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ロート製薬、「マルチAIエージェント連携」技術などを活用しサプライチェーンの最適化を目指す

最終更新日:2025/12/08

AIエージェントでサプライチェーン最適化

ロート製薬は、東京科学大学と共同開発した「サイバーフィジカルシステム」技術と、富士通が開発した「マルチAIエージェント連携」技術を活用し、人とAIが協業する新たな仕組みの実証実験を開始します。

このニュースのポイント

  • ロート製薬は、CPSとマルチAIエージェント連携を活用した実証実験を開始
  • マルチAIエージェント連携技術を、CPSとその中で扱う数理最適化の仕組みに重ねる
  • 必要な製品を安定して届けることができる供給体制の実現を目指す

ロート製薬株式会社は、国立大学法人東京科学大学と共同開発した「サイバーフィジカルシステム:Cyber Physical System(CPS)」技術と、富士通株式会社が開発した「マルチAIエージェント連携」技術を活用し、人とAIが協業する新たな仕組みの実証実験を開始します。

近年、サプライチェーンの複雑化により、人の経験や知見だけで調整することが難しくなっています。ロート製薬は、こうした課題に対して2022年6月より、マザー工場である上野テクノセンターにCPSを実装し、工場・倉庫・物流をつなぐデジタルツイン基盤の整備を進めています。

今回、マルチAIエージェント連携技術を、工場や物流の状態をリアルタイムで捉えるCPSとその中で扱う数理最適化の仕組みに重ねることで、様々な領域での応用を目指します。

具体的には、工場間・倉庫間の輸送ルートや搬送計画の最適化、出荷拠点や代理店在庫のリアルタイム補充判断、生産スケジュールやリソース配分の自動最適化、災害・需要変動時のリカバリーシミュレーションなどが挙げられます。

サプライチェーン全体がデータをもとに自律的に判断・改善を行う「進化するネットワーク」となることで、需要変動が激しい環境下でも欠品や過剰在庫を抑え、必要な製品を安定して届けることができる供給体制の実現を目指します。

また、サプライチェーンに関わる企業同士がデータを共有し、相互に調整しながら全体を効率化することで物流効率が高まり、CO₂排出量の削減や人手不足の解消に貢献。さらに、災害など不測の事態にも柔軟に対応できるレジリエンスの高い仕組みが構築されます。

ロート製薬は、サプライチェーンにて、2026年1月以降、実際の製造・流通・販売データを活用した検証を進めます。この取り組みにより、サプライチェーンに関わる会社の方々の働きやすい環境づくりにつなげるとともに、製造メーカの枠を超えてデータで社会課題へチャレンジすることで、ウェルビーイングな社会の実現に貢献します。

出典:ロート製薬株式会社

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