Nano Banana Pro（ナノバナナプロ）とは？特徴を解説

最終更新日:2025/12/23

Nano Banana Proとは？

業務で精度の高い画像生成を求められるため、何か良い画像生成AIがないか探している人はいませんか？

画像生成AIでは、プロンプトで自分の思うイメージを伝えても完成した画像とのギャップを感じるため、結局費用をかけて新たに撮影をするといった経験を持つ人も少なくないでしょう。

この記事ではそのような人に使用してほしい、Nano Banana Pro（ナノバナナプロ）の特徴や使い方、かかる料金について詳しく解説します。

Nano Banana Pro（ナノバナナプロ）とは？

Nano Banana Pro（ナノバナナプロ）とは、2025年11月21日にリリースされたGeminiアプリ内で利用できる最新の画像生成AIモデルです。

Nano Banana Proは2025年12月現在、Geminiアプリを利用できるすべての国と言語で利用可能です。

参考：Gemini「クリエイティブをさらに自由に。Nano Banana Pro」

Nano Banana Proの特徴

Nano Banana Proの特徴を5つご紹介します。

多言語対応が可能

Nano Banana Proでは、画像の中に短いキャッチコピーから長めの文章まで、文字の崩れがなく正しく表記されたテキストを生成できます。

さらに、さまざまな言語に対応しており、多国語コンテンツの作成も可能です。

2025年12月現在、公式ホームページでは対応言語の全リストは公開されていません。

ただし、サンプル画像には英語や韓国語のテキストが使用されており、主要な言語での生成が可能であることが確認できます。

これは、Nano Banana Proに搭載されたGemini 3が高度な理解力を持ち、奥行きやニュアンスを正確に捉えることができるためです。

Nano Banana Proを用いることで、デザインの中に配置するテキストをより細かい表現・質感・フォント・書道的スタイルで幅広く再現できるでしょう。

Google検索との連携で高精度な画像を生成できる

Nano Banana Proでは以下の機能を活用することで、精度と情報量に優れた高度な画像生成が可能となりました。

項目	概要
Gemini 3 の高度な推論機能	美しいだけではなく、情報や文脈に基づく意味のある画像を生成
Google検索との連携機能	最新情報やリアルタイムのデータを反映した画像を生成

アイデアやデザインをリアルに再現できるため、Nano Banana Proはクリエイティブ業界、ビジネスシーン、教育分野など幅広い場面で活用できるでしょう。

最大14枚の参考画像でブランドの世界観を再現可能

Nano Banana Proでは最大14枚の画像を組み合わせて、最大5人までの特徴や類似性を保持した画像を作成できます。

1つ1つの画像からそれに描かれた要素を読み取り、それらを組み合わせて画像生成に活用できます。

これによりブランドのトーン＆マナーや世界観に沿った画像を簡単に生成できるため、ブランドの一貫性を維持することができます。

またスケッチ、製品画像、設計図などの2D素材を3D構造に変換することもできるため、よりブランドにおける世界観を、クリエイティブでリアルに再現できるでしょう。

商用利用が可能

Nano Banana Proで生成した画像は一般的にロイヤリティフリーで商用利用が許可されています。

ただし、画像を生成する際はGoogleの利用規約、生成AIの使用禁止に関するポリシーを遵守する必要があります。

また広告利用を含む商用利用でNano banana Proを利用する場合は、Google Workspace with Gemini もしくは Vertex AIの利用が推奨されています。

これは、法人利用や広告利用などビジネス目的で安心して使うための公式推奨環境です。

2025年11月20日よりSynthIDというデジタルウォーターマーク技術を使って、画像がGeminiアプリ内で生成、編集されたかどうかを誰でも簡単に確認できるようになりました。

商用利用の際はNano banana Proで生成した画像だと証明できるSynthIDを勝手に削除せず、そのまま活用しましょう。

Nano banana Proで生成した画像はルールや推奨事項を守りながら正しく使用することが大切です。

参考：Geminiアプリヘルプ　コミュニティ「Gemini(ナノバナナ)からのAI生成画像の商業利用に関する説明」

参考：note Gemini – GoogleのAI「GeminiのNano Bananaで、画像生成をもっと楽しく、自由自在に！」

参考：Googleキーワード「GeminiアプリにAI画像認証を導入する方法」

画像の高度な編集機能

Nano Banana Proには、より高度な画像編集機能が備えられています。

具体的には以下のことが可能です。

画像の任意の部分を選択・調整・変形する
媒体に合わせたアスペクト比の変更
2K・4Kなどの解像度への対応

画像を生成するだけではなく編集もできることで、より表現の幅が広がるでしょう。

参考：Google Cloud「すべてのビルダーとビジネス向けにNano Banana Proを発表します」

Nano Banana Proの使い方

Nano Banana Proの基本的な使い方は次の通りです。

Geminiのトップページにアクセスする画像出典：Gemini
ツールメニューから [🍌画像の作成] を選択する画像出典：Gemini
モデルメニューから [思考モード] を選択する画像出典：Gemini
プロンプトや参考画像を入力画像出典：Gemini
画像を生成して完成画像出典：Gemini

思い描いたイメージと異なる場合は、プロンプトや入力する画像を変更して少しずつ調整してみましょう。

参考：Gemini「クリエイティブをさらに自由に。Nano Banana Pro」

Nano Banana Proの高度な使用方法

画像出典：Gemini

Nano Banana Proは、入力するプロンプトと画像の工夫でより精度の高い画像を出力できます。

そのため、ここではよりユーザーの望む出力を得やすくなる深津式プロンプトを用いてNano Banana Proに指示を出してみました。

構図とアスペクト比を指定する

画像出典：Gemini

最初に、前の項目でご紹介した「クリスマスセールのポスターを、レトロな手描き風で生成してください」というプロンプトに構図とアスペクト比の指定を加えて、深津式プロンプトの形式で指示を出してみます。

画像出典：Gemini

前の項目で生成した画像より立体的で、中央のプレゼントやキャッチコピーが際立つ魅力的な画像が生成されました。

♯命令書でロール設定をしているのはもちろんですが、♯制約条件で構図とアスペクト比を明確に指示したのが画像が変化した大きな要因だと言えるでしょう。

カメラアングルとライティング方法を指示する

画像出典：Gemini

次にカメラアングルとライティング方法をプロンプトに追加してみましょう。

画像出典：Gemini

アスペクト比が反映されていませんが、カメラアングルの「やや俯瞰」とライティングの「柔らかい自然光」はしっかりと反映されました。

プロンプトで指定をしていない背景が省かれ、Nano Banana Proがより指示に忠実な画像を再現しようとしているのがわかります。

画質を設定する

画像出典：Gemini

そして画質も設定してみましょう。

制約条件で敢えて画質を落とす指示を出してみました。

画像出典：Gemini

大きく画質は落ちずアスペクト比も反映されていませんが、壁に立てかけた絵になることで立体感が出て、ライティングやカメラアングルもより説得力が増しています。

レトロな雰囲気の中に暖かみもあり、少しずつデザインとしてのレベルが向上してきていると言えるでしょう。

参照画像を用いてスタイルを指定する

画像出典：Gemini

次はプロンプトだけではなく、参照画像も用いてNano Banana Proに指示を出してみました。

似た構図のクリスマスプレゼントのフリー画像をアップロードし、それも参照して生成するようプロンプトを改変します。

画像出典：Gemini

参照画像の要素を取り入れ、光の当たり方、アスペクト比、画質などがプロンプト通りに再現されています。

手書き風ではなくなったので一見プロンプトと異なるように感じますが、Nano Banana Proが意外と忠実に画像生成しようとしているのがわかります。

テキスト入り画像を生成する

画像出典：Gemini

最後に、テキスト入り画像にするため、入力したい文言とその配置をプロンプトに追加します。

画像出典：Gemini

Nano Banana Proは、画像内でのテキスト生成を得意としているのがよくわかる画像が完成しました。

英語のスペルミスもなく、背景とも調和したフォントデザインが画像の美しさを引き立てています。

今回は深津式プロンプトを用いて画像生成の精度を上げてみましたが、他のプロンプトやより自分のイメージに近い画像を見つけて出力性能を高めていくのがおすすめです。

参考：Googleキーワード「Nano Banana Proを最大限に活用するための7つのヒント」

Nano Banana Proの使用にかかる料金

画像出典：Gemini「Gemini をもっと活用しよう」

Nano Banana ProはGeminiの料金プランを契約することで使用できます。

無料プランが用意されているため、まずはどのような機能があるかを試すことができます。

ただし有料プランを契約した人が優先的にNano Banana Proを利用できる仕組みとなっており、無料プランの契約者にかかる制限の内容は2025年現在公式ホームページでは公開されていません。

そのためビジネスシーンで活用したい人はGoogle AI ProやGoogle AI Ultraといった有料プランを契約することをおすすめします。

参考：Gemini「Gemini をもっと活用しよう」

Nano Banana Proの利用上の注意点

Nano Banana Proを利用する上では、以下のことに注意しましょう。

安全に活用するために特に押さえておきたいポイントを表にまとめました。

項目	概要
著作権・肖像権	生成画像に他人の著作物や人物を無断で利用しない参照画像を使う場合も権利を侵害しない素材を選ぶ
生成内容の正確性	テキスト入り画像やデータ可視化では、AIが誤った情報を生成することがある必要に応じて人間が確認・修正する
個人情報や機密情報の取り扱い	AIに入力する情報は公開される可能性があるため、個人情報や機密情報は入力しない