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【インタビュー】エッジAIカメラを牽引する「OPTiM AI Camera Enterprise」の魅力とは

最終更新日:2024/04/08

現在、AIカメラ(※)が目覚ましい進歩を遂げ、社会的な課題となっている三密の回避(人流の管理)や、事故が起きやすい場所での事故防止のための対策などをはじめ、マーケティングや生産性の向上などに役立てられています。

数あるAIカメラに先駆け、数多くの実績と信頼性を誇るのが、株式会社オプティム(以下、オプティム)が提供する「OPTiM AI Camera」です。工場内や各種施設(店舗)などに設置された既存のネットワークカメラを用いて、リアルタイムな画像解析を実現しています。

今回は、オプティム Industrial DX事業部の立澤宏明氏と日本HPの新井信勝氏に、HPワークステーションと学習済みAIがパッケージ化され、エンタープライズ版として提供されている「OPTiM AI Camera Enterprise」を中心にお話を伺いました。

※AI(人工知能)がハードウェアに搭載されていたり、クラウドやオンプレミスのサーバを介してAIと連携したりすることが可能なカメラ。

AIカメラのパッケージ化を実現した「OPTiM AI Camera」とは?

――オプティムは2000年の設立以来、MDM市場で11年連続のシェア1位を獲得するなど、さまざまなサービスやプロダクトで高い評価を受けています。現在、新たに注力されている事業はどの分野になるのでしょうか。

株式会社オプティム Industrial DX事業部
デジタルソリューションユニット ソリューション戦略室
サブマネージャー 立澤 宏明 氏

――立澤氏

分野でいうとやはりAIです。特にAIを活用したパッケージサービスの提供については力を入れおり、多様な業種業界に対して適応できるAIを開発しています。

その甲斐もあり、ミック経済研究所の2021年度のAI市場の調査では11年連続でシェア1位というご評価をいただいております。現在はこうした技術面での強みを生かして、建設、医療、農業など、さまざまな業界のお客様に向けてのソリューションやサービスを開発・提供しています。


――11年連続でシェア1位は信頼と実績の結晶ですね。主力ソリューションであるOPTiM AI Cameraの開発背景を教えてください。

――立澤氏

弊社では2015年頃からAIの先駆けとなるインターネットのセットアップを自動で行うツールなどを開発していましたが、2017~18年頃になってAIやIoTというキーワードが一般的にも普及し始めました。

そうした中、モノとインターネットが繋がるIoTの領域では、人や車の動きなどがデータとして集約できるネットワークカメラが注目を集めるようになりました。このネットワークカメラに弊社もいち早く着目したのが開発を始めたきっかけと言えます。

従来より進めて来たAIの開発を発展させ、ネットワークカメラの画像をAIで解析するようなサービスはできないだろうかということで開発されたのがOPTiM AI Cameraでした。

現在、OPTiM AI Cameraには、高機能なエッジAIである「OPTiM AI Camera Enterprise」をはじめ、ライトなクラウドAIのサービスである「OPTiM AI Camera」、「OPTiM AI Camera Mobile」の3つのラインナップがあります。この3つのうち、最初に提供を開始したのが、HPワークステーションをエッジ端末(OPTiM Edge)としたOPTiM AI Camera Enterpriseです。

システムの構成としては、エッジAIで解析したデータをクラウドに送信し、解析結果はPCやタブレット、スマートフォンなどから閲覧することが可能です。

上記はインターネット構成ですが、オンプレミスの対応も可能です。

マーケティングやセキュリティに活用可能な300種類の画像解析

――AI・IoTブームの中、ネットワークカメラに着目されたんですね。OPTiM AI Camera Enterpriseの開発にあたって特に意識された点はありますか。

――立澤氏

OPTiM AI Camera Enterpriseの最大の特徴は、幅広い業種に適合でき導入が簡単なパッケージ化されたサービスであるという点です。通常、AIを導入するとなると、データを集めて、学習させて、ひとつのAIのエンジンを作るという過程が必要となります。しかし、弊社のお客様は多岐に渡る業種に分かれています。より多くのお客様に活用していただくということを考えたとき、汎用的でパッケージ化されたサービスであることは必須でした。


――現在、「OPTiM AI Camera」シリーズが3種類提供されていることからも汎用的かつ導入が簡単なパッケージ開発を目指していることが伝わります。他にも留意されたことはありますか。

――立澤氏

AIの精度にも着目して開発を進めました。研究開発を担当するR&D部門では多種多様な業種のお客様からお聞きしたお話をもとに作成した大量のデータを学習させることはもちろん、海外の最新の学術論文などを参考に試行錯誤を重ねて開発に取り組みました。

最終的には高精度かつ実際に社会実装が可能なAIとして、さまざまな場所やニーズに合わせた約300種類の画像解析サービスをパッケージで用意できました。


――300種類と聞くと色々なデータを可視化できそうですが、代表的な利用シーンをお聞かせください。

――立澤氏

一般的にAIを用いたネットワークカメラの解析対象は、人物もしくは車両が多いと思います。OPTiM AI Camera Enterpriseも主な機能は、「人物カウント・予測」、「侵入検知」、「混雑検知・予測」、「空席・空車検知」、「滞在時間カウント」、「ヒートマップ」、「性別判定」などが挙げられます。施設や店舗の場合は人の入退場や、人物の特性、年齢、性別、滞在時間、無断侵入の有無などが解析対象となります。

 

デモ画

――立澤氏

主な用途は大きく分けてマーケティングとセキュリティーの2つの領域です。

たとえば、弊社のお客様である蔦屋家電+様ではOPTiM AI Camera Enterpriseの画像解析サービスを使って来店者の人数や属性情報を取得しています。そのデータを自社のマーケティングに活かすのみではなく、販売している商品のメーカーにもデータをフィードバックして商品開発に役立てていただく取り組みをされています。

また、鉄道会社のお客様では駅ホーム上での安全対策としてOPTiM AI Camera Enterpriseを活用していただいています。具体的には、ホーム上の黄色い線の外側、線路側に入っている人たちを検出して転落を未然に防ぐといったことに役立てていただいています。ホームドア設置が直接的な解決策ですが、設置には多くの費用と時間が必要です。OPTiM AI Camera Enterpriseは短期間で導入可能なため、ご利用いただいています。

他にも製造業のお客様では工場内の立ち入り禁止エリアに人が入っていないかどうかなど、接触事故を防止する安全管理の事例も増えています。


――こうした事例の背景には、カメラに映る人々のプライバシー問題があるかと思われます。どのように配慮されているのでしょうか。

――立澤氏

プライバシー面には非常に注意をしております。基本的に個人情報として該当するデータは一切保持しません。OPTiM AI Camera Enterpriseでも解析に使った映像データはすぐに破棄するようにセッティングされています。また、クラウド側でも同様のセッティングをしていて、必要最低限の解析結果だけを保存する方法でプライバシーに配慮しています。


――ありがとうございます。OPTiM AI Camera Enterpriseを導入検討される場合のユースケースを教えてください。

――立澤氏

OPTiM AI Camera Enterpriseはこれまで本導入の他、PoC段階までを含めて数10社のお客様にご利用いただいています。そのなかでも製造業のお客様や防犯目的で導入を検討されているお客様におすすめのサービスです。

工場などで使用されるお客様ですと、セキュリティーや解析処理にかかる時間など諸々の理由からインターネットを敬遠されるケースが多く、また侵入検出などの防犯系のユースケースでは0.1秒単位のリアルタイム性が求められます。こうしたユースケースではオンプレのエッジAIであるOPTiM AI Camera Enterpriseをご提案いたします。

高性能なGPUを搭載したHPワークステーション

提供:日本HP

――処理速度の速さはエッジAIのメリットですね。エッジ端末としてHPワークステーションを採用された理由を教えてください。

――立澤氏

弊社の求める精度を出すためには高性能なGPUやCPUが不可欠でした。HPワークステーションはNVIDIAのGPUが搭載されたパワフルかつ信頼できる筐体です。一般的なタワー型のハードウェアということで、お客様の側でも導入時に困りません。また、お客様ごとに異なる要望に対してもサポート体制が充実している点に魅力を感じてHPワークステーションを採用しました。


――コンマ1秒の戦いに高性能ハードが必要だったんですね。OPTiM AI Camera Enterpriseの機能を発揮するために日本HPが工夫されたことはありますか。

株式会社日本HP パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部
ワークステーション市場開発 ビジネスデベロップメント マネージャー 新井 信勝 氏

――新井氏

OPTiM AI Camera Enterpriseを搭載するにあたってはGPUを使いたいというお話をいただいたということもあり、まずは実機をお貸ししたり、検証のお手伝いをさせていただきながら、どの筐体が最適であるのか検討していただきました。

ポイントとしては約300種類作られたというアルゴリズムでちゃんと推論できるのか、サイジングは十分なのかといったところでした。結果として、管理するカメラの数などによっても必要とされるスペックが変わるということで、3種類の筐体の中からお客様の用途にあったものを選んでいただいております。

画像解析に使うハードはリアルタイムで動き続けるミッションクリティカルなものですから、信頼性が大切です。その点で弊社の製品を選んでいただけたというのは本当に嬉しく感じています。

利用シーンに応じたカスタマイズも可能

――導入の手軽さが特徴のOPTiM AI Camera Enterpriseですが、実際の導入期間や価格はどのようになっていますか。

――立澤氏

弊社にお問い合わせをしていただいてから導入まで6週間というのが平均的な流れです。まずはヒアリングを実施して、動画等のテスト解析を行ったうえでお申し込みいただきます。その後、ワークステーションに必要なプログラムをインストールして納品するという形となっています。

もし、新たにカメラも導入という場合でも、弊社パートナー経由での提供が可能となっています。また、基本的にパッケージ製品ではありますが、お客様のご要望に合わせてカスタマイズすることも可能です。「こんなことが本当にできるのか?」という場合でもお気軽にご相談いただければ幸いです。

キッティング作業を含むハードウェアの価格帯は、カメラ2台までの処理が可能なOPTiM Edge Entryが49万5000円(税込)、カメラ5台のOPTiM Edge Standardが88万円(税込)、カメラ10台までの処理を可能としているOPTiM Edge Professionalが148万5000円(税込)となっていて、この他、月額1万6500円からのソフトウェア利用料をいただいています(※)。

※2022年5月現在の税抜価格となり、将来的に価格が変更となる可能性もあります。

――サービス提供開始から今年で4年目を迎えています。今後の展望などがありましたらお聞かせください。

――立澤氏

おかげさまでOPTiM AI Camera Enterpriseは精度の点などでこれまで特にクリティカルな課題は発生せず、お客様から高い評価を頂戴しています。マーケティング及びセキュリティーのツールとして改良を重ね、より精度の高い製品を提供していくことは言うまでもなく、今後は外部のBIツールなどと連携するAPIの開発なども視野に入れ、お客様により良いサービスを提供していきたいと願っています。

 

既に設置済みのネットワークカメラにつなげるだけ。パッケージ化されたサービスでありながらお客様に合わせて細かなカスタマイズも可能だというOPTiM AI Camera Enterpriseは、汎用的なAIによる画像解析の理想形と言えるのではないでしょうか。それを支えているのがHPのワークステーション。マーケティングではOMOやO2O、セキュリティーではさらなる安全管理が求められる今、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

AIsmiley編集部

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