大規模クラウドインフラの整備とサービスの拡大を予定しています。
ベアメタルサーバー「高火力 PHY」のGPUには、NVIDIA社の「NVIDIA H100 Tensor コア GPU」がサーバー1台当たりに8基搭載されており、サーバー間の通信を200GbE×4本の回線で行うことが可能です。大規模言語モデルなどの生成AIを中心とした利用を想定しており、AI開発における様々な計算を柔軟かつ高性能に行います。
1台当たりのサーバースペックは、CPUがIntel Xeon Platinum 8480+が2基でコア数は112(1CPUあたり56)。GPUはNVIDIA H100 SXM 80GBを8基搭載し、メモリ容量は2TB。OS用ローカルディスク(NVMeSSD)は400GB×2(RAID1)、非OS用ローカルディスク(NVMeSSD)は7.68TB×4。電源は冗長構成で、OSはUbuntu Server 22.04 LTSです。
本サービスは、さくらインターネットが運営する石狩データセンターでの提供を予定しています。北海道の冷涼な外気冷房と水力発電を中心とした再生可能エネルギー電源100%で、CO2排出量ゼロを実現するデータセンターです。これにより、環境への影響を最小限に抑えながら生成AI開発が可能です。
また、IDC Japanの調査結果によると、日本のAIシステム市場規模は、2022年に3,883億6,700万円(前年比35.5%増)となり、2027年には1兆1,034億7,700万円まで拡大すると予測されます。
さくらインターネットは、今後もさらに大きくなるAI需要に応えられるよう、コンピューティングリソースを安定供給確保し、DXプラットフォーマーとしてデジタル社会の継続的な発展へ貢献するとコメントしています。
出典:さくらインターネット
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