生成AI

最終更新日:2025/09/29
近年、生成AIを活用した業務効率化があらゆる業界で注目されています。特に社内のFAQ対応や会議議事録作成といった「定型業務」の自動化は、働き方改革の重要テーマのひとつです。
楽天モバイルが提供する法人向け生成AIサービス「Rakuten AI for Business」は、まさにその課題を解決するクラウド型ソリューション。初期費用ゼロ、月額基本料金1,000円(税抜)で、ブラウザから簡単に始められるのが大きな特徴です。
今回はAIsmiley編集部が実際に本サービスを体験し、使用感をレポートします!
Rakuten AI for Businessは、社内の業務を効率化するために作られた生成AIサービスです。 例えばFAQの自動応答や会議の議事録まとめ、ドキュメントの要点整理など、毎日の定型作業をAIにおまかせできます。 ブラウザだけで使えるので特別な環境構築はいりません。IT部門に大がかりな準備をお願いしなくても、まずは部署ごとに小さく試せるのも大きなポイントです。
管理者が発行するURLにアクセスし、専用アカウントでログインすると、白基調のシンプルなダッシュボードが開きます。
左側には「AIアシスタント」「テンプレート管理」「ドキュメント管理」などのメニューが並び、初めて触るユーザーでも直感的に操作できる設計です。クライアントPCへのインストールや社内サーバー構築は不要で、IT部門の工数を最小限に抑えつつ、部署単位のトライアルにも適しています。
今回は編集部メンバーが人事部や総務部等での業務シーンを想定して利用してみました。
最初に試したのは、人事部門が毎年頭を抱える年末調整の問い合わせ対応です。扶養控除の条件や申告書の書き方など、毎年同じような質問があちこちから飛んできます。担当者がそのたびに答えるのは大きな負担で、忙しい時期には業務を圧迫することもあります。こうした「何度も同じ説明をする」業務こそ、まさにAI自動化の効果が現れやすい領域です。
まずはチャットボットの「AIへの指示」や「説明」を入力します。ここで、どんな質問にどう答えるかの方針を決めておくことで、後の回答品質が安定します。編集画面には役割や説明欄があり、手順に沿って簡単に設定できます。
続いて、チャットボットに利用させる機能を選びます。Web検索を有効にして外部情報も補足したり、年末調整マニュアルなど社内ファイルをアップロードして参照させたりと、用途に合わせて柔軟に切り替え可能です。
作成したボットを誰が使えるかも細かく設定できます。自分だけが利用する「プライベート」、招待ユーザー限定、組織全体に共有、という3つの選択肢から状況に合わせて選べます。
設定が終わったら、実際に質問して動作確認です。今回は「特定親族特別控除」について質問したところ、アップロードしたマニュアルをもとに要点がすぐに返ってきました。関連ページへのリンクも提案されるので、「詳しく知りたい場合はどこを見ればいい?」という二度手間が減ります。
昨年社内で使った年末調整マニュアル(PDF)をアップロードすると、数十ページある資料をAIがあっという間に整理し、FAQとして使える形にしてくれました。社員が「扶養控除の条件を教えて」と質問すると、マニュアルの該当箇所をもとに要点をわかりやすくまとめた答えがすぐに返ってきます。単に回答するだけでなく、関連ページや補足情報まで同時に案内してくれるので、「詳しく知りたい場合はどこを見ればいいの?」といった二度手間の質問も減ります。
さらに、AIアシスタントの公開範囲を組織全体にするか特定メンバーだけに絞るかなど、アクセス権限を柔軟に設定できるのも便利です。例えば、人事部内だけで詳細マニュアルを共有しつつ、一般社員向けには要点だけを見せる、といった使い分けも簡単にできます。これは担当者にとって大きな助けになると感じました。
もしこの仕組みを本格導入すれば、人事部門は繰り返し発生する質問対応の時間を他の仕事に回せます。年末調整の繁忙期に、担当者が残業して対応するような状況を大きく減らせるはずです。単に業務が早く終わるだけでなく、社員がいつでも必要な答えを自分で探せる環境が整うことで、会社全体の働き方も変わってくると感じました。
次に挑戦したのは、定例会議の議事録を作る作業です。会議後に内容をまとめるのは、どの会社でも時間がかかる定番業務。参加者が多いほど発言量も増え、手作業でまとめるのは本当に大変です。今回は、経営会議のロープレをおこない、その会議テキストを使って議事録を作成しました!
まずは経営会議の議事録データを確認。実際の会話を文字起こしするとこれほどの分量になります。
プロンプトテンプレート機能から「議事録作成」テンプレートを選びます。あらかじめ用意されたフォーマットに沿って要約できるので、初めてでも迷わず使えます。
AIが要約を作成すると、単なるまとめだけでなく、決定事項やTODOまで整理された状態で出力されます。会議後のタスク管理にもそのまま活用できました。
このように、議事録のドラフトが数十秒で完成。内容を軽く整えるだけで社内共有に使えるレベルです。ゼロからまとめるより作業時間は半分以下に感じられ、タスクの抜け漏れも防げます。
今回はZoomで録音・文字起こししたテキストを管理画面にアップロードしました。すると数十秒ほどで、社内でよく使う議事録のフォーマットに沿った下書きが完成。議題ごとに決定事項や次回までにやるべきこと、担当者や期日がきれいに整理されています。内容を確認して言葉を少し整えれば、そのまま社内に共有できるレベルでした。ゼロから書き起こす場合と比べて体感で作業時間は半分以下。週に何度も会議がある会社なら、この効果は年間を通して相当大きな時間削減につながります。
議事録作成という一見地味な作業が、実はチーム全体の動きを次につなげる重要な役割を持っていることを改めて実感しました。その作業をAIがしっかり支えてくれることで、社員はより価値の高い業務に集中できるようになります。
こうした体験を経て、管理画面にあらかじめ用意された職種別のプロンプトテンプレートの価値を強く感じました。人事や総務はもちろん、営業や経理、カスタマーサポート、マーケティングなど、さまざまな部門で想定される業務に合わせたテンプレートが揃っています。
例えば営業であれば各種データ分析や提案資料の骨子作成、マーケティングであればSNS投稿案やキャンペーン告知文など、すぐに実務に活かせる起点が豊富に用意されています。AIをどこから活用すべきか迷う初期段階でも、このテンプレートがあることですぐに動き出せる点は、導入現場にとって大きな安心材料になるはずです。
もちろん、オリジナルのテンプレートも作成でき、作成したテンプレートは先述のAIアシスタント同様に社内共有することも可能です。
今回の体験を通して一番強く実感したのは、時間の大幅な短縮と社内知識の均一化です。年末調整FAQや議事録作成のように繰り返し発生する業務がこれだけ短時間で完了すれば、担当者が他の業務に割ける時間が一気に増えます。さらに、AIがまとめることで内容や表現のばらつきが減り、誰が作っても同じ品質を保てるようになります。情報を使う側にとっても安心して活用できる環境が整います。
今回触れた機能以外にも、営業現場では提案資料の草案づくり、カスタマーサポートではトラブル対応の手順まとめ、広報ではプレスリリースの下書きなど、さまざまな部門に応用できる場面が思い浮かびました。採用活動なら求人票のブラッシュアップや面接質問集の作成など、人が時間をかけていた作業をAIが支援することで、組織全体の生産性が一段と高まるはずです。
Rakuten AI for Businessを実際に体験してみたところ、テンプレートが豊富にそろっているため、他部門でもすぐ役立つイメージが次々と浮かびました。カスタマーサポートではトラブルシューティング手順の標準化、営業ではアプローチメールや提案資料の骨子作成、広報ではプレスリリース草案やSNS投稿のバリエーション生成など、即戦力になるユースケースが豊富です。
特にうれしいのは、導入のハードルが低く初心者でも直感的に操作できること。特別な知識がなくてもすぐに使い始められるので、「とりあえず試してみたい」という段階から実務に活かせます。
採用や人事業務でも、求人票のブラッシュアップや面接質問リストの作成など、これまで人が繰り返し行ってきた作業をAIが支援してくれることで、部門全体の生産性を短期間で底上げできるでしょう。
Rakuten AI for Businessは、日々の業務を支える道具として幅広く使える可能性を感じました。まずは小さなチームで、自社マニュアルや会議テキストを実際に試してみると、どのくらい時間が浮くのか、作業がどう変わるのかが見えてくるはずです。そうした具体的な数字や手応えがあれば、次にどこまで広げるか判断する際にも役立ちます。
いきなり全社展開を目指すよりも、まずは気軽にトライアルで感触を確かめてみる。そんな一歩から始めることで、自社に合ったAIの使い方が自然に見えてくるのではないでしょうか。
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