NEC、AIを活用した映像解析で工場での数十種類の細かい作業を識別する技術を開発
最終更新日:2024/02/16
NECは工場での組み立て等の人手による作業において、AIを活用した映像解析により一般的なカメラで撮影した数回分のお手本映像だけで学習モデルを作成し、手指の動きを捉えて数十種類の細かい作業を高精度に識別することで、全工程の流れを見える化する技術を開発しました。
このAIニュースのポイント
- NECがAIを活用した映像解析で数十種類の細かい作業を識別する技術を開発
- 数回のお手本映像の学習のみで解析可能で、道具や部品に関する教師データの用意が不要
- 作業を細かく識別し、それぞれの工程でかかる時間を計測する為生産性の向上に貢献
日本電気株式会社は工場での組み立て等の人手による作業において、AIを活用した映像解析により一般的なカメラで撮影した数回分のお手本映像だけで学習モデルを作成し、手指の動きを捉えて数十種類の細かい作業を高精度に識別することで、全工程の流れを見える化する技術を開発しました。
手指を使う細かい作業をAIで識別して分析するためには、各工程で用いられる部品や道具を事前に登録した大量の教師データが必要です。今回開発した技術により人手作業の分析を容易にし、生産性の向上に貢献します。
今回NECが開発した技術は、各指の関節と指先、両手合計42箇所の動きを基にして捉えた手指形状の特徴量と指周辺の画像特徴量との共起関係を学習する方式のため、個別の部品や道具に関する登録や学習で識別が可能です。
数回分のお手本映像だけで学習モデルを作成し、「モジュラージャックを取る」「マイクをはめ込む」や「電動ドライバーでネジを締める」などの数十種類の細かい作業を高精度に識別することができます。
ICT機器製造を行うNECプラットフォームズ社の白石事業所で撮影した製品組み立ての実験映像に、今回の技術を適用した結果、各作業時間を高精度に実測し、予め規定した時間との差異の把握ができました。これにより部品置き場の再調整、組み立て方の指導、手順の再考などの対策を講じて生産性の向上が可能です。
NECは今後、この技術について製造や建設、物流、小売などの現場作業で検証を進め、2022年度中の事業化を目指します。
出典:日本電気株式会社
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